転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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425 分裂する悪魔のスライム!! 孤軍奮闘の勇者!!! (結合)

「ハァッ ハァッ ハァッ ハァッ………………!!!

(や、やった!! 今度は確かに………………!!!)」

 

女神之剣(ディバイン・スワン)》の刃を通して手に伝わって来る感触は、ブレイブにアギラ達の身体を両断した感覚を教えた。その感触が示す通り、実際にアギラ達はスライムの身体を切り離すような回避を行えず、《解呪(ヒーリング)》を纏わせた刃の直撃を受けた。

ブレイブが脳内で思い描いた理想(・・)はアギラ達のスライムの身体、その体内にあるであろうスライムの()に《解呪(ヒーリング)》が流し込まれ、戦闘不能まで衰弱する彼等の姿だった。

 

しかし、ブレイブの攻撃はその理想までは届かなかった。

 

「ッッ!!!!?」

 

瞬間、ブレイブは突き刺すような殺気を覚え、咄嗟に身を屈めた。直後、肩の表面を突き刺すような激痛が襲う。回避行動を取っていなければそのまま肩を貫かれていた可能性が高い。

その最悪の事態を辛うじて回避出来た事実を頭で理解しつつも激痛に顔が歪む。それでも気力を振り絞ってブレイブは、攻撃してきた者の正体を確かめる為に振り向いた。

 

「!!!」

「━━━━やってくれた喃。じゃが其の足掻きでも儂等の命には届かなかったようじゃがな!!!」

 

ブレイブの肩を攻撃したのはアギラの伸びた嘴だった。それだけ(・・・・)ならばスライムの特性として説明出来ただろう。ブレイブが驚愕した理由は余りに生物として逸脱したアギラの状態にあった。アギラは首だけの状態から翼を生やし、ブレイブを攻撃していたのだ。

 

(な、何あの状態!!! それに他の三人が居ない!! もしかして━━━━)

「!!!」

 

ブレイブは一瞬、アギラだけが辛うじて生命を繋ぎ止める事に成功したという理想を思い描いた。しかし即座にそれが楽観的な思考であった事を理解させられる。

確かにブレイブの視界には黄色、赤、緑、青の四色の蒸発しつつあるスライムの身体が映っていた。しかし同時にアギラの身体の中に同じ色の四色の塊を見た。

 

(ま、まさか、そんな………………!!!)

「どうやらまだ心の何処かで儂等(・・)生物(・・)として見ていたようじゃの。軽率千万。侮るな。儂等はスライム(・・・・)じゃ!!!」

「だが此の儂の先の先を読み切った褒美に教えてやるとしよう。」

「!!!」

 

その時、アギラの口の横から骨が剝き出しになった口が現れ、そこから煌焔の声が発せられた。それがブレイブの懸念を証明していた。

 

「貴様に斬られ、其の切り口から《解呪(ヒーリング)》を流し込まれた瞬間に、儂等三人は身体を捨てる決意を固めたのだ!!」

「そうとも。そして最も身体の状態が良かったアギラの体内に儂等三人の核を移した。咄嗟の賭けじゃったが上手く行った。」

「因みに言っておくと身体は一人分(・・・)しか無いが能力は儂等四人のものが其の儘残っておる。このようにな!!!」

「!!!!」

 

煌焔の他にボルガー、ネシアの口もアギラの口の側に発現する。しかしアギラの、生物としての常識を大きく逸脱した変化はそれだけでは済まなかった。

アギラの頭部から鎧を纏った煌焔の身体が生える。そしてボルガーの屈強な脚とネシアの鱗に纏われた太い尻尾も姿を現した。複数の生物の部分を繋げ合わせた極めて歪な生物。今のアギラ達(・・・・)の姿はブレイブの目にはそう映った。

 

「……………………!!!!」

「何を驚いておる。儂等の残った身体の細胞を繋ぎ合わせれば一人分の身体を作るなど造作も無いわ!!!」

「そうとも。寧ろ儂等を出し抜き三つも身体を奪った己の腕を誇るが良い。」

「否、誇らせる必要など無い。身体を奪われる屈辱など何年振りか━━━━!!」

「右に同じじゃ。此の溜飲は貴様の首を落として下げさせて貰うとしよう!!!」

 

四人分の発言と共に、煌焔の刀が構えられ、その切っ先をブレイブに向けられる。今の身体の主導権が煌焔にあるのか否か、その真偽は分からないしそもそも問題では無い。攻撃には成功したが戦闘を終了させるには至らなかった。それだけ分かれば良いとブレイブは思い直した。

 

「ディ、《女神之(ディバイン・ス)━━━━

ッッ!!!」

「!」

 

再び《女神之剣(ディバイン・スワン)》を発動しようとした瞬間、ブレイブの鼻腔の血管が切れ、一筋の血が垂れた。それがブレイブ自身にもアギラ達にも、ブレイブの身体が限界に近付いている事を教えていた。

 

(ヤ、ヤバッ━━━━!!!)

「はっはっはっはっは!!! やはり先のが精魂注ぎ込んだ一撃だったようじゃの!!!」

「!!!! 《堅牢之神(サンダルフォン)》!!!!!」

『ガァンッ!!!!』『!!!!』

 

煌焔の刀の一撃を辛うじて防御した。しかし窮地を脱したブレイブの表情は険しく、攻撃を防がれたアギラ達の表情は余裕の笑みに染まっていた。

 

「~~~~~~!!!」

「既に千鳥足では無いか!!! 四人の一斉攻撃など無くとも、一人分の力でやれそうじゃ!!!」

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