転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
魔王リルア・ナヴァストラの復活はコキュートス一人だけではなくヴェルダーズ達全体に衝撃を与えた。ギリスに次ぐ実力者である事はさる事ながら、彼等が最も警戒したのは彼女の《記憶》の復活である。
言うまでも無く、ヴェルダーズの闇討ちに遭い妹の命と記憶を奪われたリルアのヴェルダーズに対する執念は計り知れない。故に彼等は最優先でリルアの対策に当たった。特に精力的に参加したのは彼女の実力を間近で体験したコキュートスだ。
*
(リルア・ナヴァストラ。私ハアレカラ私ノ
「私ハ一足先ニ向カウ。ソノ勇者ヲ逃ガシテハナランゾ!!!」
「!!!」
コキュートスの実力はブレイブも良く理解している。その彼が仲間達へ襲い掛かると宣言しブレイブは強い焦燥に駆られた。自分の周りは敵に囲まれ、有力な逃げ道であるニトルの
「行かせない!!!」
「それはこちらの台詞ですよ?」
「!!!」
無論の事、ブレイブはコキュートスを止めようとしたが、またしてもディスハーツがそれを止めた。手首に巻かれた腕輪を《
「ソノママ抑エテイロヨ。奴ニハ連中ノ氷像ヲ拝マセテヤラネバナランカラナ。」
「!!!!」
コキュートスは後ろ目でディスハーツに言葉を送ると、高台から飛び降りた。ブレイブにはその光景が絶望的なものに見えた。自分がこのまま時間を空費していれば本当に仲間達が氷漬けにされてしまうのではないかと、そんな不安が強烈に襲い掛かって来た。
その不安を現実のものとしない為にブレイブは必至でディスハーツから逃れようとした。
「コキュートスにあそこまで言われては気を張らない訳には行きませんね。という事で勇者、貴方にはここで彼等の死に様を見届けて貰うとしましょう。」
「!!!! は、離して!!!」
「同じ事を何度も言わせないで下さい。離しての一言で思い通りになる筈が無いでしょう。
尤も、そんなに
「!!!?
ガハッ……………!!!」
ディスハーツの言う通り、ブレイブは離された。しかしそれは彼女の思った形では無かった。ブレイブの身体は強烈な力で吹き飛び、その上でディスハーツが前もって作り出していた金属の壁に背中から激突した。
背中に強烈な衝撃を受け、ブレイブの肺からくぐもった息が漏れ出る。
(じ、磁力の能力で吹っ飛ばされた……………!!?)
(一度強烈な磁力に晒されれば金属も磁力を帯びる。私の能力はそれを自在に操れるのです!!!)
「こ、この腕輪を外せば……………!!!」
「それはお勧めしませんよ。確かにその腕輪は金属で出来ているようですが
それ以上に
「!!!」
瞬間、ディスハーツはブレイブに対して懐に入れていたものを投げた。それは端的に言うと
ブレイブにはその凶器に対して様々な防御策を講じる事が出来た。
しかしブレイブは直後にそれが愚策であった事を理解させられる。
「キュアブレイブ。貴方はとことん人の話を聞かない人ですね。」
「!!?」
「言った筈ですよ。私の前で力を温存するなどという愚かしい考えは即座に捨てるべきだと。
私はゼシオンのように手柄を独り占めする気は無いのでね!!!」
「ッ!!!!?」
『ボゴォンッ!!!!!』
ディスハーツがそう言った瞬間、ブレイブが立っていた地面が突如として膨張した。地面はまるでアッパーカットを放つ拳のようにブレイブの身体を弾き飛ばした。空中に舞い上げられ身体の自由を奪われる中、ブレイブは辛うじて見た。
何度も見た、そして初めてブレイブに恐怖を植え付けたその、ダクリュールの顔を。
(ダ、ダクリュール…………!! これはさっきの地震の能力…………………!!! それで地面を変形させて……………!!!)
(