転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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481 守る者としての力!! 守護天使 ハニ・ミツクナリ!!! (原点)

ダクリュールが己が持つ二つの究極贈物(アルティメットギフト)、《恐竜之王(ティラノサウルス)》と《大地之神(ガイア)》を融合させて召喚する砂の恐竜は、全身に凶器を携えた脅威的な存在である。

今、ブレイブに襲いかかっている砂の翼竜(プテラノドン)も例外では無い。砂を押し固めて作られた嘴は肉体を貫く槍に、翼は肉体を切り裂く刃に、爪は肉体を引き裂く凶器となる。

 

その砂の翼竜が跋扈してブレイブに強襲を掛けている。戦ウ乙女(プリキュア)のブレイブであっても、その攻撃が直撃すれば決して無事ではいられない。バサラとの激闘で消耗している今ならば尚更だ。

故にブレイブはこの攻撃を無視出来ない。例えそれが陽動だと分かっていても、確実な防御策を取るしかない。

 

「《堅牢之神(サンダルフォン)》!!!」

『ズガガガガァンッ!!!』

 

ブレイブは己の足元に光の格子の盾を展開し、砂の翼竜を迎え撃った。ブレイブの身体を貫く事だけに専念していた翼竜は盾に激突し、その衝撃で姿形は崩壊し、元の砂へ霧散した。

しかしブレイブは決して、この一つの防御で満足していなかった。彼女の意識は既にダクリュールの追撃に向いていた。

 

堅牢之神(サンダルフォン)》の、一度に一つの盾しか作れないという弱点はツーベルク戦でのフォラスを通じてダクリュールにも知れ渡っている。ならばこの一瞬の絶好の機会を彼が見逃す筈が無い。

実際にダクリュールは爆発的な脚力にものを言わせて森の木々を飛び回り、くの字を描くような起動でブレイブの横へ回り込んだ。

 

(来たッ!!!)

「食らっとけやァッ!!!」

 

ダクリュールはブレイブの首を狙って回し蹴りを繰り出した。彼の全身を覆う砂の鎧の足の部分は蹴りを繰り出す軌道に乗るように三日月形の刃へ変形した。

それは唯の打撃ではブレイブには通じないと判断しての行動だ。度重なる戦いの中で、ダクリュールのブレイブに対する認識は一人の少女ではなく、自分達の野望の成就を阻む脅威的存在へと変貌していた。

 

「《怠慢之王(ベルフェゴール)》!!!」

「ッ!!?」

 

ブレイブもダクリュールが確実に自分の息の根を止めに来る存在である事を認識していた。

それ故に彼女も相手が《堅牢之神(サンダルフォン)》の弱点を突いて攻撃して来る事を読み切り、策を取っていた。

それこそがこの風妖精(エルフ)の里で発現した、ダクリュールには知り得ない《怠慢之王(ベルフェゴール)》という能力である。

 

ブレイブの声を聞いた瞬間、ダクリュールは己の蹴りが遅くなった事を、それこそがブレイブの新しい能力なのだと理解した。

 

「んぐっ!!?」

「!!」

 

瞬間、ブレイブは顔を顰め、その口からは一筋の血が垂れた。

ブレイブは己の体力の消耗を考慮に入れて、《怠慢之王(ベルフェゴール)》の出力を絞って発動していた。しかしそれでもブレイブの身体に負担を与えない程では無かったのだ。

 

(・・・・・・ッ!! さっきのダメージがここまで・・・・・・!!!

怠慢之王(ベルフェゴール)》は保っていられるけど、それ以上は・・・・・・!!!)

(成程な!! 確かに強い能力だが、俺の蹴りに掛ける位が精一杯みたいだな!!!

なら・・・・・・・・・・・・!!!)

「!!!」

 

その瞬間、ブレイブは『ガチャンガチャン』という、まるで機会の部品同士が組み合わさるような、この世界には似つかわしく無い音を聞いた。

その音が聞こえた方向に視線を向けると、ダクリュールの腕が変形し、大砲のような形となってブレイブに向いていた。

 

(これは、大砲・・・・・・・・・・・・!!!?)

「俺をステゴロしか能がねぇと見誤ったな!!? 悔しかったらこいつも遅くしてみろォ!!!」

『ドゴォンッ!!!!!』

「!!!!!」

 

ダクリュールの腕の大砲から発射されたのは、ボーリング玉程もある大きな岩石だった。ブレイブは《堅牢之神(サンダルフォン)》の盾を眼前に展開し直した事で直撃は避けられたが、勢いを殺し切れずに吹き飛ばされた。

 

「だっはっは!!! バサラの奴に手酷くやられたみたいだな!!

手前の体の状態にも気付かずにしゃしゃり出てぶっ飛ばされてちゃ様はねぇ!!! 先にあいつの息の根を止め━━━━

ッ!!?」

 

ブレイブの息の根を止めようとしたダクリュールの言葉が途中で止まったのは、彼の足を止める力が働いたからだ。

しかしその力の出処を発見し、直ぐにその表情は緩んだ。ハニの能力でリボンのようにはためいた剣の刃。ダクリュールの足に巻きついているのはそれだった。

 

「・・・・・・何勝手に行こうとしてるの?

さっきも言った筈だよ。貴方みたいな野蛮な人、これ以上ホタルちゃんと一緒にしておく訳には行かないって!!!!!」

 

ダクリュールはハニの行動を命知らずの蛮勇と断定し、嘲るような笑みを浮かべていた。

しかし彼はハニの、延いては星聖騎士団(クルセイダーズ)の本質を見誤っていた。ルベドが率いる彼等が最も力を発揮するのは誰かを守ろうとする、今この瞬間なのだ。

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