転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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456 厄災達の謀略!! 迫り来る破滅の時!!! (序)

その赤い鳥は、キュアレオーナにとっての戦ウ乙女之媒体(プリキュアトリガー)、即ちフェリオのような存在である事をブレイブは直感した。何者かとの戦闘でレオーナは負傷し、その鳥(仲間に向けるには不適切だが、今のブレイブはそれ以外の呼び名を知らなかった)の意思でここまで戦線離脱してきたのだと考えた。

 

「フェニックス…………!! 背に乗っているのはあの獣人族の少女か!!」

「はい、ミーアちゃんです! それであの鳥はきっとけがをしたミーアちゃんを連れて来たんです!! それはつまり、誰かに《解呪(ヒーリング)》で治してもらう為に━━━━!!」

 

戦ウ乙女(プリキュア)だけが持つ事を許された特別な贈物(ギフト)解呪(ヒーリング)》。その効果はチョーマジンに変えられた生物を元に戻す事の他に、それ以外の生物を回復させる事にもある。ブレイブもそれによって自身を治療した経験がある。

 

「ミーアちゃんは私が治します!! シャルディアさんは世界樹を守りに行ってください!!」

「いや、その役は私がやろう!!」

「!?」

 

ブレイブは満身創痍のレオーナを治療する役を自ら買って出た。しかしシャルディアがそれに異を唱える。

 

「君の力は他の輩と戦う為にある!! 私が生やす植物なら回復効果のあるものはいくらでもある!! それより君はギリスの方に行った方が良い!! ルベドが此処に居る以上、あいつは一人の筈だ!!」

「だ、ダメですよ!! シャルディアさんだってボロボロじゃないですか!! そんな状態で究極贈物(アルティメットギフト)を使ったらどうなるか━━━━!!!」

「案ずるな。私も風妖精(エルフ)の里の族長だ。この程度の負傷に屈したりはしない!!」

「…………………!!

分かりました!! お願いします!!」

 

ブレイブはシャルディアの目に族長としての矜持、そして友を助けるという決意を見た。それに触発されるように、《焔之神鳥(ガルダ)》の翼を羽ばたかせて飛び上がっていた。

 

*

 

リルゾールの一言は風妖精(エルフ)の里の全体に響き渡っていた。その少し前から行動を起こしていたダクリュールとディスハーツに加え、オオガイ、ダルーバ、ゼシオン、コキュートス、そして本体のフォラスも行動を起こす。

 

*

 

「………………!!!」

「カ、カイさん、これってまずいんじゃ…………!!」

「フッフッフ。コレデ私ガ言ッテタ事ガ間違イデハ無カッタ事モ、コノ状況ガ私ニ非常ニ有利ダトイウ事モ分カッタダロウ。役得トイウヤツダナコレハ。コレデシクジッタラ首ヲ差シ出サネバナランナ!!!」

 

この状況を一早く予測し、そして一番待ち望んでいたのはコキュートスだった。相手取っていた三人の中で一番の実力者であるリルア(キュアグラトニー)はリルゾールに執心であり、彼女の妹のリズハは戦闘能力を持ち合わせていない。自分が一番作戦を実行しやすく、そしてだからこそ絶対にしくじってはならないという責務感にも駆られていた。

 

「それは有難いな。この場一つ切り抜けるだけで貴様の首を落とせるなど、こんなに美味しい話は無い!!」

「ソレガ下ラン虚勢デアル事ハ分カッテイル。コノ状況ガ美味シイナドトイウ戯言ハ、ソノ身一ツデ私ノ能力ヲ打チ破ッテカラ言ウガイイ!!!!」

「!!!」

 

片脚を地面に踏みしめる。その動作だけで巨大な壁とも形容するべき氷の塊がカイとリズハの視界を覆い尽くした。

 

*

 

風妖精(エルフ)の里 南区郊外、そこではキュアカーベル達三人とダルーバが激闘を繰り広げている。ダルーバは己の究極贈物(アルティメットギフト)幻覚之神(アザゼル)》を駆使して敵を寄せ付けない戦い方をしていた。そしてリルゾールの一言を聞いてその傾向はより顕著になった。

 

「フン、今の聞いたろ? やっぱり状況は俺達に傾いてるみたいだ。一つの場所に行くって簡単な仕事一つこなせなくちゃしょうがないよな!!」

「!! 総員!! 彼を逃がしてはなりません!!」

「逃がさないって? だったら捕まえてみろよ。そんな不安定な状態で出来るってんならな!!

幻覚之神(アザゼル)》!!!」

『!!!』

 

ダルーバが言った不安定な状態というのは《幻覚之神(アザゼル)》によって変化した重力の事である。カーベル達はその重力に身体を引っ張られ、木々を足場にして戦う事を強いられているのだ。そのカーベル達に向けて幻覚の追撃を見舞う。無数の小石が雨霰の様に降り注いだ。

 

「《旋風之神(ミカエル)》!!!」

「! へぇ…………」

 

カーベルは自分達三人の周囲を風で覆った。ダルーバが見舞った幻覚の小石はその風に巻き込まれて四散する。

 

「こんな不安定な場所でも無傷でやり過ごすとはね。やっぱり虫はしぶといって相場は決まってるな!!」

「私が虫なら貴方は下賤な蝙蝠です!! 私の風でその小汚い翼を引き裂いて見せましょう!!!」

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