転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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479 仲間のピンチに急げ!! 託された戦ウ乙女(プリキュア)達!!! その④

世界樹を背にしてのキュアグラトニー変ずるリルア・ナヴァストラとリルゾールの分身体の一戦。両者の実力は決して大きな差は無いが精神的余裕ではリルゾールが大きく優位をとっていた。

その理由はグラトニーが己の不甲斐なさに揺れているからだ。思うように力を発揮できず、リルゾール一人に時間を稼がれてしまっているという事自体がグラトニーにとっては不本意なのだ。

 

そしてそれはリルゾールの遺伝子情報からリルアに関する記憶を盗み見た分身体も理解している。その事実を言葉にして突き付ける事でグラトニーの自尊心を傷物にし、行動を支配出来ると踏んだのだ。

 

「この私を舐め腐るのも大概にしろよ!!!!! 今の私が全盛には遠く及ばずとも、その力が貴様に及ばんと何時証明された!!!!?

私の肉体が衰えていると言うならば全力を受けて立っていられるかどうか確かめてみるが良い!!!!!

増幅之神(サタナエル)》!!!!!」

 

グラトニーが力を思うように発揮出来ていないという事は紛れもない事実だが、それは飽くまでも全盛期と比較した場合の話である。

戦ウ乙女(プリキュア)としての彼女の実力はブレイブ達と比較しても決して見劣りしない。

そしてその力を発揮する方法こそが彼女が持つ究極贈物(アルティメットギフト)増幅之神(サタナエル)》である。力む事で増幅するエネルギーの総量や倍率は常人のそれを遥かに超えており、最早無から力を生み出していると言っても過言では無い。

 

今の肉体が受容出来る魔力の全てを注ぎ込み、魔力の大砲に変えて撃ち放つ。それこそが彼女に取れる最大の攻撃だった。

 

「阿呆が!!! 其の行動を待っておったのじゃよ!!!」

「ッ!!!?」

 

リルゾールに見舞う為の魔力を溜めていたグラトニーの眼前に、高速で飛来する物体が映った。次の瞬間にはその肩に突き刺すような痛みが走る。リルゾールが何かを投げた事は直観的に理解出来た。

ならば問題は何を投げつけられたのかだ。それを確認するために己の肩に目を走らせる。その目に映ったものを見てグラトニーは怪訝な表情を浮かべた。

 

(こ、これは、()・・・・・・・・・!!?)

 

グラトニーの言葉に違わず、その肩に刺さっていたのは一枚の葉っぱだった。しかし、その葉っぱを注視してグラトニーの背筋は凍り付いた。それは唯の葉っぱなどでは無い。

それは、世界樹に生える葉っぱだった。

 

「はっはっは!!! 昨夜貴様等が馬鹿騒ぎしておる時に一枚拝借しておいたのじゃよ!!!

魔樹之王(ゴエティア)》!!!!!」

「!!!」

 

リルゾールは元々の彼女が持っていた植物を魔界のものへと変える究極贈物(アルティメットギフト)魔樹之王(ゴエティア)》を発動した。

その能力によって世界樹の葉っぱが禍々しく変化する。葉の付け根から紫色の芽が伸び、次の瞬間には人の身長程もある樹木へと成長した。

 

「うぐあああああああッ!!!? こ、これは・・・・・・・・・!!!!!」

「世界樹は魔力を蒸散させる作用があるそうではないか。其れが魔界のものへと変ずればどうなるか。根拠は無くとも想像くらいはつくじゃろう!!?」

 

グラトニーの肩から魔力が搾り取られていた。そしてそれに伴って紫色の樹木が成長していた。グラトニーはそれが魔界のものへと変えられた世界樹の効果なのだと理解した。

 

例えば、チューリップの球根は水を吸収する事で芽を伸ばす事が出来る。今のグラトニーの状態は正にその水だった。

魔界の植物へと変えられた世界樹は、根付いた魔力を吸収して己が糧とする効果を持っている。その点においてグラトニーは全身に魔力をみなぎらせている、栄養源の塊である。

 

即ち、リルゾールの挑発は全てこの状況にグラトニーを陥れる為の罠だったのだ。

 

(こいつ、今までの不遜な物言いは全て私の自尊心を逆撫でして《増幅之神(サタナエル)》を使わせる為に言った事・・・・・・!!!

私にこの植物を植え付ける為の罠・・・・・・!!!)

「何じゃ其の顔は!! 其の草が育っておるという事は貴様の魔力が潤沢じゃという事じゃろう!!

己の力が衰えてはいなかったという事実を喜ぶが良い!! 尤も、その直後には貴様は日干しになっておるじゃろうがな!!!」

 

 

 

***

 

 

 

ブレイブ達四人は限界を超えた力を両足に乗せて走っていた。バサラとの戦いで肉体は少なからず疲弊していたが、今この瞬間にも里の中で誰かが、それも自分の仲間達が危機に瀕しているかもしれないと考えると自然と足が前に出ていた。

加えてバサラの相手をルベド一人に押し付けてしまっているという後ろめたさもその足を加速させる要因だった。しかしそれはある意味では戦ウ乙女(プリキュア)としての使命感とも言い換えられた。

 

(お願いみんな、無事でいて。絶対に死なないで。みんな私達が守るから、だから・・・・・・・・・!!!)

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