転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
オオガイはニトルが加入した事を予め知っていたが、特段その事を重要視していなかった。つい先日
しかしその認識は二度、彼に出し抜かれる事によって覆られる。一度目は爆弾の爆発を顔面に直接食らった事、そして二度目はたった今、敵に仲間を追わせる事を許してしまった事でだ。
*
ブレイブは身体が宙を高速で移動している事を認識し、それがニトルの特訓の成果だという事を理解した。入れ替える能力の応用で人間を移動させられるようになった事、移動中の短期間でそれが出来るでに彼が成長した事に驚いた。
しかしブレイブ達入れ替えによって移動している者全員がただ、敵を追える事だけ分かれば良いと、今は眼前に捕らえた敵に集中すればそれで良いと思い直したのだった。
*
オオガイは
しかしニトルの奇策によってその可能性は瓦解した。瞬間、オオガイは自分に与えられた役目を妨害された事、そして見下していた男に二度までも出し抜かれた事に強く憤慨した。
「ぬあぁっ!!!」
『!!?』
オオガイは力任せにギリスとルベドの防御を突破した。そして彼の攻撃目標はニトルへと変わった。出し抜かれた屈辱を雪ぐ利己的な感情があった事は否めないが、それ以上に最優先で攻撃すべきは彼であるという冷静な判断もあっての行動だった。ニトルの頭蓋を目掛けて拳を振るう。それは人間の頭一つなど容易に粉砕できる凶器も同然だった。
「調子に乗るのもいい加減にしろよこのクソガキが!!!!」
「バーカ。人間様がオーク相手にどう調子に乗れってんだよ!!」
『ボガァン!!!』
「!?」
オオガイの拳はニトルの頭蓋ではなく、炎の球を殴り飛ばした。炎の爆発に一瞬気を取られたが、即座にその現象が先程のものと全く同じだったと理解する。ニトルは自分の後方に炎の球を撃ち出し、それと自分を運動を保持したまま入れ替える事によって自らを高速移動させてオオガイから逃れた。
(あ、あの野郎、誰をオークなどと…………!!!)
「おい、何処を見ている!!?」
「!!?」
オオガイは後方から飛んで来たギリスの攻撃を寸での所で躱した。そして即座にニトルへの怒りを抑え込み、目の前のギリス達に意識を集中させる。最早目的の遂行は確実なものでは無くなった。
「………………!!!」
「どうやら俺達はブレイブの慧眼さに感謝しなければならないようだな。」
「そうだね。一応聞いておくけど、力は衰えてはいないだろうね!?」
「当然だ!!!」
「!!!」
***
ギリスとルベド、そしてオオガイが激突しようとしている頃、
「………最初にスライムに斬りかかった者を儂は尊敬しよう。どのような恐ろしい能力を持っているかも分からんのにな。
無鉄砲な阿呆が幸運に守られたのか、或いは死を恐れん勇気への褒美なのか……………。貴様はどっちじゃ!? 勇者キュアブレイブよ!!」
(ニトルさん ありがとう!! 私の言う事聞いてくれて!!)
そして今、ブレイブはニトルの補助によってフォラスと相対している。その後ろにはフェリオも居る。そのニトルの気遣いがブレイブにはひたすらに嬉しかった。
「………貴様等二人が儂の相手か。ならば此れもあの餓鬼の浅ましい悪知恵という訳か。」
「!? ガキ!? ニトルさんの事!?」
「そうとも彼奴は正しく子供!! 爆弾という玩具を振りかざす唯の餓鬼以外の何者でもあるまいて!!!」
「………勝手な理由で人を痛めつけた事棚に上げて良くそんな事言えるよね。それに今の、何もかも的外れだよ。」
「何じゃと?」
「ニトルさんはね!! 私が認めたとても頼りになる良い人なんだよ!!!」
「そうかそうか!! ならば其のつまらん絆に殉じて此の地に骨を埋めるが良いわ!!!」
ツーベルクでの激闘から僅か数日後、勇者キュアブレイブと