転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
それは、本来
それは、魔王の娘 リルゾール=ミストルテインの究極魔法の炸裂。
魔界樹究極魔法《クリフォトの目覚め》は魔界においても取り分けて強大とされる代物である。その様な評価を受けている理由はその
魔界樹それ自体に害意は無い。それが脅威と化す理由は魔界樹の成長力が強大であり、それを魔力によって強制的に促進させ、周囲に居る者を無差別に蹂躙するが故である。直接的な攻撃力は《
***
『ズガガガガガガガガガガガガガァンッッ!!!!!』
「!!!!!」
ブレイブの視界に飛び込んで来たのは誇張抜きの地獄絵図だった。人間の身長が丸々収まってしまう程の太さを持つ木の根が四方八方に何本も伸び、里の土地へと襲い掛かる。
それまで里の土地に根を下ろしていた木々が、妖精族が住まう建物の数々が、
「……………………!!!!!」
「ふっはっはっはっは!!!!!
身の程を弁えずに儂等に楯突いた其の思い上がりを、里の虫共を守れなかった事実で贖え!!!!!」
「!!!!!」
ブレイブはこれまで、幾度も窮地を乗り越えて来た。それは紛れも無い事実であり、誰にも否定する事は出来ない。
しかし、それは
自分に守る事が出来る人間の数には限りがあるという現実が襲い掛かる。魔界樹の発芽は完了し、巨大な木の根がリルゾールの足元の森を破壊し始めていた。後一秒も経つ頃には魔界樹は完全に根を下ろし、里は完全に瓦礫の山と化すだろう。命を奪われる妖精族の数は両手の指では足りないだろう。
(━━━━だ、誰か━━━━!!!! みんな━━━━━━━━!!!!!)
「《
『!!!!?』
その瞬間、魔界樹の根が、里の集落を狙って四方八方に伸びようとしていた根が一斉に両断された。
何が起こったのかを一早く察知したのはブレイブだった。彼女はその名前を、その声の主を知っていた。ブレイブの目はその張本人の姿を、破壊を免れた森の中に認めていた。
「━━━━━━━━!!!」
「━━━━確かに、彼女は経験の浅い、まだまだ成長が必要な勇者かもしれない。
だけど、
「ルベドさん!!!!!」
ルベド・ウル・アーサー
この世界で最初に勇者の称号と力を得、魔王ギリスと真っ向からぶつかり合った実力を持つ、現在
ブレイブの目には見えなかったが、彼が持つ刀剣系
「……………………!!!!!
ルベド・ウル・アーサー…………………!!!!!」
「……………この目で見るまでは信じたくなかったよ。大方、ツーベルクに出たスライムがリルゾールの遺伝子をコピーしたって所か。」
刀剣系の一撃によって森の木々が両断され、ルベドとリルゾールを隔てるものが無くなった。過去の仲間の姿を騙る敵を前にして心中穏やかでは無いのは明白だった。
「君は大きな勘違いをしている。リルゾールの力が余程気に入ったらしいが、どんなに強力でも君にとって所詮は借り物。それに僕等はその力を一から十まで知っている。僕等には通用しない。
何より、君は怒らせてはいけない人を怒らせてしまったんだ。」
「…………!!?」
『ドゴッ!!!!!』
「!!!!?」
その瞬間、リルゾールの身体が吹き飛ばされた。リルゾールは森の木に強烈に叩き付けられ、『ベチャッ』という音を響かせながら黒い流動性のスライムとなって四散した。
それを実行した人間はブレイブの目の前に居た。その人物は拳一つでリルゾールを殴り飛ばしたのだ。
「グラトニー!!!?」
彼女もまたギリスと同じ時代を生きた魔王の一人である。しかしブレイブが彼女を前にして抱いた感情は喜びでは無く、本能的な恐怖だった。
それは彼女の顔が苛烈な憤怒に染まっていたからだ。側に居るだけで身の毛がよだつ様な恐怖が問答無用でブレイブの精神を震わせた。
「リルア・ナヴァストラ……………!!!」
「おい貴様、一体誰の顔を、誰の魔法を騙っているのか分かっているのか? あいつの努力の結晶を盗んだばかりかこの