転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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492 狙われた世界樹!! カーベルとグラトニーの防衛戦!!! (開戦)

ダルーバ・ヴァンペイドが生み出す落下物や崖などの地形、変化した重力はどれも現実に存在するものでは無い。

幻覚之神(アザゼル)》の能力は物質や状態を想像する能力ではなく、幻覚を見せる能力である。その幻覚によって受けたダメージが現実に反映される理由は攻撃を受けた相手の精神状態にある。大地などの無生物に影響が一切無いのはその為だ。

 

そしてそれは能力者本人のダルーバも例外では無い。落下させようと創造(イメージ)した物体に強烈な衝撃が走れば、ダルーバ本人が破壊されるに違いないと強く確信すれば落下物はその原型を保ってはいられない。

 

今この瞬間、ダルーバがタロスとエミレの息の根を止めようとして生み出した大岩は強烈な衝撃が走った事で、その幻覚は解除された。

誰が自分の幻覚を破壊したのか、その正体を認識した瞬間、ダルーバは怒りと闘志が同時に湧いてきた。それはダルーバがその敵と過去に対戦していたからだ。

 

「キュアフォース・・・・・・!!!」

「相も変わらずコスいマネばっかやってんなァ!!! このキザコウモリはよォッ!!!」

 

キュアフォースとダルーバ・ヴァンペイド。この二人の因縁は龍神武道会の頃に遡る。

戦ウ乙女(プリキュア)になる直前のリナと、謎の武道家ハダルに扮したダルーバは準決勝の場で戦っているのだ。

 

大岩を砕き、ダルーバの姿を確認した瞬間、フォースの脳内には様々な感情が渦巻いた。

龍神武道会の初出場を邪魔された事。実兄ラドの死にヴェルダーズが関わっているという事実。そして監獄アルカロックでのマーズとの戦いの記憶。

それらの感情は頭を通じて両足に蓄積され、脚力となって一気に放出された。空中で悠々と漂っていたダルーバに向けて。

 

『ズガァンッッッ!!!!!』

「!!!!」

 

フォースはダルーバの顔面に向かって一直線に拳を放った。しかしダルーバは半ば反射的に両腕を顔面へ持っていき、辛うじてフォースの拳を受けた。

ダルーバとて龍神武道会で準決勝に進むだけの実力がある。戦ウ乙女(プリキュア)の渾身の一撃を受けても腕の骨は折れはしなかった。

 

「━━━━懲りずにまた来やがったな 武道家気取りが!! 今度は押し潰されて死ぬか内臓蹴り潰されて死ぬか、選ばせてやるよ!!!」

「テメェこそ今の俺に勝てると思ってんのか!!? 今度こそその生皮剥いで骨まで残らずミンチにしてやるから楽しみに待ってろ!!!」

 

 

***

 

 

世界樹から数十メートル離れた上空では、三人の女性が対面していた。否、一人は女性の遺伝子情報を盗み取って我が物としたスライム、フォラスの分身体である。

その女性は嘗ての魔王の娘 リルゾール。彼女の力を奪い取ったスライムと相対している女性の内の一人はリルゾールと旧知の中だった元魔王 リルア変ずる戦ウ乙女(プリキュア) キュアグラトニーである。

そして窮地に陥っていたキュアグラトニーを救ったのはキュアカーベルだった。グラトニーの肩に植え付けられた魔界の植物をカーベルが切り刻んだのだ。

 

「リルア様・・・・・・ いえ、グラトニー、まだ動けますか!!?」

「うむ!! 多少魔力を喰われただけだ。

時間が無いから一言で言う。この里であの究極贈物(アルティメットギフト)を使わせてはならない!!!」

「えぇ。重々承知しています・・・・・・!!」

 

カーベルが救ったのはグラトニーのみならず、この風妖精(エルフ)の里全体である。それはこの戦いが世界樹を守る戦いだからだ。

リルゾールが持っていた、植物を魔界のものに変えてしまう究極贈物(アルティメットギフト)魔樹之王(ゴエティア)》。それを目の前の分身体も使う事が出来る。

植物が大量に生えている里の環境はその能力を使う絶好の場と言える。最悪なのは《魔樹之王(ゴエティア)》の能力が世界樹に対して使用された場合である。

 

そうなった場合、風妖精(エルフ)の里は間違いなく壊滅する。

 

(ロノア達が持ち帰ってきた情報によれば、此のキュアカーベルとか言う奴も女神ラジェルの関係者と聞く。

ならば其の筋からリルゾール(儂の遺伝子)の情報を知り、能力も知っている可能性が高い。

そして能力を知っているならば儂の狙いも自ずと見えている筈。本来ならば不利になる要素じゃが、此の状況ならば奴等の動きを制限させる事に使える!!!)

『バオッ!!!』

『!!!』

 

リルゾールは前触れも無く、出し抜けに上空へ飛び上がった。三人の状況はグラトニー達が後方の世界樹を背負ってリルゾールの接近を阻んでいる状態だ。

リルゾールの狙いを理解した瞬間、カーベルは彼女を追いかけて翼を羽ばたかせた。それ以外の行動を取る余地は無かった。

 

(私達の頭上を飛び越えて世界樹に辿り着く積もりですね!! そうは行きません!!!)

(やはり里を守りに来たな!! そうと分かっているなら御し易い事此の上無い!!!

貴様等自信を殺すか里を殺すか、好きな方を選ばせてやろうぞ!!!)

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