転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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441 フォラスの悪魔的奥義!! リルゾール=ミストルテイン=タタルハザード!!! その③

「《魔樹之王(ゴエティア)》!!!!!」

『!!!!?』

 

魔樹之王(ゴエティア)

リルゾールの口からその究極贈物(アルティメットギフト)の名前が放たれた瞬間、周囲の植物(・・)に変化が訪れた。彼女の周囲に生えていた植物が急成長し、まるで自分の意思を持っているかのように動き出した。それは正にシャルディアの《豊穣之神(フレイヤ)》の能力を受けた植物とようだった。

しかし同じなのはそこまでだった。直後、リルゾールの周囲に生えていた植物は紫色に変色し、一斉にその形を変えた。ある植物は花の中から口が現れ、ある植物は蔓の先が手に変形し、ある植物は食虫植物のような器官が新しく生えて来た。その特徴は良くも悪くも多種多様だったが、ブレイブに言える事はただ一つ、何れも自分の常識には当てはまらないという事だけだった。

 

(し、植物のモンスター………………!!!?)

「さぁ行け!!!」

「!!!! 《堅牢之神(サンダルフォン)》!!!!!」

 

リルゾールが指を振るうと、怪物化した植物達が一斉に襲い掛かった。ブレイブは考えるよりも早く《堅牢之神(サンダルフォン)》を展開して自分達を防御した。既に満身創痍のシャルディアにこれ以上能力を使わせてはならないという反射的な思考が働いた。

 

「……遺伝子情報から究極贈物(アルティメットギフト)を盗み取っただと………………!!!」

「あれがシャルディアさんが恐れてた能力なんですか!? 植物をモンスターに変えるって言うのが━━━━」

「モンスター か。当たらずも遠からずという所か。あれは、魔界の植物(・・・・・)だ……………!!!」

「!!?」

 

*

 

魔樹之王(ゴエティア)

悪魔系 究極贈物(アルティメットギフト)

能力:自分の周囲の植物を魔界の植物に変える。

 

*

 

魔界とは、元々魔人族が生活していた地域の総称である。そこでは野生動物も植物も、並の人間では太刀打ち出来ない程凶暴化している。

故にシャルディアは、植物に囲まれた風妖精(エルフ)の里の族長である彼女は、心の底からリルゾールの能力を恐れた。それは魔人族との融和が成立し、彼女に一切の害意が無いと分かっていてもだ。

 

「魔界の植物……………!!?」

「人間の身体を全く別のものに作り替えるのと同じ、と考えればその脅威性が分かるだろう。魔界に生きる者が凶暴だなんて前時代的な考えはしたくないがな。

だがこの里の環境が私の能力に適しているならば、それはリルゾールもまた然りだ。この里であの力を害意を持って振るわれたら━━━━!!!」

「その通りよ!!!」

『!!!?』

 

それは、先程と同じ魔界の植物による攻撃だった。しかしそれはブレイブの《堅牢之神(サンダルフォン)》の内側から生えて来た。ブレイブは《堅牢之神(サンダルフォン)》の障壁を一枚しか展開出来ず、その一枚は既に目の前の攻撃を防ぐ為に使っている。

簡潔に言うと、今のブレイブにはリルゾールの追撃を防ぐ方法が無い。

 

(や、やばっ━━━━━━━━)

「《豊穣之神(フレイヤ)》!!!!!」

「!!!」

 

突如として、ブレイブの足元から巨大な蔓植物が生え、その身体を空中へ押し上げた。リルゾールの追撃は蔓の根元を傷付けるだけで終わる。ブレイブは瞬時にその現象を発現させた主の正体を見抜き、背後を振り返った。そこには口から血を流しているシャルディアの姿があった。

 

「━━━━ガフッ!!」

「!!!! シャルディアさん!!!!!」

 

喀血したシャルディアを見て、ブレイブは自分がやってしまった事を理解した。心臓を貫かれ、腕をへし折られ、満身創痍のシャルディアに究極贈物(アルティメットギフト)を使わせてしまった。この状況で守らなければならない彼女に、逆に守られてしまった。

 

「シャルディアさんごめんなさい!!! 私がしっかりしてないから━━━━!!!」

「心配するな。寧ろこの程度で血を吐くぐらいに衰えた私自身に憤っているよ。奴は唯のスライムなどでは無かった。もっと恐ろしい、決して甘く見てはならない相手だった……………!!!」

「其の通り!!!」

「!!!」

 

超えの聞こえた方向に視線を送ると、リルゾールがブレイブ達に向けて距離を詰めていた。一際目を引いたのは彼女の両肩から生えたものだった。それはアギラと同じ翼だった。

 

(あれは、まさかそんな━━━━!!!)

「はぁっ!!!」

「!!?」

 

リルゾールは攻撃を放った。その時のブレイブは本来、リルゾールの射程距離に入っていなかった。しかしその攻撃はブレイブに届いた。

リルゾールの掌からもう一本の、刀を持った腕が生えてブレイブに突きを繰り出したのだ。辛うじて反応し、《堅牢之神(サンダルフォン)》の防御が間に合ったのは他でも無い幸運だった。

 

(さっきの翼に刀を持った腕………………!!?)

「儂は此奴等四体の集合体じゃ!!! ならば其奴等の能力を使えるのは至極当然の道理!!!

全く彼の小娘は良い働きをしてくれたよ!!! 貴様を下せばシャルディアの首は容易く取れそうじゃ!!!」

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