転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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505 勇者ルベドの躍動!! 炸裂する天からの剣!!! (後編)

雷によって発生する威力は、温度に換算すると最低でも1万℃を超える。ルベドの究極贈物(アルティメットギフト)雷霆之神(トール)》によって発生したそれは自然エネルギーでは無く、ルベドの体力を消耗させて発生させたものであるが威力、温度共に本物と遜色無い精度を誇る。

 

対して、地球上に存在する物質の中で最大の沸点を持つものはタングステンという物質であり、その沸点は約六千℃である。即ち、仮に雷の直撃を受けたならばこの世の全ての物質は蒸発する可能性が高いという事である。

 

ルベドが今放った《雷霆之神(トール)》には、それだけの威力があるという事だ。その直撃を受けたならばバサラの肉体も、そしてその力の源である魔法陣も、纏めて蒸発する見込みが高いとルベドは考えていた。

 

 

 

***

 

 

「━━━━━━━━

うぐっ!!!」

 

雷霆之神(トール)》の発動には確かに成功した。しかしそれによって、ルベドは顔を顰めて片膝を着いた。

本来、《雷霆之神(トール)》も《緋炎之神(ウリエル)》も、そして《七星之剣(グランシャリオ)》も発動の際の体力の消耗にそう大きな差は無い。

しかしルベドは肉体や能力の衰えをカバーし、全盛期の出力を再現する為に持てる力の殆どを今回の攻撃に注ぎ込んだ。それは功を奏し、雷は確かにバサラに直撃した。

 

「━━━━がっ!!」

 

ルベドは膝を着いた瞬間、堪らず一筋の血を吐いた。それ程までに先程の《雷霆之神(トール)》の一撃による消耗は大きかった。

 

(やはり全盛期を無理矢理再現するのは負担が大きかったか!! これじゃ動けたとしても、もう刀剣系を使うのは厳しいか・・・・・・!!!

これでもし、あいつが立っていたら・・・・・・!!!)

 

雷霆之神(トール)》の一撃によって発生した衝撃により巻き起こった濃い土煙の中に、人形らしき影は無かった。その奥に待ち受けている光景こそが、ルベドの運命をそのまま決定付ける。

 

「・・・・・・・・・・・・

ッ!!!」

 

土煙が晴れた光景を見て、ルベドは目を見開いた。

ルベドの視線の先にバサラは居なかった。しかし、厚い魔力の壁に包まれたバサラの魔法陣が健在のままそこにあった。

それが示す事は一つ、ルベドの攻撃がバサラの生命に届かなかったという事だ。

 

『ボゴン!! ボゴンッ!!!』

「・・・・・・参ったね・・・・・・・・・・・・!!!」

 

魔力の壁で覆われた魔法陣の下に、小さな肉の塊のような物体が形成された。そしてそれは瞬時に膨張し、頭部や手足を形成し、元のバサラへと再生する。

ルベドの《雷霆之神(トール)》の一撃は確かに、バサラの肉体を全損させた。しかし、エネルギーの源である魔法陣が無事ならばさしたる意味を持たない。エネルギーの消耗こそあれど、生命には届かないのだ。

 

(・・・・・・勝ち誇る、ような感情なんて持ってないか。もし奴に感情があったなら、今頃勝利を確信してるだろう。

だがこれで終わったなんて思うな!! まだ体力は残ってる!!

後一撃は撃てる。一か八か、それで今度こそ魔法陣を断ち切る!!!)

 

星聖騎士団(クルセイダーズ)の団員の中に、体力の消耗程度で敗北を認める人間は居ない。それは総隊長であるルベドも同じである。辛うじて立っている事が精一杯であると認めてはいたが、決して勝負を投げてはいない。

 

自分が敗北すれば、この怪物が風妖精(エルフ)の里に解き放たれる。その果てに待っているのは仲間や友の死体の山だ。今のルベドを支えているのはその背負っているものの重さだった。

 

『ビュオッ!!!』

「!!!」

 

バサラは《変幻之神(ハヌマーン)》の能力で腕を伸ばし、ルベドに向けて拳を見舞った。魔法陣をルベドの射程外に置く為の攻撃だ。

 

「━━━━《堅牢之神(サンダルフォン)》!!!!!」

『ガァンッ!!!!!』「!!!!?」

 

その瞬間、ルベドの眼前に光の格子が展開されてバサラの拳を防いだ。それが誰によるものかをルベドは一瞬で見抜き、背後を振り返った。

彼の予測に違わず、その人物はそこに居た。

 

「!? 君達━━━━!!」

「ルベド様!! 間に合って良かったです!! 今より私達も加勢させて頂きます!!!」

「お前、さっきのは《雷霆之神(トール)》だろ!? 衰えた体で無茶をしおってバカ者が!!」

 

ルベドの予測と違っていたのは、背後に居た人物が一人ではなかったという事である。例の人物の他に、キュアグラトニーとキュアカーベルも居た。

そしてその中心に居た人物こそが、光の格子でルベドを守った張本人である。そのキュアブレイブがルベドに向けて口を開いた。

 

「ルベドさん!!! 私達に考えがあります!! 皆を守れる考えが!!

だからお願いです!! もう一度だけ私達の為に、刀剣系を振って下さい!!!」

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