転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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429 フォラス戦 最終局面!! ブレイブに目覚める悪魔の力!!! (後編)

ブレイブは最初、三つの究極贈物(アルティメットギフト)を駆使して窮地を乗り越えて来た。《女神之剣(ディバイン・スワン)》や《堅牢之神(サンダルフォン)》に関しては、それまでの経験の延長線上で即興での駆使を可能としていた。

ツーベルクで発現した《肉球之神(バステト)》、シャルディアとの手合わせの中で発現した《焔之神鳥(ガルダ)》や《刺突之神(アテナ)》にも即座にその特性を掴み、駆使する事で窮地を乗り越える事に成功した。

 

そして今、新たな能力《怠慢之王(ベルフェゴール)》に目覚めたブレイブはその能力を最大限に活用し、目の前の敵を打ち破る決意を固めた。

 

(《焔之神鳥(ガルダ)》や《刺突之神(アテナ)》みたいに準備出来る訳じゃない、ぶっつけ本番だけどやるしかない!!!)

「何じゃ其の顔は。又何か良からぬ事を思い付いたようじゃな。

又しても性懲りも無く新たな能力に頼るか? 其れとも使い慣れた能力を見舞うか? 何れにせよ貴様の体力は底を尽きつつある。此の一撃で終わらせてくれる!!!」

「!!!」

 

その時、煌焔達の身体が著しい変化を見せた。

右手は変わらず刀を握り締め、左手はその指二本がボルガーの牙に変化した。頭部は煌焔からアギラへと変化し、胸部からはネシアの尾が生えた。

総じて四つの凶器が一斉にブレイブを狙っている。即座にブレイブは彼等の狙いが敢えて自分に選択肢を与え、判断力を鈍らせる事にあると理解した。

 

「《解呪(ヒーリング)》!!!」

「! ほう………」

 

ブレイブは残された解呪(ヒーリング)を搾り出し、身体全体に纏わせた。攻撃には微弱だが、スライムの消化液を防ぐには十分な効果があった。

 

「………其れで儂の消化液を対策したつもりか。其れ程儂に近付いて欲しいのか!?」

 

アギラの声でブレイブの心の内を見透かした発言をする。この状況でブレイブが最も嫌うのは消化液の塊を吐き出す遠距離攻撃である。ブレイブが立てた策を成立させる為には敵が自分の射程距離内に入る事が不可欠なのだ。

 

「成程成程。貴様の目論見は読めた。儂の攻撃を極限迄遅くして反撃しようという腹積もりなのじゃろう。

ならば其の上でも対処出来ん程の速度で貴様に引導を渡してやろう!!!!」

 

ボルガーの牙へ変えた二本指をブレイブの頭部目掛けて繰り出す。ボルガー達の思考はブレイブがこの攻撃(・・・・)を遅くする為に《怠慢之王(ベルフェゴール)》を使う、その姿が浮かんでいた。

 

『━━━━ヒュッ!!!』

「!!」

 

ボルガー達の二本貫手はブレイブの頭部、その僅か横を素通りした。それは即ち、ボルガー達の攻撃は空振りの囮だった事、そしてブレイブが《怠慢之王(ベルフェゴール)》を使わなかったという事である。

ブレイブ達は互いの思考を読み切り、無駄な行動を起こさなかった。その時には既に、両者は確実に相手を仕留められる距離へ入っていた。

 

「読まれていたか。じゃがもう遅い!!!!」

 

敵の中にある煌焔の意思が、最後の攻撃を実行した。刀を構え、ブレイブの首へ目掛けて最高速度で振り抜く。多少遅くされても十分な速度を保ち、至近距離故回避の隙すら与えない。それが彼等の策だった。

 

「(来た!! 範囲は最小限で効果は最大限に……………!!!)

怠慢之王(ベルフェゴール)》!!!!!」

「!!!」

 

ブレイブは《怠慢之王(ベルフェゴール)》を発動した。範囲は自分の周囲数センチに留め、効果は今の自分が出せる限界まで引き上げる。

煌焔の刀はブレイブの首の頸動脈を捉える、その寸前で止まった(限りなく遅くなった)。それを認識した煌焔達はブレイブの反撃に備える。その際、振り抜きつつある(・・・・)刀の事は意識から消えていた。

 

(やはり使って来たか。しかし、この後何を━━━━)

「解除!!!!!」「ッッ!!!!?」

 

ブレイブが《怠慢之王(ベルフェゴール)》を発動させていたのはほんの一瞬だった。首を傾けて刀を避ける準備を終えた瞬間、効果を解除する。煌焔の刀は空を切り、身体はその勢いに引っ張られて無防備な姿を見せた。

 

(私が欲しかったのは攻撃を出し切って生まれる、この一瞬の隙!!!!)

「はあっ!!!!!」

「!!!?」

 

ブレイブは身体に纏わせていた解呪(ヒーリング)の全てを片手に集中させて、煌焔の腹部へと突き刺した。解呪(ヒーリング)によって鎧は溶け、スライム状になった身体にブレイブの貫手が刺さる。

 

(あの時(・・・)から私も成長してるんだ。これが、これが今の私(・・・)の全部!!!!!)

「《プリキュア!!!! ブレイブ(・・・・)インジェクション》ッッッ!!!!!」

「!!!!!」

 

それは嘗て、星聖騎士団(クルセイダーズ)と共にテューポーンと戦った際に編み出した必殺の一撃。キュアブレーブから真なる勇者 キュアブレイブになった事で更に強化された一撃が、煌焔の体内に叩き込まれた。

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