転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

491 / 518
491 近距離の領域へ!! キュアレオーナのインファイト!!! (後編)

コキュートスとキュアレオーナ。この二人が対面したのは今日が初めてである。しかし二人は互いの存在を仲間から聞かされて知っていた。そして遠くない日に戦う事になるだろうという事も予感していた。それが今日、風妖精(エルフ)の里で実現したという運びだ。

 

*

 

「・・・・・・・・・・・・・・!!!」

 

コキュートスは両腕と脇腹に攻撃を受けたこの瞬間、キュアレオーナに対する認識を改めた。

今日の襲撃を実行するまでのコキュートスのレオーナに関する情報は、グランフェリエでのガスロドの話が大半を占めていた。

それを聞いた上でのコキュートスのレオーナに対する印象はレオーナを軽視するものだった。その理由は彼女が戦ウ乙女(プリキュア)として不完全だったからである。

 

戦ウ乙女之媒体(プリキュアトリガー)を召喚出来ない事に加え、グランフェリエでも最も戦果を上げていたのはリルア変ずるキュアグラトニーだった。故にコキュートスはレオーナの警戒度を低く見積もっていた。

しかし、その認識は最早過去のものであると理解させられた。キュアレオーナは今や戦ウ乙女(プリキュア)として完成してこの場に立っているのだ。

 

(迂闊ダッタ!!! 此処迄時間ガ経ッテマダレオーナガ腕モ脚モ失ッテイナイ事ニ疑問ヲ持ツベキダッタ!!!)

 

この場にはコキュートスが一目置く力を持つ者も、そしてチョーマジンの最上位種であるバサラも居る。レオーナがその激戦を潜り抜けても目に見えて負傷を負っていない時点で彼女の弱さ(・・)に疑問を持つべきだったと、コキュートスは己を責めた。

しかしコキュートスの脳内は短絡的な感情に埋め尽くされる事は無く、彼の能力に違わず冷静だった。それはこの一瞬の攻防の中にレオーナの能力の弱点を見付けたからだ。

 

「うしっ!! 命中したッスね!!

お次はその脚吹っ飛ばしてやるッスよ!!!」

「・・・・・・・確カニコノ修羅場ノ中デ力ヲ付ケタ事ハ認メテヤロウ。

ダガ、解呪(ヒーリング)モ纏エナイ攻撃デ私ノ腕ヲ奪ウナド、笑イ話モ良イ所ダ!!!」

「!!

・・・・・・・気付かれてたんスね。」

 

コキュートスが見抜いたレオーナの弱点とは、彼女の媒体(トリガー)であるケルギラ達が解呪(ヒーリング)を使えない事だ。

コキュートスの体に解呪(ヒーリング)が有効な事は自明である。ならばケルギラの攻撃に解呪(ヒーリング)が纏っていなかった理由は使わなかったのではなく使えなかったと考えるのが自然だ。

 

「・・・・・・・やっぱりあんた、口調に似合わず頭良いッスね。

それなら考える暇も無いくらいに攻めて攻めて攻め潰してやるッスよ!!!」

「!!!」

 

レオーナは《獣之大槌(べスティア・マネロウス)》を両手で振り被り、コキュートスに向けて一気に距離を詰めた。コキュートスの外皮では弓矢の攻撃は通じないと判断しての行動だ。

 

近接戦闘(インファイト)ガオ望ミカ!!? 腕力デコノ私ニ勝テルト思ウナ!!!」

「勝てるかどうかじゃなくて、勝たなきゃいけないから戦ってんスよ!!!」

 

大槌を振り被るレオーナに対し、コキュートスは四つの拳を握り締めて応戦する。一撃の威力では向こうが勝っていようとも、手数で勝ろうという戦法だ。

 

『ズガッ!!! ドゴッ!!! バギャッ!!! ズドドドッ!!!』

 

レオーナとコキュートスが互いの射程距離に入った瞬間、衝突音が重なって響き渡った。

その結果明らかになった戦力差は、レオーナの一撃に対し、コキュートスは拳二つで漸く迎撃出来るというものだ。それも武器の究極贈物(アルティメットギフト)に対し、コキュートスは生身の拳で応戦しているのだから当然の道理である。

 

(グゥッ・・・・・・・!!! ヤハリ真ッ向カラデハ分ガ悪イ!!

ナラバ、策デ嵌メル!!!)

『トッ!』

『ブアッ!!!』「!!?」

 

コキュートスはレオーナの大振りの攻撃に合わせて一歩後ろに下がり、その攻撃を空振りさせた。

ハンマーという武器は一撃は強力だが、動作が大振りになる為に隙が生じやすいという弱点がある。それが戦ウ乙女(プリキュア)の能力であっても例外では無い。

そうして生まれた一瞬の隙を狙って、コキュートスは拳を構えて駆け出した。

 

「終ワリダナ!!!」

「そういう事やると思ってたッスよ!!!

獣之大槌(べスティア・マネロウス)》!!!!!」

『バギィンッ!!!!!』「!!!!?」

 

レオーナがそう叫んだ次の瞬間、コキュートスの拳に突き刺すような衝撃が走った。それは正しく大槌で殴られたかのような衝撃だった。

そう考えた次の瞬間、コキュートスはレオーナが握る大槌の能力を理解した。

 

(コレハ、時間差ノ衝撃ノ炸裂!!! コレガキュアレオーナの武器ノ能力カ・・・・・・・!!!)

 

手骨が砕けるような痛みと共に、コキュートスは目の前の少女がブレイブやグラトニーと同じ、自分達の脅威に成り得る存在に変貌したのだと理解した。

キュアレオーナとコキュートスの戦いは、レオーナの優勢で始まった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。