転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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465 風妖精(エルフ)の里に降臨する悪夢!! 厄災大魔人バサラ!!! その⑦

バサラの存在は、それだけで戦場を一変させる。ギリスとブレイブを軽々と吹き飛ばした事からも、それは風妖精(エルフ)の里にいる全員の共通認識だった。

だからこそオオガイは撤退という、本来戦闘中ならば決して有り得ない選択を肯定した。彼の他にフォラス、ゼシオン、ディスハーツの三人が撤退しようとしている。

 

しかし、それを易々と見逃す者は居なかった。

 

「待ちやがれお前らァ!!!!!」

『!!!』

 

ロック鳥の背上に乗っている四人に向かって、フォースが一気に距離を詰めて来た。爆発的な脚力にものを言わせて、上空まで跳び上がって来たのだ。

その手には双節棍を具現化させた究極贈物(アルティメットギフト)龍神之棍(リャン・ロウ・ゴン)》が握られている。そしてその表情は、決して相手を逃がすまいという執念の一色に染まっていた。

 

「執拗い女だ。 サーオオガイ、此処は私が━━━━!!」

「いや、それには及ばねぇ。空中に居るこいつは無力なんだからな!!!」

「!!!」

 

ロック鳥を素体としたチョーマジンが羽ばたいた。現象を言語化するならばその一言で事足りる。

しかし、その行動で起こった力は強烈だった。フォースの体は、強烈な空気の流れに押し戻され、そして地面へ激突した。

 

「━━━━ングッ・・・・・・・・・!!!」

「お前のその武器、空気や液体を殴れるのは分かっている。だがあの一瞬でその判断が出来る程精神が育っちゃいなかったようだな。

それともう一つの《究極贈物(アルティメットギフト)》、自分の体重を操作出来るらしいが、空中でそんな事をすりゃ飛んでられない事は分かるだろ?

空中のお前が無力と言ったのは、そういう意味だ!!!」

 

フォースの能力の詳細はフォラスを通じてオオガイ達に伝わっている。彼らに時間を与えれば対策を講じる事はそう難しくは無い。

 

「ふ、ふざけんな・・・・・・!! 誰が無力だと!!?

お前ら全員撃ち落としてから今の言葉、撤回させてやるよ!!!」

「止めろフォース!!」

「!!?」

 

今にも立ち上がろうとしているフォースの元へ駆け寄ってきたのはヴェルドだった。

 

「な、何やってんだよ!! あいつら逃げようとしてんだぞ!! ここで放っといたらまた━━━━!!!」

「バカ言うな!! 今ここで一番しなきゃならない事は何か考えろ!!

ブレイブとギリスが纏めてぶっ飛ばされたんだぞ!!!」

「!!!?」

 

ヴェルドの言葉でフォースの頭の中で点在していた情報が一本の線で繋がった。

視界の端で映った高速移動する二つの人影の存在は知覚していたが、それがギリスとブレイブだとは夢にも思っていなかった。

 

「んだと・・・・・・!!? マスターだけじゃなくてブレイブまで・・・・・・!!!」

「そこまで気付いてなかったか。俺以外にも見てたから間違いねぇよ!! さっき空の上でぶっ飛ばされたんだ!!

早い話が、奴らが言ってた奥の手が発動してブレイブ達に襲いかかったって訳だ!! ここまで言や何を優先しなきゃならねぇか分かんだろ!!?」

「・・・・・・・・・!! 分かった!!!」

 

ヴェルドの話を理解しても尚、目の前の怨敵(オオガイやフォラス)達を逃がしたくないというのがフォースの本心だった。

しかしそれ以上に、生命の危機に瀕しているかもしれないブレイブ達に助力をしなければならないという理性が勝った。

 

踵を返し、ヴェルドが指を差した方向へ爆発的な脚力を持って走り出す。その背中に一切の迷いは無かった。

 

それを見送ったヴェルドは表情を引き締め、上空のオオガイ達に向き直る。

 

「・・・・・・・・・黙って逃がしてくれんのか。案外優しいところもあんじゃねぇか。」

「生憎、この腕じゃ流石に分が悪いからな。何より止めようが止めまいがあのガキの運命は変わらねぇ。あいつ一人の力でどうにか出来る程柔く出来ちゃいねぇんだよ!!!

寧ろお前が俺達を逃がすまいとするんじゃないかって心配なんだぜ?」

 

「・・・・・・・・・バカ言ってんじゃねぇ。俺だってお前等をおめおめと逃がすなんてやりたかねぇんだ。

こいつらさえ居なけりゃとっくにお前の喉を引き裂いてんだよ!!!」

 

その言葉と同時に森の木々を破壊しながら出てきたのは大量のチョーマジンだった。ヴェルドの理性はチョーマジンを残らず足止めし、一体も市街地に行かせてはならないという事を訴えていた。

チョーマジン達を迎撃するヴェルドの姿を満足そうに眺めながら、オオガイ達を乗せたロック鳥は空高くへ消えた。

 

 

 

***

 

 

「・・・そう。四人も逃げたんだ・・・・・・!!」

「あぁ。つまりはこいつ(・・・)さえ居りゃ四人帰ろうが問題ないってそういう判断なんだろうよ・・・・・・・・・!!」

 

オオガイ達の行動は目の前のバサラに撤退した四人と同等以上の戦闘能力がある事を示していた。

即ち、自分達が立っているのは今この里において最も重要で危険な場所なのだと、ブレイブ達四人は理解していた。

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