転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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459 風妖精(エルフ)の里に降臨する悪夢!! 厄災大魔人バサラ!!! その①

ロック鳥の羽は、ギリスの前だけに落とされたものではなかった。三体のロック鳥を素体としたチョーマジンは巧妙にブレイブ達の意識からその姿を消し、この時をずっと待っていたのだ。オオガイ達の作戦を成功させる為の最後の切り札としての役割を発揮するこの時を。

 

*

 

ギリスの前で起こった自分達の明暗を分ける悪夢のような現象。それは他の場所でも全く同じ事が起こっていた。ロック鳥の羽に意識を取られた瞬間に敵が所定の場所に移動し、力を発動する行動が。

 

「ガッハッハ 漸くか!!! 今迄の借りは耳を揃えて徴収してくれる!!!」

「此デ分カッタダロウ。貴様如キニ私ノ足止メナド力不足ダッタノダ!!!」

「ざまぁねぇなピンク聖騎士(パラディン)!!! お前がやってきた事全部これでおじゃんだ!!!」

「俺が言うのもおかしいかもだけどさ、これは幻覚(・・)じゃない正真正銘の現実(・・)だ!!!」

「結果的には得な役回りだったのかもしれませんね。誰にも邪魔されないのですから!!!」

「連携は貴様等だけの専売ではない。尤も、我々の中に力不足を開き直るような奴は居らんがな!!!」

 

それぞれの場所でフォラス、コキュートス、ダクリュール、ダルーバ、ディスハーツ、ゼシオンが力を発揮する。

彼等がヴェルダーズから持たされた贈物(ギフト)魔物召喚(サクリファイス)》。その能力の真髄が発揮されようとしている。

 

来たれ、混沌の大魔神よ(タイフェル・ドゥンフィルハイヴ)!!!!

大いなる厄災よ、森羅万象を滅ぼせ(リージングカタストロフ・ジストロゴン)!!!!!』

「!!!!?」

 

その謎の詠唱と共に、オオガイ達の体が紫色に光った。それは本質的には人や物を素体としてチョーマジンに変える時のものと同質に見えたが、気迫はそれまでを大きく上回っていた。

 

「愚か者!! 俺がそれを黙って見ていると思うのか!!?」

 

ギリスはオオガイに向かって炎の魔力の弾丸を放った。七人全員で儀式を発動させるという事は、逆に言えば一人でも欠ければ儀式を中断させられる可能性があるという事だ。

 

「愚かなのはお前だよ!!!」

「!!!?」

 

ギリスが放った炎はオオガイの眼前で阻まれた。彼の前に紫色の障壁が展開され、魔法を防いだようにギリスの目には見えた。

 

「何度も言ったろ!! お前は衰えた!!! 自分の力の程を見誤ったお前等の敗北だ!!!!」

 

 

***

 

 

ブレイブは《焔之神鳥(ガルダ)》の翼を羽ばたかせ、ギリスの元へと向かっていた。その最中、自分の視界に飛び込んできたのは風妖精(エルフ)の里に迸った七つの稲妻だった。

その色は禍々しい紫色をしていた。その情報一つでブレイブはこの現象が敵の、オオガイ達の手によるものであると見抜いた。

 

それを理解した瞬間、半ば衝動的にブレイブは空高くへ飛び上がっていた。今の自分に求められているのは一刻も早くギリスの元へ向かう事だと分かっていたが、それ以上に現状を確認する必要があると考えた。

 

「ッ!!!!?」

 

上空に飛び上がったブレイブは見た。その紫色の稲妻は不規則に並んでいなかった。一つの稲妻を中心として、六つが円を描くように並んでいた。

しかしそれ以上に目を引いたのは稲妻の間に描かれているものだった。その手の情報に疎いブレイブだったが、それの名称自体は辛うじて知っていた。

 

(ま、魔法陣・・・・・・・・・・・・・!!!!?)

 

六芒星を基調とした紫色の魔方陣。それが風妖精(エルフ)の里全体に浮かび上がっていた。そしてその魔法陣の中心に変化が訪れる。それが自分達の未来をどのように決定するかは理屈では無く感覚で分かった。

 

「!!!!!」

 

魔法陣の中心から何か(・・)が這い出てきた。何か(・・)と言ったのはそれが凡そ生物とは形容出来ない外見をしていたからだ。

まず、その何か(・・)は全身が白かった。そしてその頭部には口も耳も鼻も無く、十数個の眼球だけがあった。

その異形の頭部の下には筋肉に覆われた身体があり、右手には剣を握っていた。背中からは二対の翼が生えており、後頭部には紫色の魔法陣が浮かんでいた。

その情報を総合して、眼前の何か(・・)が何に分類されるのかを推測した。

 

(ま、まさかあれ、チョーマジン!!!? でもめちゃくちゃ大きいし、それに何も無い所から・・・・・・・・・・・・・!!!!)

 

その何か(・・)は遙か上空から離れたブレイブが視認出来る程、即ちオオガイ以上の巨体を持っていた。

そしてもう一つ、従来のチョーマジンの道理から逸脱している要素として素体を利用する事無く召喚された事も不振な点として挙げられた。しかし、その疑念は微かに聞こえたオオガイの声によって否定された。

 

「見ろ!!! こいつがお前等の死刑執行人だ!!!

こいつはチョーマジンの最強種、《バサラ》とでも呼んでおけ!!!!!」

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