転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
天使系
能力:自分の肉体や周囲の物体の硬度を操作し、変形させる。
*
シンクロニシティ
それは、一見無関係に思える変化が連鎖的に起こるように見える現象である。それは本来、蛍がいた世界の哲学者が提唱した理論である為、ダクリュールが知っている筈は無い。
しかし、それと似たような事をダクリュールは考えていた。
(間違いなく、こいつも
キュアブレイブだ!!! これも全部あいつが刀剣系に目覚めたのが始まりだ・・・・・・!!!)
ガミラの死とブレイブが刀剣系
それは刀剣系の存在や能力そのものに加えて、刀剣系が持つ特異性にある。
刀剣系に目覚めた者は、十一の系統の全ての
それはブレイブも例外では無い。実際に、《
加えて、フォースやレオーナ、カーベルも立て続けに新しい能力に目覚めている。更に今回、直接関係の無いハニまでもが
(刀剣系に目覚めたキュアブレイブが連中に変化に影響してるとしか考えられねぇ!!!
そもそも考えて見りゃ、ギリスはブレイブが強くなるに従って元の力を取り戻す、そんな契約みてぇな関係で繋がってた。それと同じような事が連中の間で起こってるとすりゃ、納得出来る・・・・・・!!)
今のダクリュールが求めていたのは、《納得》だった。この立て続けに起こる相手の覚醒に納得出来るだけの理由を欲していた。
目の前で起こる不条理に対して喚き散らすのではなく、こじ付けであろうとも理由を見付けて立ち向かおうとする姿勢に彼の闘志の程が現れていた。
それはダクリュールの表情からも、ハニは感じ取っていた。攻撃を完全に命中させても尚、彼の戦意は未だに潰えていない。
「ハニさん!! 大丈夫ですか!!?」
『!!!』
ダクリュールに吹き飛ばされたブレイブが森の中から姿を現した。ブレイブはハニが新しい能力に目覚め、ダクリュールに一矢報いた事など知る由もない。故に彼女の表情は焦りの一色に染っていた。
対するダクリュールは、ブレイブの顔を見た瞬間に、一度は納得する事で押さえ込んだ筈の不条理への怒りが再び湧き起こってきた。ダクリュールにとってはハニに足止めされている現状そのものが不本意であり、ブレイブが刀剣系に目覚めた事がその切っ掛けだと、少なくとも彼はそう考えていた。
「!!!!?」
「やっぱりてめぇは今すぐ死んどけェ!!!!!」
ダクリュールはブレイブの姿を認めるや否や、脇目も振らずにブレイブに向かって行った。
自分が直面している不条理の元凶という私怨に加え、ブレイブはハニよりも優先して攻撃しなければならない対象であるという大局的な思考が一致したが故の行動だ。
『ズンッ!!!』
「!!!」
「!!!!! ハニさんっ!!!!!」
ダクリュールとブレイブの間にハニが割って入り、ダクリュールの拳を腹で受けた。
ブレイブはハニの内臓が破壊される最悪の未来を思い浮かべ、反射的に叫んでいた。しかしその未来が訪れる事は無い。
(・・・・・・・・・・・・!!!?? 何これ、お腹が・・・・・・!!!)
(こいつ、腹筋をゴムみてぇに柔らかくした上で力入れてやがる!! 抜けねぇっ・・・・・・!!)
まるでゴムの膜が衝撃を受けて変形するように、ハニの胴体はダクリュールの拳の形に合わせるように凹んだ。
筋肉も骨も神経も内臓も、纏めて硬度を操作し柔らかくしているが故にハニは一切の痛みを感じていなかった。自分の身に起こった変化の全てを理解し切れていないハニだったが、守りたい者を守れる力が身に付いたという事だけは理解していた。
「守るって言ってるでしょ? ホタルちゃんに手は出させないんだから!!!!!」
「!!!!!」
ハニは全身を捻じる動きを乗せて、硬質化させた拳をダクリュールの顔面に叩き込んだ。薄れかけた意識の中でダクリュールは、《
ダクリュールはハニの拳に為す術も無く吹き飛ばされ、森の木々を薙ぎ倒して姿を消した。
しかしダクリュールはこれで終わるような相手ではない。また直ぐ立ち上がってくるとハニは理解していた。
「ハニさん、今のって・・・・・・!!」
「ホタルちゃん、他の所に行って!!! 私の体に何が起こってるのかはっきりとは分からないけど、私は大丈夫!!!
私はこのままあいつの足止めを続けるから、ホタルちゃんは他の誰かを助けてあげて!!!」
「!! はいっ!!」
疑問こそ尽きないが、ハニのその表情がブレイブに何をしなければならないかを教えていた。ハニはきっと死ぬ事は無いと、ブレイブは根拠もなくそう思えた。