転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
ブレイブは全身の動きを封じられた。
━━━━否、その認識は誤っていた事を瞬時に理解する。動きを封じられたのは右腕だけだった。ブレイブの驚愕させたのは右腕を動かせないだけで身体が一歩も前に進めなくなっているその《固定》の力の強さである。
(……………い、一歩も動けない!! なんて力……………!!!
これをあの人が!!? でもあの人、
ディスハーツ・ディゲイザー。それが今ブレイブの進む足を止めている男の名前である。ブレイブと彼はこれが初対面であり、無論の事彼の名前など知る由も無いブレイブは青い髪の三十代ほどの男が居るという程度の認識しか無かった。
ブレイブはディスハーツを
(そもそも何!!? この
「さあ勇者キュアブレイブ。 これ以上の狼藉は看過出来ませんよ。こちらにいらっしゃい!!」
「うわっ!!?」
ディスハーツが腕を振り上げると、ブレイブの身体がディスハーツの方向に引っ張られた。その場に居ようものなら右腕が抜けてしまいそうな強い力に引っ張られ、一溜りも無くディスハーツの方へ飛ばされる。
『ガッ!!』
「!!」
「サーオオガイを倒したくば私達を全員倒してからにして貰いましょう。それが勇者の在るべき姿というものでしょう?」
ディスハーツの方へ引き寄せられたブレイブは彼と衝突する寸前、引っ張られていた右手を彼に掴まれた。現状は完全に主導権を握られている。右手に握っていた《
「……………………!!!」
「………しかし不可思議ですね。魔力に似た作用で衣服を変質させるのは分かりますが、一体何処に
(!? 鉄!!? まさか……………!!!)
《引っ張る力》と《鉄》という二つの情報からブレイブは瞬時に彼の能力を導き出した。そしてそれは当たっている。
《
ギリシャ神系
能力:自分の身体に磁力を纏わせ自在に操作する。
(磁力だ。この人の能力は磁力!!)
「私は皆を助けなきゃいけないの!!! 邪魔しないで!!!!」
「愚かですねぇ。」
「!!?」
ブレイブは自由に動く左手の拳をディスハーツに繰り出した。しかしその拳の軌道は途中で変化し、彼の手の動きに流される形で空を切った。ブレイブの手首とディスハーツの手が密着している。両手の自由を完全に奪われた。
「邪魔するなの一言で思い通りになるなら誰も苦労しませんよ。我儘を通したいならばそれ相応の実力を見せることです。」
「!!! アァッ!!!」
「ふんっ」
「!!?」
ディスハーツの慇懃無礼な挑発の言葉に触発される形でブレイブはディスハーツへ蹴りを見舞った。しかし蹴りが当たる直前、ディスハーツは身体を横方向に翻した。両腕を掴まれているブレイブの身体も同様に宙を舞い、体勢を崩す。
「はっ!!!」
「!!!」
宙に舞い自由を失ったブレイブの胴へディスハーツは前蹴りを繰り出した。ブレイブの身体は吹き飛んだが直撃は免れた。咄嗟に展開した《
ブレイブは体勢を立て直して再びディスハーツと相対した。
(……能力だけじゃない!! この人、
(あれが新たな勇者の盾ですか。確かに強固ですね。
そして今ので確信しました。彼女の手首の飾りは《
「……………不可解ですね。キュアブレイブ。」
「………?」
「何故、持てる力の全てを使おうとしないのです? 特にこの状況で刀剣系を使わずそんな
………まさかとは思いますが、力を温存しているなどという寝言は言いませんよね?」
「!!!」
ディスハーツはまさかと言ったが、ブレイブの確信を突く目的でその言葉を発した。そしてブレイブの露骨なまでの動揺ぶりを見て確信に至る。
「もし図星ならそんな愚かしい考えは即座に捨てる事です。
……………でないと貴方、ここで死にますよ?」
「!!!?」
その瞬間、ブレイブの全身を衝撃が襲った。地面から大量の小型の破片が飛び出し、ブレイブに襲い掛かった。
(じ、地面から弾丸……………!!!?)
「早い話、能力は使いようです。こんな辺境でも探せば使えるものは見つかるものです。」