転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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51 遂に始まった武道会! キュアブレーブ、格闘で舞う!!

2日後

 

『さぁさぁ皆様 大変長らくお待たせしました!!!!

ただ今より、この龍神武道会 本戦を行いたいと思います!!!!!』

 

蛍はフェリオと共に、遂に龍神武道会の舞台に立った。

 

『さぁまずはAブロック 第1試合!!!!

東の方角!!!

この龍の里の長、リュウ・シャオレン氏の推薦を受け 現代に蘇った戦ウ乙女(プリキュア)と呼ばれる職業をその身に宿す少女!!!!!

 

ホタル・ユメザキィ!!!!!』

 

予選での悪目立ちも祟り、蛍には望まないとはいえ惜しみない声援が送られた。

 

『そして彼女に相対するは!!!

西の方角!!!!

2年前にあのゲルドフ・ヨウ氏に出会い、そして彼の持つ技術の全てをその身に宿した若き格闘家!!!

シーホース・コールゥ!!!!!』

 

シーホース・コール

馬の獣人族

彼こそが蛍と一悶着あったゲルドフの生徒の男だ。

 

『シーホース選手 若干17歳!!

ゲルドフ氏との鍛錬を積んだ新生が、この龍神武道会に名乗りを上げました!!!!

 

このスーパールーキーを相手に、果たしてどう闘う!!? 戦ウ乙女(プリキュア)ホタル・ユメザキ!!!

リュウ氏の推薦と、付き人のハッシュ選手の活躍!!! その両方に応えることが、できるのでありましょうか!!!?』

 

開始の時間は刻一刻と迫っている。

 

「ブレーブ、そろそろ変身するファ!」

「……分かった。」

 

蛍はブレイブ・フェデスタルを取り出し、ピンク色の小刀を刺した。

 

『つ、遂に本領発揮か!!?』

 

《プリキュア・ブレイブハート》!!!!!

『こ、この光が━━━━━━━━━━』

 

蛍の姿が格闘家の服装のキュアブレーブに変化した。

 

『へ、変身したァーーーーー!!!!!

噂は本当だったのです!!!!

かつて 女神の神話で語られた伝説の戦ウ乙女(プリキュア)!!!!!

それが今、現代に蘇ったのです!!!!!』

 

観客席は大熱狂に包まれた。

これから起こる試合の行く末に並々ならない期待を寄せる。

 

(……馬鹿馬鹿しい。

変身など、この世界じゃなんにも珍しくない。女の力などたかが知れている。)

 

シーホースが思ったことはそれだけだった。

 

「武器の使用以外の全てを認めます。

両者 構えて、

 

 

始めぇ!!!!!」

『さぁ火蓋は切って落とされました!!!!!

 

今から一体 何が起こるのか!!!?』

 

シーホースは両手の拳で顔面をガードし、体を屈めて片脚を上げた。

 

『さ、先に身構えたのはシーホース選手だ!!!

これは蹴りの構え!! その脚に(ひずめ)を持つ馬の獣人族

 

鍛錬された脚から放たれる蹴りは金属をも破壊たらしめると聞きます!!!

果たして シーホース選手はその域に達しているのか!!?』

 

「ホタル君、君はあのハッシュという男と出会って何年になる?」

「えっ?

えっと、一週間 かな?」

 

それを聞いてシーホースの口が綻んだ。

 

「そうか。それを聞いて安心したぞ。

 

 

たった一週間じゃ、大したことも得られなかっただろう!!!!?」

「!!!!!」

 

『行ったァーーーー!!!!

シーホース選手が全身のバネを使い、キュアブレーブに一直線!!!!

 

獣人族の無慈悲な蹴りが少女に強襲ゥゥーーーー!!!!!』

 

一瞬 たじろぎはしたが、ハッシュとの特訓と戦之女神(ヴァルキリー)によって冷静に躱した。

 

『か、躱した!!! いや、』

 

シーホースはすぐに踏みとどまって後ろに上段(ハイ)を見舞う。

 

ガッ!!! 「!!!?」

 

ブレーブはシーホースの足首を掴んだ。

 

『獣人族の蹴りが止まった!!!

なんという危なっかしい展開!!

あと少しでもタイミングがずれていたら、額が砕かれていた!!!!』

 

「やあぁぁぁッッ!!!!」 「!!!?」

 

ブレーブは脚を掴んだまま身体を捻って

 

『な、投げた!!!!

シーホース選手、外枠まで一直線だ!!!!!』

 

シーホースはすぐに体勢を立て直して着地した。

 

(………!!!!

何だ 今の感触は………!!!

格闘家は何人も倒してきた 勇者も騎士も、聖騎士(パラディン)と立ち会ったこともある………!!!

 

しかし、どれとも違う!!!!)

 

シーホースはさっきまで弱者(おんな)と侮っていたこの相手にただならない力があることを今の攻防で理解した。

 

(待ちに徹する気だな

なら、それに乗るまでッ!!!!)

『シーホース選手、尚も仕掛けます!!!

この歩行術は、馬の獣人族 特有のスタミナを持続させるもの、そして━━━━━━』

 

ブレーブの前方で飛び上がった。

上空から馬の脚が襲う。

 

ズドン!!!

 

『ば、バク転で躱した!!!

驚異的な身体能力!!! これが伝説の職業 戦ウ乙女(プリキュア)の実力か!!?』

 

キュアブレーブの第1試合は波乱の幕開けを迎えた。


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