転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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413 私は不完全!? キュアレオーナvsディスハーツ!!! (愚鈍)

キュアレオーナことミーアは幼い頃から弓矢の鍛錬を積み、その研鑽の結果は戦ウ乙女(プリキュア)となってからも遺憾なく発揮された。

無限装填(サウザンド)》と《狙撃之王(ロビンフッド)》という弓使いにとって理想的な二つの究極贈物(アルティメットギフト)に目覚め、ギリス達との初陣の場でもグランフェリエでも、解呪(ヒーリング)を纏わせた矢で多くの命を救って来た。

 

故にディスハーツは風妖精(エルフ)の里にてレオーナと相対した瞬間、断定したのだ。既に里の周囲に強力な魔物は居らず、彼女のもう一つの究極贈物(アルティメットギフト)従属之神(アルテミス)》が無力化している現状ならば、矢さえ警戒していればレオーナは恐れるに足らないと。

しかし、レオーナは弓矢に頼らない戦法を既に編み出していた。それを教えたのはグラトニーことリルアだ。

 

*

 

「《プリキュア・レオーナビーストストライク》!!!!!」

 

それは一言で言うなら、何の変哲もない解呪(ヒーリング)を纏わせた拳の一撃だった。リルアの必殺の一撃に倣い、獣人族の筋力にものを言わせた一発がディスハーツに炸裂した。彼の身体はレオーナの拳からくの時に折れ曲がり、何度も地面を転がりながら吹き飛んだ。

 

(お、お願い!! これで、これでもう立ち上がらないで……………………!!!)

 

大監獄アルカロックでの激闘から生還したリナが持ち帰った情報である。

ヴェルダーズに通じていた裏切り者の署長 マーズはリナの解呪(ヒーリング)の攻撃を受けると弱り、本調子で究極贈物(アルティメットギフト)を使用する事が出来なくなった。レオーナの一撃も同様に、ディスハーツを弱体化させる為のものだった。

 

攻撃は完璧に決まった。しかしそれでも尚、レオーナの精神は穏やかでは無かった。それは自分の不甲斐なさ故である。

相棒の妖精(トリガー)が居ないが故に、敵の一人に己の全ての体力を使い果たすという醜態を晒した。だからこそレオーナはもうこの一戦が終わる事を、自分のやった事が実を結ぶ事を願った。

 

「━━━━ウ、ウゥン……………」

「!!!!」

 

レオーナの一撃を受け、倒れ伏していたディスハーツは徐に立ち上がった。目の前に広がるその光景にレオーナは絶望的な表情で目を見開いた。マキの協力も受け、己の残る体力全てを注ぎ込んでようやく成功した一発が不発に終わったからだ。

 

「そ、そんな……!!! 自分の全部の解呪(ヒーリング)を注ぎ込んだのに、足りなかったって言うんスか…………!!!」

「いいえ、その逆ですよ。貴方にはまだ結構な量の解呪(ヒーリング)が残されていました。だからこそ、ここまで回復出来たのです(・・・・・・・・・・・・)。」

「!!?」

 

その時、レオーナとマキは自分の常識から乖離した光景を見た。つい先程吹き飛び、地面を擦って出来た彼の傷が瞬く間に塞がったのである。その不可思議な現象を説明する仮説が一つだけあった。

 

(確か、ブレイブが言ってた!! 私達が解呪(ヒーリング)を受けたら回復魔法みたいに傷が治るって………………!!!

それって………………!!!)

「どうやら理解していただけたようですね。私に一撃入れたご褒美にお教えしましょう。」

 

レオーナの表情を見て、ディスハーツは不敵に口角を上げた。そして片手を二人に向けながら言葉を重ねる。

 

「私は他の方々とは違い、陛下の御力をこの指輪を通して外付け(・・・)に与えられています。言い換えれば、それ以外は貴方方と同じただの人間(・・・・・)です。

愚鈍な貴方にも分かるように言い換えましょう。私に対して、解呪(ヒーリング)は全くの無力です。」

『!!!!!』

 

ディスハーツの指には黒い指輪が装着されている。それを不気味に光らせながら、勝ち誇ったように己の強みを二人に明かす。レオーナは自身の体力を殆ど使い果たしたのに対し、ディスハーツは無傷どころか彼の体力を回復させてしまった。その状況は誰が見てもディスハーツの絶対的な有利を示していた。

 

「む、無力………!? 何言ってるか分かんないっすね……………!!! つまりその指輪に解呪(ヒーリング)を叩き込めば、無力になるのはあんたの方じゃ━━━━

ッ!!!? ウグッ………!!!!」

 

レオーナは虚勢を張り、ディスハーツに向けて足を踏み出そうとした。しかし次の瞬間、平衡感覚を失い地面に手を突いてしまう。その現象がそのまま彼女の身体状況を表していた。

 

「全く、ブレイブといい貴方といい、戦ウ乙女(プリキュア)は愚鈍な者が多くていけませんね。貴方が今言ったそれがもう出来ないと、そう言ったつもりだったのですが分かっていただけなかったようで残念です。

特にミーア・レオアプス。貴方の愚かさと運の無さには心底同情しますよ。あの時、ハジョウに逆らわずに尻尾を巻いて逃げていれば、そもそも魔王のギルドを志願していなければ、今頃駆け出しの冒険者として慎ましくも堅実な日常を送れていたでしょうに。」

「!!!!」

 

ディスハーツの言葉にレオーナは強烈に動揺した。それは彼女が元々思い描いていた未来であり、彼の言っている事を事実として肯定するしか無かったからだ。

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