転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

470 / 518
470 風妖精(エルフ)の里に降臨する悪夢!! 厄災大魔人バサラ!!! その⑫

キュアフォース、延いてはリナが新たに《龍神之棍(リャン・ロウ・ゴン)》という究極贈物(アルティメットギフト)を発現させた事は、即座に戦ウ乙女(プリキュア)達の間に広まった。

風妖精(エルフ)の里へ向かう道中の話題はその件が大半を占めた。特にギリスやリルア、ルベドが少なからず驚いていた。それはその事実が贈物(ギフト)の常識を根底から覆すものだったからだ。

 

贈物(ギフト)が実体化して武器となる事例は唯一、刀剣系究極贈物(アルティメットギフト)のみである。

ガミラの件はギリス曰く、《冥界之王(ハデス)》の強大なエネルギーを無理矢理練り上げて鎌の形にしただけであり、武器として実体化させた訳では無いとの事だった。

そのようにエネルギーを練り上げて形状を与え、安定化させる事は珍しくない技術だが、エネルギーを全く別の物質に変質させる事は通常とは一線を画する難易度となる。

 

しかし、フォースの《龍神之棍(リャン・ロウ・ゴン)》は明確に贈物(ギフト)のエネルギーが金属に変質し、実体化している。それは本来有り得ない事態である。その証拠に、《龍神之棍(リャン・ロウ・ゴン)》は刀剣系にも分類されず、系統すら与えられていない。

 

最初にその話を聞いた時、ミーアとフゥは驚愕するのではなく、自分達にも同じ事が出来ないかと考えた。自分達も新しい能力が発現すれば、その力は跳ね上がると。自分達も同じ戦ウ乙女(プリキュア)ならば可能ではないのか と。

 

そしてその時は訪れた。フォースは消耗しているブレイブを守り、フォラス相手に時間を稼ぐ為に土壇場で新たな能力を発現させた。

レオーナやカーベルはバサラの魔法攻撃に追い詰められた事で新たな能力を発現させようとしている。それは自分の身を守るという事だけではなく、自分達がこの里に居る全ての命を守る最後の砦であるという使命感にも起因していた。

 

*

 

『ズガァッッッ!!!!!』

「!!!」

 

バサラが発射した魔法攻撃はレオーナ達に命中する、その直前で方向を変えた。その際に聞こえた鈍器で殴り飛ばすような音をブレイブは聞き逃さなかった。

その音を聞いてブレイブは確信した。そして咄嗟に露呈した己の弱さを恥じた。レオーナ達は死んでなど、ましてや戦意を失ってなどいない。最後の一瞬まで諦めず、死力を尽くしたレオーナ達の勝利だ。

 

それは魔法攻撃によって巻き起こった土煙が晴れて見えた、レオーナ達の姿が証明していた。ブレイブはその姿を見るだけで失いかけていた戦意が湧き起こってきた。脇腹を走る鈍い痛みは既に意識の内から消えていた。新たな能力を手に(・・)悠々と立っているレオーナとカーベルの姿がそこにはあった。

 

「━━━━ははっ・・・!! そうっスか。これが━━━━!!!」

「えぇそうですよ。私達もブレイブやフォースと同じ戦ウ乙女(プリキュア)なのです。私達に出来ない筈が無いのですよ!!!」

 

レオーナとカーベルは、その手に新たな武器を握り締めていた。

レオーナはそれまで持っていた弓矢ではなく身の丈程もある巨大な大槌(ハンマー)を、カーベルはそれまでの杖が更に伸び、その先端も六芒星のような形に変形していた。それらは自分の《女神之剣(ディバイン・スワン)》と同じ位の気迫を放っているようにブレイブの目には見えた。

 

「そうっスよね。じゃあ自分は、こいつを《獣之大槌(べスティア・マネロウス)》って呼ぶ事にするっス!!!」

「ならば私も此の杖に、新たに《精霊之杖(エスピット・メジキャン)》と名を付けましょう。」

「!!! 二人共危ない!!!」

 

土壇場で自分達に発現した新たな能力に自信を取り戻しつつあったレオーナ達に向かってバサラが突進を試みていた。

通常の思考を持つ相手ならば目の前の敵に発現した新たな能力に、そして自分の攻撃が防がれたという事実に多かれ少なかれ驚愕し、攻撃の手が緩んだだろう。しかしバサラにそれは無い。その思考や行動は目の前の敵を排除する事のみに集中している。

 

「大丈夫っスよ。何となくこいつで出来る事は頭の中に入って来てるっス!!

獣之大槌(べスティア・マネロウス)》!!! 炸裂するっスよ!!!!!」

『ドガッ!!!!』

「!!?」

 

瞬間、何も無い場所から衝撃が炸裂し、バサラに直撃した。まるで顎を殴られたかのように上半身から仰け反る。

背中から倒れる前に踏ん張ったが、攻撃は分断された。ブレイブはその衝撃が炸裂した場所に意味がある事を見逃さなかった。

 

(もしかしてあの場所、さっき魔法の攻撃を弾き飛ばした場所じゃ━━━━!!?)

「なるほど。これが自分の新しい能力っスね。

慣れてる弓矢じゃないのは焦ったけど、これなら戦えそうっス!!」

 

*

 

獣之大槌(べスティア・マネロウス)

究極贈物(アルティメットギフト) 系統未分類

能力:槌で打撃を与えた場所に衝撃を溜め、自分の意思で炸裂させる。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。