転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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45 長老の昔話! 勇者パーティーの格闘家!!

「……どういうつもりだよ ジジイ。

人を直接 見るなんてよ。」

 

リナ・シャオレンは、龍の里 長老のリュウ・シャオレンの血を引く女である。その彼女は今、リュウと2人で話をしていた。

 

「それを答える前に、リナ。

わしが昔言った戦ウ乙女(プリキュア)のこと、覚えているかの?」

戦ウ乙女(プリキュア)………?

あぁ。ジジイが昔言ってた都市伝説のことか。それがどうしたんだよ?」

「都市伝説ではないが………まぁそれは良い。

彼女、ホタル・ユメザキこそがその戦ウ乙女(プリキュア)だったのじゃ。」

 

この男、リュウ・シャオレンが戦ウ乙女(プリキュア)のことに詳しいのは、理由がある。それはかつて、ルベド・ウル・アーサーとパーティーを組んでいたからである。

そこで知り合ったラジェルに詳しく聞かされていたのだ。

 

「マジかよ!!? 確かに女がなるもんだとは聞いてたけどよ………」

「そこでじゃリナよ。お前、戦ウ乙女(プリキュア)になることに興味はないか?」

「なる!?俺が!!?」

 

驚くリナに対し リュウは続ける。

 

「そうじゃ。お前、昔 どこかのギルドに入って海外で仕事したいとか言ってなかったか?」

「た、確かに言ったけどよ、あんなの大昔の話だぞ。今は地元で仕事したいって思ってんだよ。」

「それはわかっとる。だから、実際にお前が触れ合って、お前の意思で決めたらえぇ。」

 

リナは少し考え、リュウの意見に賛同した。

 

 

***

 

 

リュウは部屋に戻り、蛍とハッシュの前に座った。

 

「待たせたな。早速 本題に入ろう。

それで蛍君。ギルドは今 どれくらい人がいるのかね?」

「えっと、戦ウ乙女(プリキュア)2人と従属官(フランシオン)2人です。」

 

リュウは頷き、話を続ける。

 

「それで、これまでにどんな人に出会ったのかね?」

「え? どんな人って言われても………」

「すまんすまん。質問を変えよう。

 

ギリス=オブリゴード=クリムゾン

ラジェル

ルベド・ウル・アーサー

リルア・ナヴァストラ

 

このいずれかに知った名前はあるかね?」

「あぁ!その人達なら皆 会ってますよ!それにギリスとリルアちゃんは私達の仲間ですし!」

「そうか…………」

 

リュウは天を仰いだ。

その目から一筋の涙が見えた。

 

「皆、生きておったか……………」

「あの、生きていた とは?」

 

質問しようとした蛍にフェリオが声をかける。

 

「きっと、長い間 皆死んだと思ってたんだファ。」

「そういうこと。」

 

涙を拭い、リュウは話を再開した。

 

「その子が 戦ウ乙女之媒体(プリキュアトリガー)というものじゃな?」

「はいファ!フェリオって言いますファ!」

 

今度はハッシュが手を挙げた。

 

「すみません。どうしてそんなに詳しいんですか?」

「そうか。それを言わねばならんな。

というのもわしは昔、ルベドのパーティーで魔王達と戦ったことがあるのじゃ。」

 

 

リュウは若い頃、強い人と戦うために現役の勇者だった当時のルベドの勇者パーティーで活動していた経験がある。

 

というのがリュウの説明だった。

 

「それから君、星聖騎士団(クルセイダーズ) 隊長の ハッシュ・シルヴァーン君じゃな?」

「えぇ。そうです。」

「隊長を引き込むとは、あいつの力もまだまだ衰えとらんのぉ。

それで君達、リナを仲間にしたいと言ってるそうじゃな?」

「はい。ここには戦ウ乙女(プリキュア)従属官(フランシオン)を探すために来たんです。それで彼女に大会で勝てば仲間になるって言われたんです。」

「そうか。あいつにはむかしから戦ウ乙女(プリキュア)の存在を伝えているし、君らがその戦ウ乙女(プリキュア)だということも伝えておいた。

 

それで、実際に戦って決める と言ったんじゃ。」

 

リュウがそこまで言った時、扉がノックされ、青の道着を着た男が入ってきた。

 

「長老様。武道場の準備が整いました。」

「わかった。今行く。

じゃあ蛍さん、行きましょうか。」

 

 

***

 

 

武道場に行く途中、ハッシュが青の道着の男に質問をした。

 

「さっき、長老が直接見るのは特別だって言ってましたけど、本来はどうやって見るんですか?」

「本来はですね、この地に伝わる【玄武瓦】という特別な瓦を一定の枚数 叩き割るということを予選で行います。

 

ハッシュ氏もその予選をこなして頂けたら、龍神武道会に参加できますよ。」

「考えてはおきます。」

 

「しかし、星聖騎士団(クルセイダーズ)の隊長が宣伝をしていただけたら、この龍の里にも箔が付きますよ。」

「それはいいですけど、顔は伏せてくださいよ。僕は隠密を売りにしてるんだから。」

 

そんな会話を交わしながら歩いていると、出口が見えた。

 

 

「これは………!!!」

 

蛍が見たのは、ただ純粋に広い武道場があるだけの場所だった。

 

「じゃあ早速始めましょうか?

 

戦ウ乙女(プリキュア) キュアブレーブさん。」

 

「はいっ。お願いしますっ。」

 

蛍の声が、武道場に響いた。


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