転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
ズドォン!!!!!
という轟音がシーホースの腹を中心に轟き、そして試合会場を包み込んだ。
次に、
ズザザザザザザザザザザッッ!!!
という擦る音が鳴り響いた。シーホースが足をキュアブレーブの《プリキュア・ヘラクレスインパクト》を真正面から受けて外枠まで吹き飛ばされた際の脚が地面に擦れる音だ。
土煙が晴れた後、キュアブレーブは膝を着いた。
『……………な、なんという威力!!!
これが
それをも真正面から耐えるのか シーホース・コール!!!
━━━━━━━━━━━━━い、いや!!!』
実況者、そして観客全員がその時起こったことに呆気に取られた。
シーホースは既に立ったまま気を失っていたのだ。
「し、勝負あり!!!!」
はっと 審判らしき男が手を挙げた。それは蛍の勝利を意味していた。
『け、決着ゥーーーーーー!!!!
無念!!! ゲルドフ・ヨウ氏の意志を継ぐ者、1回戦で善戦虚しく敗退を喫しました!!!
勝ったのは
完全にアウェーな空気で始まった蛍の武道会の第1試合は勝利で終わった。
そして観客もキュアブレーブの活躍と実力を認めざるを得なかった。
場内にはシーホースと蛍を称える声が溢れかえっていた。
そんな中、周りとは違う反応をする人物がいた。
「………すげぇ…………!!!!
あんなに強ぇのかよ……
リナ・シャオレン。
彼女も次第に蛍の実力に圧倒されていた。
『シーホース・コール、そしてホタル・ユメザキ!!!
互いの誇りを掛けたこの一戦!!!
まさに、龍神武道会の
実況者のその言葉を背に、蛍は試合会場を後にした。
***
シャアーーーーーー
蛍は個室のシャワー室で試合の汗を流していた。
龍神武道会に女性が参加することは稀なので、普段は男性が使っている個室シャワーに案内された。
「フゥー 疲れたー」
「お疲れ様ファ 蛍!」
首にタオルを巻いた蛍にフェリオが1杯の水を持ってきた。
「ありがと! フェリオ」
「それより蛍、
「ん〜〜
疲れはあるけど、そこまでじゃないよ。
これならまだまだ闘える!
リナちゃんを仲間にするためには、勝たなくちゃね!」
「その意気ファ 蛍!」
蛍の返答にフェリオがハキハキと返した。
そこに、訪問者がやって来た。
ゲルドフ・ヨウとシーホース・コールだ。
隣にはハッシュもいる。
「……ハッシュ君?
その2人………」
「どうしても話がしたいって言うから連れて来た。」
ハッシュに促されて、蛍は2人と向かい合った。
「……まずホタル・ユメザキ。
君の実力を甘く見た事、改めて謝りたい。」
そう言ってゲルドフは頭を下げた。
「俺もあんなみたいな
許してくれ。」
突然 頭を下げた2人に蛍は困惑した。
これではまるで勝った自分が悪いみたいではないか と。
「私たちはこれからまた修行に戻る。
そしてまたこの場に戻ってくる。
だから、その時は必ず全力で君に勝ちに行く。
話はそれだけだ。」
そう 言葉を残した後、ゲルドフとシーホースは去っていった。
それを蛍は満足気に見ていた。
「……それで、僕からも1つ報告があるんだけど。」
「ん? どうしたの?」
次に口を開いたのはハッシュだった。
「…さっきBブロックの第1試合が終わったんだけど、すごい人がいたよ。」
「すごい人!?」
ハッシュの表情は真剣だった。
「うん。多分 魚人族の人間だと思うんだけど、試合を腹の1発で決めたんだよ。」
「それって、予選でハッシュ君がやったみたいに?」
「そうそう。 そんな感じ。」
蛍とは違いハッシュの意識は既にこれからの試合に向けられていたのだ。こういう所が自分との相違点だ。
「その人、どんな人か分かる?」
「うん。確か名前が【カイ・エイシュウ】って言ったと思う。
あの長老から聞かされてた通りだよ。」
「長老って、リュウさんに?」
「うん。実は予選前に少しだけ、アドバイスを貰おうと話をしたんだよ。」
蛍は言葉を失った。
やはりこの龍神武道会を勝ち上がるのは至難のようだ。
「それから、もう1人 僕の中で要注意の選手がいる。
雰囲気からして強いのがひしひしと伝わって来たよ。」
「それ、どんな人?」
「Cブロックの選手、
素性経歴 一切不明のさすらいの格闘家
【ハダル・バーン】
データにはそう書いてあったよ。」