転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
マキが自分とは反対方向に駆け出した光景をディスハーツは瞬時に認識した。その一瞬の行動の裏に隠された意図や目論見を瞬時に看破した。
先程の『二人で』という発言が完全な偽りだった事を。マキが他の場所の援護に向かった事を。レオーナが自分と
「…………全くもって貴方の厚顔さには言葉が出ませんね。」
「どういう意味っスか?」
「手の平を返すだけに飽き足らず単独で私と戦うなどと、勇気と無謀を履き違えているとしか思えませんよ!!」
「勇気でも無謀でもないっス。これは『信頼』ってヤツっスよ。
自分は自分の力を、マキを、皆を信じてるんスよ!!!」
「先程から耳障りな戯言ばかりを。ならば貴方の首を土産にその判断が間違っていたと証明して差し上げましょう!!!」
「ッ!!」
ディスハーツは身体を回転させて突き上げるような後ろ蹴りをレオーナに繰り出した。両腕での防御に成功したがその脚力によってレオーナの身体は空中へと舞い上げられる。しかし即座にその状況に隠された好機を見出した。
「忘れてんスか? 今のあんたの身体の自由は自分が握ってんスよ!!!」
レオーナは手で掴んでいた弓の弦を引っ張った。ディスハーツの身体を引っ張り、空中という無防備な空間へ誘い込む為だ。しかしその目論見は現実にはならなかった。
レオーナの視界に映ったのは
「!!?」
(やれやれ。結構気に入っていたのですが致し方ありませんね。あの弦、糸や紐では無く、ワイヤーのような素材で出来ているのか………………)
レオーナが弦を引こうとする意図を察知した瞬間、ディスハーツは一瞬出来た弦のたるみを見逃さず、身体を屈めて弦の拘束から逃れた。その際に慣性の法則で上着はその場に留まり、弦によって引き裂かれたのだ。
ディスハーツが最も脅威に感じたのは、いくら布とはいえ真っ二つに切り裂いた弦の切れ味だった。
「どうやら私に近付いて欲しいらしいですね。ならばそれに乗ってあげましょう。」
「!!?」
「先程蹴り飛ばした時に、既に付けておきましたよ!!」
「!!!」
その言葉を受けてようやくレオーナは自分の腕に金属の塊が付着している事を認識した。通常ならばただの遺物程度の意味合いしかないそれもこの状況下に限ってはディスハーツの能力の起点と化す。
(ヤバッ!! 剝が━━━━)
「《
「!!?」
ディスハーツは《
「ウグッ………!!」
『レオーナ!!!』「!!」
ディスハーツに蹴り飛ばされたレオーナの身体は地面に激突はしなかった。着地していたケルギラが落下点に飛び込み、レオーナを受け止めた。
『ケルギラ……………!!』
『先走ッチャダメダゼ!! オ前ダケジャ勝ツノハ難シイ!! モット俺達ヲ頼ッテクレヨ!!』
『!! 分かったっス…………!!』
レオーナとケルギラの脳内で交わされた会話はほんの一瞬。ディスハーツは未だに空中に留まっている。その時間の中でレオーナは次の策を弾き出し、実行する。
(この一撃で彼女は自分一人では私に分が悪いと思い直した筈。ここからはあの召喚獣と共に向かって来る……………!!)
「来い!!! 《バジリン》!!!」
「!!?」
瞬間、レオーナの背後に居たケルギラが別の
(バジリスク!!? まさか!!!)
「行くっス!!!」 『オウ!!!』
「!!!」
瞬間、バジリンは口を開き、その口内から紫色の霧状のものを吐き出した。ディスハーツは即座にその正体を見抜き、回避行動に映る。
まず、横に生えていた木の幹に隠し持っていた刃物を投げ付けた。そして身体を磁力で引っ張り、刃物の方向へ拘束移動する。磁力の移動を完了させた時点とバジリンの吐いた霧が彼が居た地点に到達した瞬間は全く同じだった。そして霧がその場にもたらした変化を見て、ディスハーツは自分の予測が当たっていた事を理解した。
「!!! (やはり、毒か………………!!!)」
周囲の木が枯れ果てている、その光景を見てディスハーツはその霧の効果を見抜いた。
バジリスクはその身体に強力な毒を持っている魔物である。その特性を持つバジリンも例外では無く、猛毒を口から霧状にして噴射したのだ。
「………………!!!」
(外れた!! でもこれではっきりした!!
皆の事はまだこいつにはバレてない!! フェフミリア、ケルギラ、バジリン、それ以外はまだ!! 初見殺しの残った四人の能力!! それを上手く使う事が、この戦いに勝つ鍵………………!!!)