転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
リルゾール、否、フォラス=タタルハザードは
しかし、人間の意識というものは様々な思考が入り乱れるものである。いずれそれが起こると理解していながらも、それは今ではないとも考えていた。
否、リルゾールは
***
「・・・・・・・!!!」
キュアグラトニーの手に握られたそれは、一言で言い表すならば《槍》だった。紫色の長い柄に、赤い刃が取り付けられている。しかし、それが外見通りの代物で無い事はその場にいた誰の目にも明らかだった。
「小癪な!!! だが無駄な足掻きじゃ!!!」
『!!!』
グラトニーの手に新たな
たとえグラトニーの槍にどのような能力が備わっていようと、世界樹を魔界の植物に変えるという目的が達成されれば勝利は磐石となる。
即ち、リルゾールの選択とはグラトニーに次の一手を選ぶ時間を与えない事だった。
『ダッ!!!』
「!!! (やはり来るか!!)」
リルゾールが世界樹に触れた瞬間、グラトニーは意識の全てを前進に注ぎ込み、リルゾールに強襲を掛けた。両手で槍の柄を握り、その先端を真っ直ぐリルゾールに向けている。
それは奇しくも、《
(今なら分かる。この槍こそ、今の私の象徴だ。
魔王としての力、名声、権力、そして日常。それらは全て奪われて、今の私には無いものだ。
だから今は考えるな。今の私に残っているもの、新しく得たものだけに目を向けろ。
「《
「!!!!?」
グラトニーがそう名付けた槍の一撃は、リルゾールの鳩尾に深々と突き刺さった。グラトニーはまだ、その槍にどのような能力が備わっているか理解していない。しかし、ならばこそ真っ向から一突きにする以外の選択肢など残されていなかった。
「・・・・・・・フフフ。惜しかったな グラトニーよ。」
「!!」
槍の一撃を受けたリルゾールは、グラトニーに向けて笑いの混じった声を発した。その表情は冷や汗こそ浮かんでいたが、致命傷を受けた人間のする顔では無かった。
それを見たグラトニーはようやく、自分の放った槍に手応えが無い事を理解した。その直ぐ後には、リルゾールが己の腹部をスライム状に変化させ、槍の一撃を受け流した事を理解した。
しかしそれこそが、リルゾールのその回避行動こそが
『カッッッ!!!!!』
『!!!!?』
その瞬間、リルゾールの背後の世界樹が眩い光に包まれた。異変を感じて振り返ったリルゾールの目は、グラトニーが放った《
それは、リルゾールが槍の突きを躱し、勢いが衰えなかった為に起こった現象である。それがこの勝負を分けた。それを逸早く理解したのは、リルゾールだった。
(馬鹿な!!! 世界樹に掛けた《
まさかこれは、この槍の能力は━━━━!!!)
リルゾールが世界樹に注ぎ込み、そして今にも世界樹の細胞の全てを魔界の植物に変えようとしていた《
そして次の瞬間には光が消え、それまでの禍々しい紫色の光に包まれていた世界樹は、元の姿を取り戻した。
それはさながら、発動中の《
*
能力: