転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
スライムという生物が全く別の種族の生物に変化する。それは例えるならば人間が一瞬にして髪や肌の色、或いは身長や体格を変化させるくらいに有り得ない話である。
しかしフォラスはそれを実行し、様々な生物の特徴を持つ分身を作り出した。それを見たブレイブは乏しい創作物に関する知識を総動員させ、フォラスが生物を捕食しその遺伝子情報を取得したと考察した。奇しくもそれは当たっている。
そして今、フォラスは更なる分身を作り出した。それはアギラ、煌焔、ボルガー、ネシアの四人の分身が再び合体する事で生まれた。魔人族の女性の特徴をその身に宿した分身がブレイブの前に現れた。
そしてシャルディア曰く、その分身は自分の知る魔王の娘 リルゾール=ミストルテインと瓜二つの容姿をしていた。更にその分身も彼女の墓を掘り起こして遺伝子情報を得た事を認め、自らを《リルゾール=ミストルテイン=タタルハザード》と名乗ったのだ。
*
「……………………!!!」
目の前のフォラスの分身がシャルディアの嘗ての友であり、尚且つ墓を掘り起こしてその肉体の情報を手に入れたと知った瞬間、ブレイブは憤りつつも戦慄していた。シャルディアの心に土足で踏み込むフォラスの悪辣さに。ニトルの命に平気で手を掛け、
「感謝するが良いぞ。貴様等に此の姿を見せる為に汚い土を掘り起こし、食えたものでもない骨髄を啜ってやったのじゃからな!!!」
「!!!」
ブレイブの目にはリルゾールの顔は端正であり、手放しに美人と評する事が出来る。しかしフォラスの人格、思考回路で動くその顔は歪み、フォラスのものと全く同じ口調で喋っている。そしてその発言すらもシャルディアの尊厳を踏みにじっているようにブレイブの耳には聞こえた。
「シ、シャルディアさんになんて事を━━━━!!」
「理由はそれだけか?」
「えっ!?」
腸が煮えくり返っているであろうシャルディアに代わってブレイブがリルゾールを糾弾しようとした。しかしそれより早く、シャルディアが一言でリルゾールに問い掛けた。
彼女の胸中を見透かしたように、リルゾールはその口角を吊り上げて言葉を連ねた。
「━━━━
そうじゃ。目的の為に此の身体が欲しかったんじゃよ!! 此の身体を通して貴様等の情報を少しでも集める為にな!!」
「そうか。それで成果の方はどうだ? リルゾールの記憶から何か読み取れたか?」
「少なくとも貴様が情に厚い女であるという事は分かったよ。此の姿を見せれば醜く狼狽えるであろうという事はな!!!」
自分の存在を誇示するように鎖骨付近に両手を当て、リルゾールはシャルディアを嘲笑った。それはシャルディアの怒りを臨界点へ引き上げるには十分過ぎた。
「━━━━貴様が死にたい事は十二分に分かった。今の貴様が口を開く度にリルゾールが汚れる。
だからもう喋らなくても良いぞ。有言実行というのは少しばかり遅れたが、今度こそ私の手で引導を渡してやろう!!!」
「シャルディアさんダメです!!!」
「!!?」
シャルディアがリルゾールに向けて一歩踏み出そうとした瞬間、ブレイブがその身体にしがみ付いて彼女を止めた。それは決してシャルディアを邪魔しようとしたからでは無く、彼女の身を案じての行動だ。
「ホタル君!? 何を━━━━」
「無闇に踏み込んじゃダメです!! シャルディアさんは心臓を刺されてるし腕も折れてるんですよ!?
それにフォラスの事は私の方が良く知っています!! シャルディアを怒らせるようなおかしい行動を取る時、あいつは決まって何かを企んでいるんです!!」
「!!」
ブレイブの言葉で漸く、シャルディアは自分が如何に軽率な行動を取ろうとしていたかを自覚した。
敵のあからさまな挑発に乗って間合いに飛び込むなど凡人のする事である。ブレイブのような少女にその事を気付かされる程、自分は冷静さを失っていたのだと理解した。
対するリルゾールは自らの目論見が頓挫して残念そうな顔をしていたが、その口角は依然として吊り上がっていた。未だに自分の勝利を信じて疑わない顔だった。
「其の様な餓鬼に諭されるとは焼きが回ったなァ シャルディア族長よ。其の面の下は老い耄れた老婆か何かか!!?」
「!!!!」
リルゾールはシャルディアの琴線に触れる言葉を重ねた。シャルディアは確かに激昂したが、辛うじて理性でその感情を抑え込んだ。
「何より、何故故に
「!?」
「!!!!! まさか!!!」
「此の身体を手にした時から今日迄、此の里で此の
《
「!!!!!」
リルゾールは地面に手を当て、まだ見ぬ《