転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
マキ・マイアミ。彼女は決して目の前の男、ディスハーツを侮っていた訳では無い。
ディスハーツの身体は腕も脚も布に隠れ、一見しただけでは彼の鍛錬の程は分からないように思えるが、それは間違いである。
人間の膂力の程は、襟の上から見える首筋を見れば判別できる。そして幸か不幸か、マキはその事を理解していた。その彼女の目は、ディスハーツの服の下に鍛え上げられた筋肉を見た。
その推測は、《
***
「……………………!!!」
「おや、どうしたのですか? まさかこの一発で私をどうにか出来ると思っていた訳では無いでしょう。
それともう一つ言っておきますが、この距離で相手に反撃する隙を与えてはいけませんよッ!!!」
「!!!」
ディスハーツはマキの鳩尾を狙って膝を振り上げた。ディスハーツにとって、目的遂行を阻む敵と認識した時点でマキは最早少女という扱いでは無くなっている。腹部を通して内臓を蹴り上げる事に一切の躊躇いは無い。
とはいえ宣告付きの攻撃を無防備で受ける程マキも甘い鍛え方はしていない。ディスハーツの蹴りに反応し、膝に自分の足裏を押し当てた。自分の筋力では彼の蹴りを止め切れないと判断し、蹴りの力に逆らう事無く受け流された。
「!!」
ディスハーツの蹴り上げた方向へ、マキの身体は飛び上がった。人間の身体をそれほど高く蹴り上げるディスハーツの脚力を評するべきか或いは彼の力を無駄無く上昇力に変えたマキの技量を評するべきか、兎に角マキは空中という絶対的有利を獲得した。それを逃すマキではない。
「《
「!!!」
マキの
「おっと。」
「!!!」
ミサイルが着弾する瞬間、ディスハーツの身体は不自然な動きで後方へ移動した。ミサイルは地面に着弾し空虚な爆音を響かせる。
その最中でもマキはディスハーツの様子を観察していた。後方に伸びた腕と飛ぶというよりは
(あれも磁力だ。多分あの腕に鉄の腕輪がはめられてて、後ろに予め
「マキ・マイアミ。虚しい事を繰り返すのは止めましょう。」
「!!?」
マキが脳内で推測を並べる最中、ディスハーツは言った。それが攻撃を回避した余裕から来る挑発なのかそうでないのか、判断する間も無く彼は更なる言葉を並べる。
「貴方がどんなに体力を空費して派手な攻撃を繰り返した所で、私に当たらなければ無意味でしょう。
攻撃は地味でも、体力を消耗しなくても良いのです。当たりさえすればね!!!」
「ッッ!!!?」
それは、自由落下の途中にあったマキの身体を
辛うじて分かった事はディスハーツがほとんど動いていない事と、受けた衝撃が余りに
(こ、これは━━━━━━!!!)
「どうやら私の言った事の意味が分かって貰えたようですね。」
マキは攻撃を受けた箇所の付近に
磁石に釘、或いはクリップ、そのような鉄製の物体を数回 一定方向に擦り付ける事によって磁力を帯びさせる事が出来る。ディスハーツはそれを遥かに強力に行い磁力を与える事が出来る。マキが攻撃する際に接近した隙に鉄の塊を仕込み、自動追尾の目標に変えたのだ。
「私の言いたい事が分かって貰えて良かったです。その追尾弾が貴方のミサイルの何分の一の力で撃たれたか分かりますか? 貴方が体力を空費する度に私は攻撃を重ねる事が出来るんですよ!!」
「━━━━ええ、良かったですよ。」
「!?」
「あなたが私に意識を向けてくれて。攻撃が決まった事に喜んでくれて。
攻撃は
「!!!」
その時点でディスハーツはようやく理解した。自分の視界にレオーナの姿が無い事を。体力の殆どを使い果たし、動く事すら難しかった筈の彼女の姿がだ。
「!!!」
「《プリキュア!!!! レオーナビーストストライク》!!!!!」
それは、レオーナの身体に残る全ての