転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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401 ブレイブvsフォラス 再び!! 悪魔のスライムの新たな能力!!! その①

ここに一人の学者が居る。竜人族の《ネプラ・アルレイシャ》という男性。彼は《スライム》という魔物の生態を専門に研究を重ね独自の理論を展開している。彼の功績を称えたある者はそれを『スライムの研究を五十年進歩させた』と形容した。

以下は彼が冒険者や若手の研究者に向けて開いた単独講演会の冒頭部分(・・・・)である。

 

「━━━━まず第一に、皆さんは《スライム》というこの言葉を聞いて、どのような事を連想するでしょうか。殆どの人は『弱小』だとか『非力』だとか、そう言った事を連想すると思います。

ですが、私の見解は全く異なります。私はそう言った印象は無知故の誤った見方であると断言します。 いえいえ、皆さんを非難している訳ではありません。斯く言う私もかつてはスライムという生物にそのような印象を抱いていましたから。

 

話を戻しますが、私はスライムという生物を研究し続けた結果、『可能性と驚異の塊』であるという結論に至りました。皆さんも冒険者であるならばスライムの中に様々な種類がある事は理解していると思います。

火を吹く種類も居れば氷を操る種類も、そして鋼鉄の身体を持つ種類も居ます。これらの全く異なる身体的特徴を持ちながら、《スライム》という一つの種類で分類出来る事の異常性を理解していただきたいと思います。

即ちスライムの本質とは周囲の環境に影響され適合し、身体的特徴を自由自在に変化させる事にあると私は考えているのです。

 

………前置きが長くなりましたが、今回私は研究を進めた結果、スライムの脅威の核心に触れる事が出来ました。それをこの場を借りて皆さんに伝えたいと思います。

結論から言うと、私が研究したのはスライムの最上位種(・・・・)です。これを便宜上、魔人粘性生命体(イフリートスライム)と呼ぶ事を我々の研究グループは決定しました。

彼等(・・)は人語を介し、それでいて人間すらも捕食対象と見なす、極めて危険な生物であると私は考えています。しかし、最も驚異的な点は他にあると考えます。

 

………それは先程も言った、未知数(・・・)戦闘能力(・・・・)です。」

 

 

 

***

 

 

 

聡明な学者ネプラは魔人粘性生命体(イフリートスライム)という存在を発見し、それを世界に発信した事によってスライムだけでなく魔物全体の研究は大いに進歩した。

 

そして今、一人の少女が魔人粘性生命体(イフリートスライム)と交戦している。かつての魔王や風妖精(エルフ)の族長と共に世界を救う為に奮闘している戦ウ乙女(プリキュア) キュアブレイブ(夢崎蛍)である。

彼女は今、風妖精(エルフ)の里で相棒のフェリオと共に二度目の魔人粘性生命体(イフリートスライム)との戦いに身を投じている。その最中、彼女が痛感していた事は『目の前のスライムは今まで本気では無かった』という事実だ。

それは目の前のスライムの変化(・・)を見れば一目瞭然である。

 

『……………………!!!!』

「はっはっはっはっは!!! 先程迄の嘯きは何処に行った!!? 唯逃げ回るなど羽虫にも出来るぞ!!!」

 

そう嘲笑う声を上げたのは魔人粘性生命体(イフリートスライム)にして厄災ヴェルダーズの配下の一人であるフォラスである。ブレイブはつい先日彼と交戦した実体験から自分こそが彼の相手に適任であると考えていた。実際にそれは当たっている。

彼女の持つ究極贈物(アルティメットギフト)堅牢之神(サンダルフォン)》や《肉球之神(バステト)》はフォラスの主力である酸魔法や粘液を防御した。しかし今、フォラスはそれを使っていない。

 

フォラスの身体は通常の倍ほどに膨れ上がり、所々が赤や青、銀色に変色していた。その身体から炎や水の塊を撃ち出し、鋼鉄の触手が縦横無尽に飛び交う。様々なスライムの特徴を併せ持つフォラスにこそ出来る芸当だ。その猛攻にブレイブとフェリオはまともに近付けずにいた。

 

「ブレイブ!! このままじゃ体力を消耗するだけファ!! 私が隙を作るからあいつに《女神之剣(ディバイン・スワン)》を叩き込むファ!!!」

「!! うんっ!!!」

「……作戦会議は結構じゃが、儂は相手が儂一人とは言っておらんぞ。」

『!!?』

 

その瞬間、二人は自分達の鼓膜を震わせる音がある事を理解した。細かく鳴り響く音が大量に聞こえた。次の瞬間、二人は音の正体を目撃した。それを視認した瞬間、ブレイブ達はその顔を青く染め上げた。

 

『!!!!』

 

それは、大量の虫を素体としたチョーマジンだった。大量の虫がフォラスの援軍として現れた。齢十四の少女の精神を動揺させるには十分過ぎる程強烈な光景が眼前に広がっていた。

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