転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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448 砂と恐竜 牙を剥く!! ダクリュールの本領発揮!! (後編)

その言葉を聞いた瞬間、ハニは身構えた。これから自分の身に襲い来る攻撃がどれ程のものであるかを悟ったからだ。

現在のダクリュールは二つの究極魔法(アルティメットギフト)を保持しているが、先の戦いを見据えてその内の一つしか使用していない。全力を出していないダクリュールにさえ防戦一方だったのである。

そのダクリュールが全力を出すと宣言した。即ちこれからハニを待っているのは二つの究極魔法(アルティメットギフト)による一斉攻撃だ。

 

「《大地之神(ガイア)》!!!!!」

「!!!!!」

 

ダクリュールがその究極魔法(アルティメットギフト)の名前を叫んで拳を撃ち込んだ瞬間、彼の周囲の土や砂が舞い上がった。そしてそれらは物理法則を無視し、意思を持ったかのような動きでうねり、彼の全身を覆い尽くす。

ダクリュールの周囲に吹き荒れていた砂嵐は徐々にその規模を縮小、否、凝縮(・・)させて行った。その数秒後に砂嵐は止み、変貌したダクリュールの姿があった。

 

「………………!!!」

「はっはっは!!! どうだ!? ぶっつけ本番にしちゃカッコ良く作れたと思わねぇか!!?」

 

一言で言うと、ダクリュールの全身は褐色の鎧に覆われていた。瞬時にそれが土や砂を練り固めて作られた鎧なのだと理解した。それによって自ずとその鎧の特徴も明るみになる。

 

(あの鎧、土や砂でできてるって事は、壊しても壊しても周りの土や砂を取り込んでどんどん直っていくって事……………!! そもそも私に壊せるのかって話だけど………………!!)

「あ? 何だその顔。まさかこれで終わりって思ってねぇか?」

「!!?」

二つ使う(・・・・)って言ったろ? それはつまりよ、二つの贈物(ギフト)を掛け合わせて使うって事だろうが!!!!」

「!!!!」

 

ダクリュールは土を固めて作られた籠手に覆われた、その両拳で大地を叩いた。

彼の二つ目の究極魔法(アルティメットギフト)大地之神(ガイア)》は土や砂に打撃を与える事により、自在に操る事が出来るようになる。今度も彼の周囲に砂や石が舞い上がり、幾つもの竜巻となって彼の周囲に吹き荒んだ。

次第にその竜巻はダクリュールの意思に合わせて動き、その形を変える。それはハニの記憶には無い形だった。

 

(な、何あの形!!? 生き物……………!!?)

 

ハニはその形状を記憶していなかったが、それが生き物を元にして作られている事は辛うじて直感で分かった。

強靭な顎と頬まで避けた口、その中にずらりと並んだ鋭利な刃物のような牙、そして太い鞭のような尾をその五体に兼ね備えている砂の生物。それが四体、ダクリュールの周囲に並んでいた。

それはダクリュールの究極魔法(アルティメットギフト)の名前をそのまま体現する生物だった。

 

「………………!!!!」

「これが二つの究極魔法(アルティメットギフト)を掛け合わせるって事だ!!! 俺の《恐竜之王(ティラノサウルス)》と《大地之神(ガイア)》をよォ!!!

さぁ行けェ!!!!!」

「!!!!!」

 

ダクリュールが作り上げた砂の恐竜(ティラノサウルス)。その二体が一斉にハニに向けて距離を詰めていく。星聖騎士団(クルセイダーズ)の一員として何度も魔物と戦った経験があるハニですら、その迫力に本能的な恐怖を覚えた。

砂の恐竜はその顎を大きく開き、ハニを狙う。誇張抜きに上半身を丸ごと嚙み砕かれそうな危機感をハニに与えた。

 

「くぅっ!!!」

『ガギンッ!!!!』

 

ハニは咄嗟に身を屈めて恐竜の咬合攻撃から逃れた。砂で練り固めた牙とは思えない金属音がハニの耳朶を叩く。しかしその音に意識を向けている暇はなかった。恐竜の追撃から逃れようと前方に身を乗り出したその時、別の恐竜がハニに向けてその強靭な尾を振るっていたからだ。

 

『バギィンッ!!!!!』

「うぐぁっ!!!!?」

「ガハハハ!!! そんじょそこらの魔物とは訳が違ぇ!!! お前が相手にしてんのは親分が認めた太古の戦闘民族だぜ!!?」

 

恐竜の尾のフルスイングがハニを天高く吹き飛ばした。剣での防御こそ間に合ったが、その衝撃は剣を通してからでも彼女の全身に痺れる様な鈍痛を響かせた。

 

(━━━━な、なんてパワー!!! それより、この状態はまずい………………!!!)

「安心しな。他の奴に任せっきりなんて狡い真似はしねぇ。止めは俺がきっちり刺してやるよ!!!」

 

空中で無防備な状態を晒しているハニを狙ってダクリュールが攻撃の構えを取る。両足を曲げて深く座り込み、両手も地面に着いてその四肢全てを推進力を生む為に使用する。防御の概念が一切ない、突進だけを考えた構えだ。

 

「……………………!!!」

「これで終いだ━━━━━━━━!!!!」

『━━━━ズドォンッ!!!!!』 『!!!?』

 

それはダクリュールの突進の音では無かった。ダクリュールが咄嗟に後方に視線を送ると、背後で待機させていた恐竜の一体が粉々に破壊されていた。何処からともなく何かが恐竜に衝突したのだ。

恐竜の一体が居た場所に居たその人物の姿を見て、彼は己の目を疑った。その人物は彼が良く知る、青い髪を長く伸ばした人間族の青年、ダクリュールと同じ厄災之使徒(ヴェルソルジャー)の一人、ディスハーツだった。

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