転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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457 厄災達の謀略!! 迫り来る破滅の時!!! (破)

風妖精(エルフ)の里 西区。そこでは無数の戦闘音が響き渡っていた。

鼓膜を破ってしまいそうな強烈な爆発音、耳を劈く無数の打撃音。そして拳と拳のぶつかり合い。それだけの音が重なって響いている理由は、西区という狭い場所に何人もの人間が入り乱れているからだ。

 

戦ウ乙女(プリキュア) キュアフォースを筆頭に彼女の従属官(フランシオン)であるハッシュとヴェルド、そして西区に吹き飛ばされてきたフェリオ。

方やは漆黒の肉体を持つ蟲人族の格闘家 ゼシオンと紫色の悪しきスライム フォラス、更に彼等が召喚した大量のチョーマジン。それだけの人間が入り乱れる、西区は正に修羅場と化していた。

 

「ぬあああああッッ!!!」

「何度やっても無駄な事だ。お前のような若輩者に此の防御は破れん!!!」

 

キュアフォースの独自の武器の究極贈物(アルティメットギフト)龍神之棍(リャン・ロウ・ゴン)》。上下左右から不規則に襲い来るその攻撃をゼシオンは四本の腕で軽々と防いでいた。現状フォースに生命の危険こそ無いが、突破口も見出せない堂々巡りに陥っていた。

 

それはハッシュやヴェルド、フェリオも同様だった。大量のチョーマジンを、その素体の生命の消失をある程度割り切っていても、ハッシュとヴェルドの二人では一向に数を減らせないし、フェリオに至っては彼女の究極贈物(アルティメットギフト)陽光之神(アマテラス)》の能力ではフォラスに有効打を与えられない。それがフォース達を襲っている現実だった。

 

更に、その突破口を見出せない現実に追い打ちが掛かる。それはリルゾールの鶴の一声。敵の奥の手を今度こそ発動させるという宣言だった。

 

「ほほぅ。流石は儂じゃ(・・・)。大した肝を持っておるわ!!」

「フォラス!! 能書きは良い。お前は本来の場所に行け!! 此処は私の担当だ!!」

「ハッ!! 貴様に言われんでも分かっておるわ!!!」

 

フォラスがそう得意気に宣言した瞬間、真っ先に行動を起こしたのはフェリオだった。フォースもハッシュ達も手一杯の現状、自分こそがフォラスを止めなければならないという使命感、或いは強迫観念に駆られていた。

それに気付いたフォラスは、だからこそ不敵に口角を歪め、フェリオの決意をせせら笑った。

 

「必死こいた面をしても無駄じゃよ女狐が!! 貴様の能力では儂の命には断じて届かん!! 尤も、馬鹿正直に殴り合ってやるつもりもないがな!!!」

『ドパァンッ!!!!』

「!!!?」

 

フォラスの身体が弾け飛んだ。目の前の現象を言い表すならその表現以外に無いだろう。

しかしそれはフォラスの生命の喪失などでは決して無い。それは分身、或いは分裂だった。その行動が持つ恐るべき意味を瞬時に見抜いた。

 

「ハッハッハ!!! 惑え惑え!! 儂は儂の中の一人でも持ち場に就けば貴様らに引導を渡せるのじゃぞ!!!」

 

フェリオやフォースの背筋が凍り付く中、フォラスの得意気な宣言が声高に響いた。

 

 

***

 

 

()はリルゾールの究極魔法から数え切れない程の人間を救った。しかしその行為は彼の一番の親友の身を危険にさらす行為でもあった。

しかしそれには一切の薄情さは無く、純然たる信頼だけがあった。風妖精(エルフ)の里の救世主となった親友を誇りに思い、自分も同様にその献身に報いなければならないと心に言い聞かせた。

 

「リルゾールの力を手にするとは、目が高いと言ってやろう。だが俺の仲間に手を出し、その尊厳を踏み躙った代償は高く付く。お前の命では頭金にもならないくらいにな!!!!」

 

嘗ての魔王ギリス。彼は憤っていた。彼にとってもリルゾールは妹も同然の大切な存在だった。その彼女の尊厳を侮辱し、その力を今の仲間達に向けられた。寧ろ憤って正常と言うべき反応だった。

ギリスが相対しているのは襲撃した敵の中で最強の大男 オオガイ。彼の膂力と今のギリスの実力は互角だった。しかしそれはギリスが力を抑えているからだという事を、他でも無いオオガイが一番良く理解していた。

 

「ハッ!! 大昔ならいざ知らず、今の衰え切ったお前に何を言われようが屁の河童だぜ!!」

「何?」

「そうだろう!!? お前龍の里でどうなった!!? 大技一発かましただけで寝込んだんじゃないのか!!?」

 

「━━━━成程な。お前達の情報は随分古いらしい。

確かに俺は衰えたが、ブレイブが力を付けるに連れて俺も力を取り戻しているんだ。それで聞くが、あいつは今どれくらい強くなっていると思う? 新しい能力を何回見た?

今の俺が龍の里と比較になるかどうか、その身で確かめてみろ!!!」

「!!!」

 

その言葉と共にギリスはオオガイとの距離を一気に詰めた。その手には赤黒い光が込められている。

 

「《混沌之王(アスタロト)》!!!!!」

「!!!!?」

 

それは嘗て、龍の里でヴェルダーズを撃退した一撃。当時よりも更に強化されたそれがオオガイの胴体に炸裂した。

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