転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
ダンっ!
「うんうん そんな感じ。
じゃあ次は実際に投げていくから そのつもりでね。」
ハッシュとブレーブが武道場で練習をしている。
その様子をリナは傍観していた。
「……なぁ、ジジィ。」
「おん? 何じゃ?」
「その、
「それを答える前に、お前に
「いや、そりゃまだ ねぇけどよ。」
「なら 教える訳にはいかん。」
リュウが厳格な口調で言い質した。
「……ひょっとしてよ、何か メッチャヤバいやつと戦ってんのか?
例えば、世界乗っ取ろうとしてる 魔王 とかよ。」
「魔王はわしの知り合いにおるが、世界征服なんてものに興味は示しとらんかった。」
「俺にゃ分かんねぇんだよ。
何であんなガキが必死に戦ってんのかがよ。」
「そりゃ わしにも分からんよ。
ただひとつ言えるのは、彼女、ホタル・ユメザキには確かな【正義の心】があると言うことじゃな。」
「…ガラにもねぇこと言うじゃねェか。」
リナの言葉を軽く流し、リュウはお茶に口を付けた。
***
『ブレーブ、そろそろ休憩にするファ!』
「うん、分かった。」
フェリオに促され、ブレーブはその姿を元の蛍に戻す。
「基本は出来てきたから、そこに
「うん。ありがとー」
ハッシュが水を持って歩きながらそう言った。
蛍は受け取って口を付ける。
「僕から言えることはね、きっと武道会で闘う人達はチョーマジン何かとは根本的に訳が違うって事かな。」
「根本的に………
具体的に言うとどういうことなの?」
「そうだね………
自分の攻撃を流されて、キツいカウンターを貰うってのが最悪なパターンかな?
もらったらキュアブレーブでも一発で落ちる可能性があるくらい。」
「一発で!!?そんなにヤバいの!!?」
ハッシュの発言に蛍が驚いて言った。
「うん。自分の力と相手の力の両方で脳を揺らされたりしたら、それくらいはかたくないよ。」
「脳を揺らす?」
「そう。顎みたいな急所を打たれたら脳がこう、グワングワン っとね。
やられたら『足元が消えていく』とか、『地面が起き上がる』っていう感覚に襲われるっていう人もいる。」
「急所……… 怖いね………」
「確かに怖いけど、そこを狙ってなんぼなのが武道会だよ。」
ハッシュの一言一言には説得力があり、これから始まる武道会を勝ち抜くためには必須といえる知識だった。
「例えばお腹。特に下の方の【鳩尾】
ここを殴られると、立っていられなくなるほどに苦しくなって、そのまま気絶することもある。
だから上級者同士になると、一瞬で決着が付くなんてことも珍しくない。」
「そんなことに………私に勝てるかな………」
あまりに生々しい内容に、蛍も弱気になる。
「蛍!私がついてるファよ!
それに蛍が弱気になってちゃ出来る仲間も出来なくなるファ!!」
「!! フェリオ……!!!」
フェリオの言葉で思い直した。
自分が弱気になってどうするのだ。
「じゃあ休憩が終わったら良く狙われる急所とか、そこをどうやって避けるかとか。
それから時間は3時間に絞ろう。
大会前に疲れを貯めるのはマズいからね。」
***
それからと言うもの、蛍は人体に点在する急所と、そこを打たれるとどうなるかをしっかりと教えこまれた。
「ところでさ、ハッシュ君」
「ん? 何?」
「私、リュウさんに認められた訳だけどさ、予選って出た方が良いのかな?」
「出た方が良いんじゃない?
どんな人が出るかも分かるわけだし。」
「うん…………」
尻すぼみな返事に、ハッシュは蛍がまだ懸念を拭いきれていないと気付いた。
「まぁ、そんなに気にする事はないよ。ちゃんと大作は練ったし、それに女神様が選んだ
「気楽に言うけどさー」
返事はそう言ったが、フェリオの言う通り弱気になったところでどうなる訳でもない。
自分で参加を決意した以上、退路はどこにもなかった。
***
「なるほど。まずは急所からか。確かに格闘において必須科目じゃな。」
「えぇ。そこをやられたら、ブレーブでも立っていられるか怪しいですから。」
夜
ハッシュは1人 リュウの部屋に足を運んでいた。
「しかし、良かったのかね?
わしのアドバイスを貰わんで。」
「えぇ。それをやるのは負けを認めてるようなものですから。」
「そう言ってられるかのぉ?
優勝するためにわしを尋ねる格闘家はごまんとおるぞ。」
「……そうですか。
じゃあ 長老は、ブレーブ以外だと誰が優勝すると思いますか?」
「予選がないと分からんが、強いて言うなら魚人族の格闘家が、前大会で暴れおった。
名を【エイシュウ】と言う。
彼女に立ちはだかるのはそいつになるじゃろうな。」