転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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395 究極贈物(アルティメットギフト)無き戦い!! ハニvsダクリュール!!! (前編)

ブレイブに止めの一撃を見舞おうとした瞬間に横槍を入れた乱入者の存在。ダクリュールはその者の正体を一目見て理解した。星聖騎士団(クルセイダーズ)九番隊隊長、ハニ・ミツクナリが彼の眼前に立っていた。

ダクリュールが星聖騎士団(クルセイダーズ)の人間と接触するのはこれが最初ではない。龍の里で開かれた龍神武道会を襲撃した際、彼は三番隊隊長兼戦闘員のハッシュと一戦を交えている。

 

しかし、ダクリュールはハッシュとルベドという例外を除き、その存在をそれ程警戒していなかった。その理由は彼等二人以外究極贈物(アルティメットギフト)を持っていないからである。

 

 

 

***

 

 

ダクリュールは目に見えて苛立っていた。それはキュアブレイブを仕留める絶好の機会を逸した事に加え、究極贈物(アルティメットギフト)を持っていない弱者(・・)に邪魔をされたからである。それが彼の中の矜持を強く逆撫でした。

しかし、その感情全てを個人的なものとして心の中に抑え込む。自分が今取るべき行動は最速で目の前のハニを下し戦線に合流する。それだけだ。

 

「……………究極贈物(アルティメット)すら持ってねぇザコが出しゃばりやがってよォ。この俺を殴り飛ばしたんだ。その面、ズタズタに引き裂かれても文句言えねぇなァ!!」

「バカにしないで!! ケガするのが怖いって思ってるの!? この仕事選んだ時にそんな気持ち捨ててるよ!!」

「怪我? んなもんで済ます訳ねぇだろ。ならよ、その頭と身体生き別れにしてやるぜ!!!」

「《軟化(クナリリース)》!!!」

「ッ!!?」

 

ハニに攻撃すべく、ダクリュールは足を前に出した。しかし、そこに地面は無かった。正確には足の神経がそこにある筈の固い地面(・・・・)の存在を認識しなかったのである。

足元に視線を送ると、ダクリュールが踏んだ地面が凹み、そして波打っていた。まるでそこだけが布のように柔らかくなったかのようにだ。

 

(こ、こいつァ━━━━!!!)

「ヤァッ!!!!」

「!!!」

 

足元に意識が向いた瞬間、その一瞬を突いてハニの方が一気に距離を詰めた。そしてその手には剣が握られている。星聖騎士団(クルセイダーズ)の隊長に就任している以上、ハニも無論の事聖騎士(パラディン)としての修業を積んでいる。

その修行の成果を突きとしてダクリュールに見舞った。

 

しかし、その剣先は空を切った。

 

「ッ!!?」

(物を柔らかくする能力か。んなチンケな能力で戦えるかよ!!!)

 

ダクリュールはハニが柔らかくさせた地面に足を取られ体勢を崩したその状態を逆利用し、そのまま倒れ込む事によってハニの突きを躱した。更に地面に手をついて身体を回転させ、攻撃に移る。ハニの頭頂部に踵を落とす蹴りを見舞う。

 

「ッ!!」

「!!!」

 

ダクリュールの振り下ろす蹴りをハニは身体を半身に移動させて躱した。更に攻撃が空を切り無防備になったダクリュールの顎を手で掴み、一気に体重を掛ける。

ハニは自分が持つ能力に攻撃性能が無い事を十分に理解している。それでも彼女が星聖騎士団(クルセイダーズ)の隊長に居られるのは偏に戦闘能力を積んだからだ。聖騎士(パラディン)としてだけでは無く、格闘能力も身に着けている。それが今この場で発揮された。

 

『ドゴォンッ!!!!』

 

ハニは確かに、ダクリュールを頭から地面に叩き付けた。たとえ究極贈物(アルティメットギフト)の持ち主であろうと、脳に衝撃を受ければ無事では済まない。

しかし、ハニは知らなかった。ダクリュールの能力の詳細を。先程彼女も体験した自身が誰の手によって引き起こされたのかを。

 

「!!?」

「ハッハ!! お前の能力の真似事だぜ!!!」

「!!!」

 

ダクリュールは自分の後頭部が直撃する部分の地面を《大地之神(ガイア)》の能力で砂に変化させ、後頭部に走る衝撃を吸収した。そのまま身体を翻してハニに蹴りを見舞う。辛うじて腕での防御に成功したが、踏ん張りが効かずに吹き飛ばされた。

 

「……………………!!!」

 

ダクリュールに蹴り飛ばされてハニは森の中に姿を消したが、即座に戦線に復帰する。自らの責務がブレイブ達に危害を加える彼の足止めであると自分に言い聞かせる。その姿をダクリュールは冷ややかな目で笑い飛ばした。

 

「物をグニャグニャ柔らかくするだけで勝てんなら苦労はねぇよ。最低でも究極贈物(アルティメット)の一つくらいは用意してもらわねぇとよォ。」

「バカにしないでって言ってるでしょ!! 勝てる勝てないじゃないの!! 相手が誰だろうと全力で任務を遂行するのが隊長なの!!!」

「そうかい。じゃあよ、お前の能力の弱点を一つ言ってやろうか?」

「!!?」

 

ダクリュールはハニの能力の弱点を見抜いたと言った。それには強い確信があった。二度に渡って彼女が自分の攻撃を躱した(・・・)事がダクリュールにそれを教えた。

 

「━━━━お前、自分の身体は柔らかく出来ねぇんだろ?」

「!!!」

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