転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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477 仲間のピンチに急げ!! 託された戦ウ乙女(プリキュア)達!!! その②

世界樹とは、風妖精(エルフ)の里の中心にそびえ立つ巨大な植物である。それは妖精族が生きる上で非常に重要な役割を果たしているが、ギリス達は世界樹を警戒対象からは除外していた。世界樹は破壊する事自体がそもそも出来ないからだ。

しかし、里の中に突如として世界樹を、破壊は出来ずとも、その機能を奪う事の出来る人物が現れた。世界樹には周囲の魔力を浄化する機能があり、それが奪われれば忽ち妖精族の命は危険に晒される。

 

その人物は、あらゆる植物を魔界の物に変える究極贈物(アルティメットギフト)奪った(・・・)。旧友の遺伝子情報から容姿や能力を奪い、ギリス達に宛てがう事で彼等の神経を逆撫でしようとしたのだ。

 

そしてそれは今も成功している。その人物と敵対している彼女は、その人物の顔に、声に、能力に、そしてその一挙手一投足に少なからず動揺し、持てる力の全てを出し切れずにいた。

かつての魔王の娘 リルゾールの遺伝子情報を奪って我が物としたフォラスの分身体。リルア変するキュアグラトニーが戦っているのはそのような人物だったのだから。

 

*

 

ブレイブ達の名誉の為に言っておくと、彼女達は断じてグラトニーの存在を忘れていた訳でも、彼女を見捨てていた訳でもない。

ただ、自分達は目の前のバサラとの戦いに集中し、リルゾールや世界樹の事はグラトニーに一任させておこうと考えたのだ。

 

しかし、ルベドの口からその状況が改善されるべきだという事が告げられた。グラトニーがリルゾールに苦戦しており、増援が必要だとルベドは言った。

 

「・・・・・・と言っても、危険なのはリルアだけじゃない。先ずは端的に今の戦況を説明するから聞いてくれ。」

 

*

 

風妖精(エルフ)の里の現在の状況は以下の通りである。

 

①チョーマジンの最上位種 バサラが召喚され、キュアブレイブ達四人が交戦。

②バサラの召喚に伴って負傷したオオガイ達四人が撤退。

③ダクリュールとハニが交戦中。

④ダルーバとタロス、エミレが交戦中。

⑤コキュートスとカイ、リズハが交戦中。

⑥リルゾール(の姿をしたフォラスの分身体)とキュアグラトニーが交戦中。

⑦その他、不特定多数の地点で大量のチョーマジンが発生。各員交戦中。

 

*

 

「纏めるとこうだ。この内、君達四人にはハニ、タロス、カイ、リルアの四箇所の助力に行って欲しい。この場は僕一人で引き受ける!!!」

「!! はっ━━━━!!」

 

ブレイブはルベドの言葉に返答した直後、他にもう一つ戦闘が勃発している事、それはこの場では自分しか知らない事、それをこの場で共有しなければならない事に気が付いた。

 

「い、いや、ルベドさん!」

「!? どうした!?」

「ニ、ニトルさんも! ニトルさんも戦ってるんです!!」

「!? ニトル!? 彼が誰と戦ってるって!?」

 

ブレイブは影妖精(スプリガン)の少女がシャルディアを攻撃した事、その少女がヴェルダーズ達の側に付く危険性があり、現在ニトルと交戦中である事を説明した。

 

「・・・・・・・・・影妖精(スプリガン)の生き残り か・・・・・・・・・!! 君の口から言われると疑いようもないから不思議だ。

よし分かった。彼の所にも助力を送ろう。 となると当然、一箇所足りなくなる訳だが、それは戦況を見て臨機応変に動いて欲しい。」

「! もし助けなくても良さそうなら他の所に行って欲しいって事ですね!」

「あぁ。申し訳ないがそこに関しては君達の判断でやって欲しい。こいつの相手をしながらこの里全体に指示を飛ばす自信は無いからね・・・・・・・・・!」

『はいっ!!!』

 

ルベドのその言葉を切っ掛けとして、ブレイブ達は一斉に駆け出した。四人は言葉を交わすまでもなく、自分がどこに行くべきかを理解していた。

そしてバサラが召喚された理由の一つはこれにこそあると、即ち戦力を一点に集中させて他を手薄にする事にあると理解した。

 

四人が散った事を見届けたルベドは振り返ってバサラと正対した。既に肉体の負傷は回復を終えており、その目はルベドを殺す事に集中している。

 

「・・・・・・・・・さて、ギリスを蹴り飛ばし、戦ウ乙女(プリキュア)四人掛りで致命打を与えられなかった、ヴェルダーズ共の最高傑作。

不安な要素は少なからずあるけど、やるしかないだろうね。でなければあいつらに笑われるでは済まない。何より僕は勇者ルベドなんだからな!!!」

 

その言葉は自分自身への激励の意味も込められていた。星聖騎士団(クルセイダーズ)の総隊長であり、ギリスの親友の勇者であるという事実を己自身に思い起こさせ、バサラと相対した。

 

 

***

 

 

「ガッハッハ!!! 無様も無様よのォ!!!

かつての魔王もこうなっては形無しじゃな!! 他でもない此の儂が言うのじゃ、間違いあるまいて!!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・!!!」

 

キュアグラトニーは、一つの事に集中していた。それは世界樹を守り、リルゾールを己の後ろへ行かせない事だ。

世界樹に近付こうとするリルゾールの前に行く事が出来たは良いが、そこからは防戦一方の戦いを強いられている。その度に己の力不足を実感させられた。

 

「どうしたどうした!!? 今の力が儂に及ばん事がそれ程迄に口惜しいか!!?

ならば勿体振らずに全盛の力を解放するが良い!!! 尤も、今の身体に其の力が着いて来れるとは思えんがな!!!」

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