転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
グラトニーは自分の大技がコキュートスに完全に防御され、少なからず驚愕した。それは体力を空費したからではなく、ブレイブを救出する筋道を失ってしまったからだ。
ディスハーツの鉄の壁とコキュートスの氷の壁で遠距離攻撃が有効では無い事は十二分に立証されている。ならば次に取るべきは接近しての攻撃だが、誰もそれをしようとはしなかった。それが余りに危険で不確実であると分かっているからだ。しかしそれも唯一の例外を除いてだ。
「離せギリス!!! ブレイブを!! ホタルをこのまま見捨てるつもりなのか!!!」
「落ち着くのはお前だ!! あの防御を搔い潜ってブレイブを助け出すなど出来る筈が無い!!!」
「それでもやるしかないだろうが!!!! 早くしないとブレイブが━━━━━━━━!!!」
「否、ソノ心配ハ必要無イ。先ニ死ヌノハ貴様等ダカラナ!!!」
『!!!』
ギリス達が居る場所とブレイブが今居る高台とは決して近くは無い距離がある。たとえそこから誰かが
しかしギリス達は瞬時に高台から誰が飛び降りたのかを理解した。そして即座に厳戒態勢を取った。
(貴様等ヲ氷像ニ変エテ勇者ニ絶望ヲ与エテヤロウ。出力最大ダ!!!!)
「
『!!!!!』
コキュートスが地面に降り立った瞬間、その攻撃は始まった。地面を強烈な勢いで踏みつけ、そこから氷の壁が形成されてギリス達に襲い掛かる。
先程も言った通り、コキュートスとギリス達の間にはかなりの距離がある。それでもコキュートスの氷の壁は物凄い速度で突き進み、膨張し、ギリス達に襲い掛かった。
***
ブレイブにとってのダクリュールの印象は、戦闘スタイルという意味では
今のダクリュールは自分が今立っている地面や岩という環境を武器に変える戦法を手にしたのだ。
(勇者だろうとなんだろうと地面から離れちまえばただの盆暗と変わらねぇ!!! 今度こそその心臓ぶち抜いてやるぜ!!!!)
「!!!」
空中で身体の自由が利かないブレイブ目掛けてダクリュールは跳び上がり、腕を振り上げる。その手からは爪が伸びている。それもまた人体を破壊する凶器と化す。
「ッ!!!
《
「!!?」
ダクリュールの攻撃は空を切った。彼の視界からブレイブの姿が消えたのだ。
ブレイブは
(これで状況は私が有利になった。チャンスは今しかない!! ここから脱出してギリス達に合流する!!!)
「甘ぇな!!!」
「!!?」
ダクリュールは空中で身体を回転させ、ブレイブに足を振り下ろす体勢になった。その体勢になる瞬間、ブレイブはダクリュールが腕を強烈な勢いで
(テメェが炎の翼ならこっちは
「!!!」
ダクリュールの振り下ろす蹴りは的確にブレイブの首筋を狙い、そしてその鎖骨を中心とした骨や意識及び生命を断ち切ると、彼には確信があった。
「止めなさいよーーーーー!!!!」
「ッッ!!!!?」
「!!!?」
次の瞬間、衝撃が走ったのはブレイブの首ではなく、ダクリュールの顔面だった。しかしその攻撃はブレイブによるものでは無かった。
「ハ、ハニさん!!!」
「ホタルちゃん!!! 行って!!!」
「!! は、はいっ!!!」
その乱入者とはハニだった。何故彼女がここに居るのか、そして自分が助けられた事など、様々な感情がブレイブの脳内を埋め尽くしたがハニの一言がその雑念を一斉に掻き消した。
ブレイブは
ハ二がダクリュールを殴り飛ばしてからそこまでの時間は僅か数秒弱。オオガイ達の反応の先を行くには十分な時間だった。
***
『━━━━ズゴォンッ!!!!』
「!!!!」
ダクリュールの身体は一直線に吹き飛び、森の中の木に激突した。しかし吹き飛ばされている最中、彼は自分が殴り飛ばされた事を認識して受け身を取り、身体への衝撃を最小限に留めた。
しかし当のハニに殴られた顔面はそうはいかなかった。彼の口と鼻から血が垂れている。いくら自分が無防備であったからと言って自分にそれだけの負傷を与えた乱入者の実力の程を痛感する。
そして初めて、ダクリュールと乱入者ハニは対面し互いの存在を認識した。
「……………お前か。
その格好、ハッシュと同じ
「そうだよ! あなたみたいな野蛮な人、これ以上ホタルちゃんと一緒にしておけない!!」