転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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409 風妖精(エルフ)の里の大乱戦!! 奮闘する戦ウ乙女(プリキュア)達!!! (後編)

フェリオが何故突如として飛来(・・)してきたのか、何故ブレイブと戦っている筈のフォラスが此処に居るのか、フォースの脳裏には一瞬の内に数え切れない程の疑問符が浮かび上がった。しかし最も重要な問題は他にある事に気付き至る。

それは身体の自由を失っているフェリオがゼシオンとフォラスという二人の敵に挟まれているという事だ。その事実を理解した瞬間、フォースの身体は脳が出した命令を可及的速やかに実行した。

 

「ウルアッ!!!」

「!!?」

 

そこからの出来事は時間にして数秒にも満たない。

フォースはフェリオに向けていた視線をゼシオンに戻し、射程外(・・・)の彼に向けて《龍神之棍(リャン・ロウ・ゴン)》を振るった。しかし空振りではない。フォースの攻撃によってゼシオンの胸部に見えない衝撃が走った。その攻撃の目的はゼシオンからフェリオに攻撃する時間を奪う為のものだ。

 

それが滞りなく行われた事を認識したフォースは次にフォラスに目を向ける。フォラスも同様にフォースの攻撃の意思を認識した瞬間、フェリオへの攻撃を諦め防御態勢を整えた。魔法陣を盾にした防御だ。そこにフォースの一撃が叩き込まれる。

 

『ガキィンッ!!!!』

『!!!!』

 

フォースの膂力を評するべきか或いはフォラスの魔法の技量の程を評するべきか、フォースの攻撃が直撃した瞬間、そこを中心にして強烈な爆発が巻き起こった。その爆風に巻き込まれる形でフォースの身体は吹き飛び、後方の森の木に叩き付けられて停止した。

ここまででようやく数秒が経過。大量のチョーマジンの相手をしていたハッシュとヴェルドはこの時点で異変を認識した。

 

「フェリオッ!!!」

「!!? フォース!!!」

 

背中に走った衝撃を抑え込み、フォースは飛んで来るフェリオの身体を受け止めた。それを中心にしてその場に居る全員にこの状況の異常さが伝播する。それ程までに二人の登場は異様だった。

 

「フェリオ!! どうした 何があった!? 何でお前とあいつがここに居る!!?」

「わ、分からないファ。ただ、飛ばされた(・・・・・)としか…………………」

「飛ばされた!?」

 

フォースにはフェリオの言葉を疑う気持ちは毛頭無い。しかし目の前で不敵な笑みを浮かべる巨大なスライム、フォラスにそのような事が出来るのか甚だ疑問というのがフォースの直感的な感情だった。そのフォースとは異なり、ゼシオンは冷静に状況を分析していた。

 

(今の攻撃はフォースの刀剣系紛いの奇妙な究極贈物(アルティメットギフト)によるものか。確か、不定形のものを捉え打撃を与える能力と聞く。

それで空気を弾き、大気の塊をぶつけたという訳か。それより問題は…………………、)

「フォラス、お前が此処に居るという事は、使ったな(・・・・)。」

『!!?』

「おうともよ。じゃが出し惜しんでいたなどと言うなよ。此れも全てはあの小生意気な勇者の鼻を明かす為の布石よ。」

(!!! ブ、ブレイブが…………………!!?)

 

その言葉からもブレイブがフォラスの奥の手に追い詰められている事は明白だった。フォースは今すぐにでもブレイブを助けに行きたい衝動に駆られた。しかしそれをフォラスとゼシオンという包囲網が許さなかった。

 

 

***

 

 

風妖精(エルフ)の里 北区市民街。そこではキュアレオーナが激戦を繰り広げていた。

その戦闘の特徴を一言で言うならば様々なもの(・・・・・)が飛び交うという事だろう。そのような事態になった理由はそこが敵の独壇場に成り得たからだ。

 

「……………………!!!」

「《狙撃之王(ロビンフッド)》でしたか。その能力もこうなっては形無しですね。このような辺境でも使えるものは存外に多い。」

「!!」

 

ミーアの放つ矢は《狙撃之王(ロビンフッド)》と効果によって狙った対象に必ず命中する。加えて彼女自身の贈物(ギフト)で作られるそれには数に限りが無い。その矢を何度も放ってはいるが敵の生命には届かなかった。

ミーアが撃ち抜いているのは空中を縦横無尽に飛び交う包丁などの金物である。それを操っているのは磁力を操る究極贈物(アルティメットギフト)を持つディスハーツだ。

 

「調子乗ってんじゃねぇっスよ!!!!」

「誰が?」

「!!!」

 

レオーナはディスハーツ目掛けて最速の矢を放った。しかしその矢はディスハーツが展開した鉄板に刺さりその効力を失う。先程ブレイブに使った鉄分を操る能力だ。

 

「調子に乗ってるのは貴方の方では無いのですか? たった二人(・・)で私に挑んできているのが良い証拠です。その相棒もこの距離では最早無力。ガスロドの時のような大立ち回りは出来ませんよ。」

『!!!』

 

ディスハーツの言葉の通り、ミーアの隣にはマキが居る。しかし彼女が得意とする近接戦闘はこの状況では効力を発揮しない。それを事実として認めてしまうからこそ二人、特にレオーナの心に焦燥感が生まれた。

 

(あいつの言う事、否定出来ねぇっス………!! せめて、せめて自分にもフェリオやヴェルドみたいな仲間が居れば…………………!!!)

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