転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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420 その身に宿すは弓と眷獣!! 躍動する新生レオーナ!!! その③

レオーナの元に新たに現れた七体の戦ウ乙女之媒体(プリキュアトリガー)。無論の事、その存在はディスハーツ達には知られていない。その証拠として、先程レオーナが繰り出したバジリスクの媒体(トリガー)バジリンの毒攻撃にディスハーツは咄嗟の対応を強いられた。

惜しくもその毒攻撃は不発に終わったが、残る四体の媒体(トリガー)の能力に初見殺しの性能が備わっている事が分かったバジリンは脳内でレオーナに語り掛ける。

 

『奴メ、アンナ方法デ避ケルトハナ!! デモコレデハッキリシタ。奴ニオイラ達ノ能力ハバレテナイ!!』

『そっスね。これでまだ見せてないのは《グレア》《アイラー》《テルゴーン》《ペンゴラノ》の四人。この中であいつを出し抜く方法を見つけないと━━━━━━』

 

レオーナは思考を巡らせる。いくら戦ウ乙女(プリキュア)になったとはいえ自分は冒険者になったばかりの、つい先日まで村で生活していたただの少女である。対して相手は幾度も死線を潜り抜けているであろう鍛え抜かれた戦士 ディスハーツ。彼には正攻法は疎か、平凡な搦め手も通用しないだろう。

故にレオーナは考える。天が与えてくれたこの新たな力を駆使してディスハーツを出し抜く方法を。

 

『!!

あ、あるかも!! 避ける隙もやらずにあいつに攻撃を当てる方法……………!!!』

 

脳内で経過した時間は僅か数瞬。しかしレオーナはその限られた時間の中で導き出した。

今の自分の中にある力、変身アイテム(フェデスタル)から作られた弓矢、《狙撃之王(ロビンフッド)》、《従属之神(アルテミス)》、そして自分の下に現れた七体の戦ウ乙女之媒体(プリキュアトリガー)。これらの手札を組み合わせてディスハーツの虚を付く策を。

 

*

 

ディスハーツはあわや絶命寸前の窮地を脱しても尚、その精神状態は増々張り詰めていた。自分が立っている戦場に新たに現れたバジリスクという存在とレオーナの表情が、未だ自分が窮地の最中に在るという事を雄弁に語っていたからだ。

 

(霧状の猛毒を口から吐き出したという事はあれはやはりバジリスク、その能力を持った戦ウ乙女之媒体(プリキュアトリガー)。そして先程まで居たケルベロスが居なくなったという事はやはり一体づつしか召喚出来ないという私の仮説は当たっていたようですね。

すると問題は、残りの(・・・)召喚獣(手札) その種類。彼女の絶望し切っていない表情から見ても未だ能力を、私が知らない能力を隠し持っていると考えた方が賢明だ。

これから彼女はきっと、私の知らない能力を駆使して勝負を掛けに来る筈………………!!!)

 

つい先程まで若輩の軍人気取りの少女の陰で弓矢を放つ事しか出来ない不完全な戦士。それが風妖精(エルフ)の里に攻め入った当初のディスハーツのキュアレオーナに対する印象だった。しかし今やその前提は全く意味を成さない。

今この時、キュアレオーナはフェニックス、ケルベロス、バジリスクという三体の強力な魔物の力、そして未知数の手札をその手に隠した厄介な相手へと変貌した。

 

そして同時に確信していた。今のレオーナの力の全貌が見える時、それがこの大一番が終了する時になる と。

 

「…………戦ウ乙女之媒体(プリキュアトリガー)を手に入れて、やっと完全な戦ウ乙女(プリキュア)になれたという訳ですか。その余裕もきっと、まだ手札を隠し持っているからなのでしょうね。」

(!! やっぱりバレてる!!)

「しかし!! その手札も貴方の首が落ちれば日の目を見る事は無いのですよ!!!!」

「!!!」

 

先制攻撃はディスハーツが行った。レオーナに襲い掛かったのは地面から飛び出した金属の槍だった。

ディスハーツは《電磁之神(アルゲース)》の能力を応用し土壌に含まれる鉄分を練り固めて金属の武器を作り出す事が出来る。しかしその鉄分にも限りがある為多用は出来ない。この問題を解消する為に鉄分を節約する方法を実行した。

ディスハーツは今まで使用した刃物や金属を磁力によって密かに回収し、雷魔法によって溶かしていた。それを練り固めて巨大な槍を作り上げ、地中に隠していた。

それを今、磁力で掘り起こしレオーナへ繰り出したのだ。

 

「来い!!! 《グレア》!!!」

「!!」

 

瞬間、バジリンの身体が光に包まれた。レオーナはその光に乗って空中へ舞い上がる。ディスハーツが放った金属の槍は空を切った。

レオーナを空中へ避難させたのは猛禽類の顔と翼、そして猛獣の身体を合わせ持ったグリフォンの媒体(トリガー) 《グレア》だった。

 

『ありがとっス! グレア!』

『オウヨ! 散々待タサレタカラナ、ココカラハ気合入レテ行クゼ!!』

 

先制攻撃が不発に終わった。しかしディスハーツの意識はそれ以上に目の前の新たな相手、グリフォンのグレアに向いていた。

レオーナは貴重な手札である筈のグレアを空中へ回避する為だけに切った。それが不可解に感じられた。

 

「……………今度はグリフォンですか。最早ビーストテイマーでは無く魔物マニアを名乗った方が良さそうですね。その調子で手札を全て晒してしまえば良いのです。私が貴方を仕留める前にね!!」

(あんな安い挑発に乗っちゃダメっス。自分のやる事は決まってる。それさえ決まれば、きっと勝てるんスから…………!!)

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