転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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405 ブレイブvsフォラス 再び!! 悪魔のスライムの新たな能力!!! その⑤

ニトルを襲った時がそうだったように、フォラスはこれまでに何度も人間を捕食(・・)している。しかしそれが持つ意味は通常の生物とは異なり、『栄養補給』の他に『遺伝子情報の取得』という意味も持っている。

フォラスは身体の中に数百数千もの人格を持っている。その人格に捕食し取得した人間の遺伝子情報を落とし込む事により、様々な種族の特徴を再現した分身を形成する事に成功したのだ。

今、ブレイブの前には()のフォラスと合わせて計五体の敵が居る。その全員がかつて捕食した人間の遺伝子情報を持った魔人粘性生命体(イフリートスライム)だ。

 

*

 

《フォラスの分身》

アギラ=タタルハザード:鳥人族の遺伝子情報を入力した分身

煌焔=タタルハザード:鬼人族の遺伝子情報を入力した分身

ボルガー=タタルハザード:獣人族の遺伝子情報を入力した分身

ネシア=タタルハザード:魚人族の遺伝子情報を入力した分身

 

*

 

「…………………!!!!」

 

五人の敵が自分の前に立ちはだかっている。それもチョーマジンや影魔人(カゲマジン)ではなく、いくら一人から分身したとはいえ、ヴェルダーズに従属する敵がだ。そしてその力量の程は先程の猛攻が雄弁に語っている。次からは更にその敵がもう一人増え、自分に襲い掛かる。その未来を思い描いたブレイブの背筋にも冷たいものが走る。

 

「はっはっは!!! よもやネシアまで出て来るとはのぉ!! 五人揃うとは何年振りか!!」

「人が増えようと儂のする事は変わらん。奴の首を地に落とすだけだ。」

「勝手を抜かすな。儂が奴の胴に風穴を開ける。」

「順番が先だからと言って調子に乗るな。奴の五体を三枚に下ろすのは此の儂じゃ!!」

 

フォラスの前で分身達が口々に凄惨極まりない言葉を交わす。その口調からも彼等の精神の根幹がフォラスと同じものであると示している。そして数秒後には彼等全員を相手にしなければならない。その事実がブレイブの精神を更に強張らせる。

 

「━━━━此れでは話は纏まりそうも無いな。」

「当然であろう。儂等は同じ個。精神も同じで対等なのだからな。」

「違いない。儂等には譲る必要も押し通す権利も無い。ならばどうするか?」

「知れた事よ。どうなろうと恨みっこ無しじゃ。」

「………………!!!」

 

『奴の首を取った者の望みが叶う!!!!!』

「!!!!!」

 

フォラスの分身四人が同時に地面を蹴り飛ばし、ブレイブに襲い掛かる。アギラの嘴が、煌焔の刃が、ボルガーの牙が、ネシアの拳が一斉にブレイブに向かう。ブレイブは《女神之剣(ディバイン・スワン)》を鞘に納め、持てる力の全てを防御に集中させた。

 

(《堅牢之神(サンダルフォン)》!!!! 《肉球之神(バステト)》!!!!)

『!!!』

 

堅牢之神(サンダルフォン)》がアギラの嘴と煌焔の刀の突きを防ぎ、《肉球之神(バステト)》がボルガーの牙を弾き飛ばす。最初の一斉攻撃は辛うじて防いだ。しかしその鉄壁の防御を潜り抜けた者が居た。

 

「!!!」

「はっはっは!!! 何時見ても(・・・・・)面妖な力よのぉ!!! じゃが其の応用も出来ん力、何時迄も通用すると思えば命取りよ!!!」

 

ネシアは空中で真上に飛び上がり、ブレイブの防御を躱した。元々フォラスと同一の個体である彼には既にブレイブの手札は判明している。その事実を失念していた。

 

(な、何あの動き!? 空を飛んでる!!?)

「呆けた面でいるなよ勇者。儂は魚の力を持ち合わせておる。ならば儂は大気の水分を泳ぐ!!!!」

『ドゴォン!!!!』

「!!!?」

 

ネシアは空中で身体を縦に回転させ、体重と遠心力を乗せて下半身をブレイブに見舞った。辛うじて腕での防御に成功するが、ブレイブの全身に衝撃が走る。想定よりもはるかに強力な衝撃がブレイブを襲った。

ネシアの身体は全身が鍛え上げられた筋肉であり、その表面を鋼鉄のような鱗が覆っている。それによりネシアの身体は変幻自在の凶器と化している。

 

「~~~~~~~!!!!」

「はっはっはっはっは!!! 余裕面が吹っ飛んだな!!!

強靭な身体じゃろう!? 活きの良い魚人を食らったからな!!!」

 

四人の一斉攻撃に単独での対応を強いられ、ブレイブの精神から余裕は消し飛んでいる。自分がここまで追い詰められている理由はフェリオが側に居ない事が大きく影響している。それは離れた所から傍観しているフォラスも理解していた。

 

「痛快よのぉ。袋叩きになる勇者は見ていて気分が良い。貴様等は其の儘其奴を抑え込んでいろ。

………さて儂は、彼の女狐の肉の味でも堪能して来るとするかの。」

「!!!!!」

 

その一言は乱戦の中に居たブレイブの鼓膜に明瞭に届き、そしてその精神を強烈に震わせた。

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