転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
バサラに発言した新たな
ブレイブはその説明を見た時、四肢の長さを変形させて攻撃の射程距離を伸ばす。その程度の発想しか浮かばなかった。直後、それは貧弱な発想だったと思い知らされる。
バサラはフォースの拳が顔面に直撃しようとした時、顔面を陥没させるように変形させて衝撃から逃れた。それを視認した瞬間、ブレイブの背筋に冷たいものが走った。
フォースは今、攻撃に全神経を費やしバサラに対して無防備な姿を見せている。バサラの顔には表情と呼べるものは無かったが、その全身からフォースを排除するという強い意志を感じ取った。
「フォース!!! ガードして!!!」
「ハッ!? 何を━━━━
ブッッッ!!!!?」
瞬間、フォースの身体は強烈な力で吹き飛ばされた。言うまでもなく、その力を発生させたのはバサラだ。
陥没させた顔面を一気に元に戻し、その反動で顔面をそのままフォースに見舞ったのだ。
フォースは辛うじて反応し、腕で防御に成功したが勢いは殺し切れずに森の奥へと吹き飛ばされた。
一秒にも満たない時間の内に、キュアフォースという重大戦力が戦場から排除された。それがブレイブの眼前で巻き起こった事実だ。
(!!! まずい!!!
今度はこっちに来る!!! ガードを!!!!)
バサラの思考(思考感情があるのかは分からないが)を予測すれば、自分達に危機が迫っているのは明々白々だった。
フォースの排除に成功した今、バサラが次に狙うのは自分達三人だ。そして求められるのは一手で三人を纏めて始末出来る攻撃。それは十八番である予備動作無しの魔法攻撃だ。
自分達三人の体が纏めて魔力に焼き切られる、その最悪な未来を思い描いたブレイブは咄嗟に《
しかし、バサラはブレイブの予測した行動を取らなかった。
『ぐおっ!!!』
バサラは身体を捻った。目の前の現象を言葉にするならばそれだけだった。
身体を半身に構え、右腕がその陰に隠れている。それは即ち、右腕を振りかぶっているという事だ。
(!!? 魔法じゃない!!!?)
魔法攻撃が来ると思い込んでいたブレイブは、バサラの行動への反応が遅れた。その体勢がどのような運動をもたらすのか、それが分かれば対策も容易に済む筈だったが、それだけの時間が無かった。
『ゴッッッ!!!!!』
「!!!!? ガッ━━━━!!!!!」
ブレイブの左脇腹に、鈍器で殴られたかのような衝撃が走った。視線を向けると、そこにはボーリング球程の塊が直撃していた。
その塊は、バサラの伸びた
(ゆ、指を変形させて、まるで鉄球みたいに━━━━!!!!)
『ズガッ!!!!!』
『ブレイブ!!!!!』
バサラが右手の指を振り抜き、ブレイブはその勢いのままに吹き飛ばされた。
フォース程の勢いはなかったが、衝撃に流される形で地面を転がる。勢いに逆らわなかった事が功を奏し、肉体へのダメージは重くは無かったが、重要な事は他にあった。
(しまった!!! これじゃレオーナとカーベルが・・・・・・!!!)
ブレイブが吹き飛ばされる事による一番の危機は、バサラの前にレオーナとカーベルが無防備な姿を見せる事だ。
そしてバサラには一瞬で発動できる魔法攻撃がある。次の瞬間には二人が纏めて消し飛ばされる可能性がある。
しかし、それは当の本人であるレオーナとカーベルも理解している事だった。
『ギャンッッッ!!!!!』
『!!!!!』
今度こそ、バサラの予備動作抜きの魔法攻撃が発射された。防御手段を持っているブレイブは別の攻撃方法で隙を生み、後方のレオーナとカーベルへ確実に攻撃を命中させる。それほどの作戦をバサラは思い付き、そして実行したのだ。
魔法の速度は音速か、それとも光速か、或いはそれよりは遅いのか。兎にも角にもレオーナ達が消し飛ぶまでには僅かな時間しか無い。
しかし、その一瞬にレオーナ達は希望の光を見いだしていた。彼女達の思考は一瞬の内に超高速で回転した。その脳裏にあったのはフォースの姿だった。
(諦めちゃダメっス!!! さっきの、マキが死んじゃったって思ったあの時みたいなみっともない真似はもう見せたくない!!!)
(私は元よりラジェル様にヴェルダーズ討滅の使命を肖った身!!! ならばその使命に最期の一瞬まで死力を尽くさない訳には行きません!!!)
((その為にこの一瞬で捻り出せ!!!! 自分/私達の全力、新しい力を!!!!!))
「!!!」
瞬間、レオーナとカーベルが握っていた弓と杖が眩い光に包まれた。それはさながら、フォースがツーベルクで見せたもののようだった。