転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
勇者列伝
それは史上初の勇者ルベドと当代最強の魔王ギリスの戦いを記録した《聖典》である。そしてその中には種族間融和に関する史実も記されている。故に勇者列伝は歴史学者の間では歴史書としても名高く、それを読む事は歴史を学ぶ上で必須条件となっている。
異種族の歴史を研究しているマルクも無論の事、勇者列伝を熟読し種族融和の事実、そしてその時期を把握している。だからこそ彼はその知識を基にして自らの理論を立ち上げたのだ。
「歴史を語る上で憶測を交えるのは御法度だと理解していますが、私は
これは私の知り合いの科学者が
━━━━え? 一部という事は、その他大勢は違うのか ですって?
実を言うとそうなのです。ただ、ユリウスと考えられる白骨死体にはこう、首を横一文字に斬り付けた痕跡があったようです。しかし問題は、その他大勢に分類される妖精族の死因です。
一言で言うと、分からないのですよ。どんな武器でも魔法でも、再現不可能な痕跡が身体中に刻まれていたんですよ。あんなものを見せられては歴史学者の血が騒ぐ。人の死を前にしてこんな事を言うのは不謹慎化もしれませんけどね……………………」
***
「━━━━ユリウス、あいつは私達の顔を見る度に顔を醜く歪めてこう言ったよ。『
『……………………!!!!』
シャルディアの実弟 ユリウス。
スキュアの口から語られる彼の所業の動機は一言で言えば唯の逆恨みでしかない。少なくともブレイブの耳にはそう聞こえた。歪んだ思想と過剰な権力が相乗効果を生んだ結果の悲劇だ。
「だが私は生き延びた。あいつが
「!? そ、それじゃあ復讐はもう終わってるじゃない!! シャルディアさん達まで恨むのは流石に━━━━」
「黙れ!!!!」
「!!?」
「たかが数十年程しか生きられない人間如きには分からないだろう!!! その後私がどれ程の時間の孤独を味わったかを!!!! お前等に
それから自分でも分からなくなる程の年月、私は孤独を味わって来た!!! 仮に友が出来ても気付いた時には私を置き去りにして
当然だよな!!!? 私はこの世でたった一人の
ギリスと同年代を生きている
「だ、だけど、シャルディアさんは本当に
「嘘を言うな!!! だったら何故一人でも
「だから、それはその、大きな災害が起こったからで━━━━」
「大して調べもせずに決め付けて切り捨てたんだろ!!? その時点でお前等もユリウスも同罪だ!!!
だから償わせる!!! 自らの罪を思い知らせてやる!!! シャルディア、お前の首を見せつけてな!!!!!」
「━━━━本当に申し訳ないと思うが、それだけは出来ないな。」
「!? シャルディアさん!!」
スキュアと話していたブレイブの前にシャルディアが立った。口から一筋の血を流しているが、その目は一心にスキュアの事を見ていた。
「大して調査もせずに君達が絶滅したと断定し、君に辛い思いをさせてしまった事は心から謝罪しよう。だがそれでも、私には役目がある。この里の、妖精族の長としての役目がな。
だから決して死ぬ訳には行かないのだ!!!」
「…………お前が後生大事にしているこの里も妖精族も今から私が滅ぼすから安心しろ。それとも、自分が負けないとでも思っているのか? だとしたらまだ状況が分かっていないな。」
「…………何が言いたいんだ?」
「何故私がユリウスを殺す事が出来たか、何故私が
「!!! まさか!!!」
一つの可能性に居たり、シャルディアは顔を青くさせた。それとは対照的にスキュアの口角が不敵さを含んだように歪に上がった。
「私も持っているんだ!!!
《
『ボギッ!!!!!』「ッッ!!!!?」
「━━━━えっ!!!?」
その時、鈍い音と共にシャルディアの左腕が曲がった。それは生物の関節が許す動きから大きく逸脱していた。
シャルディアの肘関節が、破壊された。