転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
バサラは目に入った対象を、まず第一にヴェルダーズの配下か否かで判別している。それ以外は全て排除の対象でしかないのだ。
その上で、バサラは排除の優先順位を戦闘能力の度合いの高さで決めている。
そして
ならば
***
「レオーナ、カーベル、私達の後ろに下がって・・・・・・!」
「! はい・・・・・・!」
圧倒的な膂力を持つバサラに対し、ブレイブ達は戦略で対抗する。今の彼女達の立ち位置がそれだ。
ブレイブとフォースが隣りあって武器を構え、その後ろでレオーナとカーベルが弓と杖を構えている。これが今この場における近距離と遠距離を両立した布陣だ。
『・・・・・・今の所分かってる能力は、私の《
後は、能力って言っていいのか分からないけど、凄い力と、後、口から魔法のビームみたいなのを撃ってきた。それも、一瞬の内に・・・・・・!』
『予備動作も溜めも無し、という事ですか。一瞬も気を抜けないという訳ですね・・・・・・!!』
魔法を扱うという事は、魔法陣に魔力を通すという事である。その際には魔力を流し込む為の時間が必要であり、強力な魔法を撃つ為にはそれだけ多くの魔力を、即ち多くの時間を要する。
それが魔法を扱う者の常識である。しかしバサラの情報はその常識から大きく逸脱している。
ブレイブを退ける程の魔力の奔流を、一瞬の内に発動する。それは即ち、一瞬でも気を抜けば魔力の一撃に消し飛ばされる危険性があるという事だ。
『当然の事ながら、敵を近距離、最低でも拳の届く射程距離に入らせない事が必須ですね。私とブレイブの能力でそれが出来るかどうか・・・・・・』
『何腑抜けた事言ってんだよお前!! 出来るかどうかじゃなくてやるしかねぇんだろ!!
でなきゃこの里に居るヤツ全員━━━━
!!!』
フォースが言葉を言い終わる前に、バサラは臨戦態勢に入った。身体を前傾に構え、手に持った剣を突き出している。
顔面に付いた十数個の眼球がブレイブ達を見据えていた。それだけで貫かれそうな緊張感を覚えるのは既に拳を交えたブレイブも、まだ伝聞情報でしかバサラの事を知らないフォース達も一様に同じだった。
「来るよ!!!」
『ッッ━━━━!!!』
前傾姿勢が限界に達した瞬間、バサラは一気に攻撃を仕掛けた。後方の地面が纏めて吹き飛びそうな勢いで踏み込み、その推進力を一切損なう事なく距離を詰める。
そして剣がブレイブ達の射程距離に入った瞬間、腕の筋肉も駆動した。
狙いはブレイブの頭部。たとえ
「《
「《
『ガァンッッ!!!!!』
ブレイブとカーベルは、バサラの剣の鋒だけに狙いを定めて防御を展開した。牢と風の盾が剣の突きを受け止める。バサラの動きが一瞬とはいえ止まった。その一瞬が四人にとっては僥倖だった。
「二人共 行って!!!」
「おう!!! 《
「来い!!! ケルギラ!!!!!」
防御によって生まれた一瞬の隙をついて反撃に転じる。
フォースは《
決定打には乏しい威力ではあったが、直撃した攻撃はバサラの体を怯ませるには十分だった。与えたダメージの総量ではなく、動きを一瞬でも止めたという事実が何よりもブレイブ達の心を支えるのだ。
(良し、物理や魔法の攻撃を気を付けながら遠距離をぶつける、このヒットアンドアウェイなら行ける!!!)
*
「サーオオガイ 報告します。どうやら
場所は上空を飛行するロック鳥のチョーマジンの背上。乗っていたゼシオンがオオガイに報告していた。
「そうか。グラトニーは依然として世界樹付近で戦っているんだろ?」
「その筈です。」
ゼシオンのその報告に、オオガイは苦悶と嘲笑が入り交じった表情を浮かべた。自分の目論見が成就した現状に満足しつつもあらぬ方向に折れ曲がった右腕が痛みを訴えているのだ。
「・・・・・・フッフッフ
右腕の負傷を見つめながらも、オオガイはそれによって得られた有利が揺るがない事を確信し、口角を上げた。