転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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56 空から襲う鳥の脚! 大波乱の2回戦!!

「ホタル・ユメザキ選手 まもなく出場です。」

「わかりました。 今行きます。」

 

蛍は控え室を抜け、試合会場へと向かった。

これから2回戦の幕が上がる。

 

 

***

 

 

『皆様。大変長らくお待たせしました。

龍神武道会も波乱の1回戦が終わり、ただ今より2回戦の幕が上がることとなりました!!!

プロローグを飾るのはこちらの対戦カード!!!』

 

蛍、そして対戦相手のソラという男は試合会場で対峙している。

 

『東の方角!!!

ゲルドフ氏の意志を持つ新星を退けて、この龍神武道会に名乗りを上げる戦ウ乙女(プリキュア)!!!

ホタル・ユメザキィ!!!!!』

 

変身を済ませたキュアブレーブに惜しみない歓声が送られた。

2度目ともなるとこのプレッシャーにも慣れてくるものである。

 

『対しまして、西の方角!!!

鳥人族の里で鍛錬を積み、空中からの攻撃で1回戦を秒殺した これまた期待のルーキー!!!

ソラ・トリノォ!!!!!』

 

ソラ・トリノ

ハッシュから聞いていたように、彼は長い足を持っていた。

カーキー色の髪を適度な長さに切り、顔からは闘争心がまるで感じられなかった。

 

『獣人族の次は鳥人族!!

異種族の力を取り入れた格闘術を相手取り、如何なる闘いを魅せるのか!!? 期待しているぞ戦ウ乙女(プリキュア)!!!』

 

ついに試合開始の時だ。

 

「武器の使用以外の全てを認めます。

両者、構えて

 

 

 

始めェ!!!!」

 

ついにゴングが鳴らされた。

 

(………フェリオ、) 〘ファ?〙

 

フェリオにしか聞こえないくらいの小声でブレーブは呟いた。

 

(一気に仕掛けるよ!!!) 〘!!………分かったファ!〙

 

 

ブレーブは脚に力の全てを込めた。

 

「やああああああぁぁぁぁッッッ!!!!!」

『!!!! 行ったァーーーーーー!!!!

キュアブレーブが仕掛けます!!!! しかし、対戦相手のソラ選手は全く動かない!!!!』

 

ブレーブはソラと激突する直前で身体を前方向に倒した。

そこから繰り出される攻撃は、

 

『こ、これはかかと落としの動きだ!!!

ソラ選手に蹴り(つるぎ)が振り下ろされる!!!! 決まるか!!!?』

 

スカッッ!!!! 『「!!!??」』

 

キュアブレーブの蹴りは空を切った。

何が起きたのか分からずに一瞬たじろぐ。

 

究極贈物(アルティメットギフト) 戦之女神(ヴァルキリー)が発動しました。』「!!!?」

 

突如 ブレーブの無意識のうちに究極贈物(アルティメットギフト)が発動した。

その答えはすぐに出た。

 

ズダッッ!!!! 「!!!!?」

 

キュアブレーブに上空からの衝撃が襲った。

ブレーブは咄嗟に両腕でガードしたが、反動で会場端まで吹っ飛ばされる。

 

『な、なんという攻撃、そしてタイミング!!!

あんな精巧な攻撃を繰り出せるものがいたのです!!!!』

 

()()()攻撃

その意味はこうだ。

 

彼、ソラはブレーブのかかと落としが直撃するより早く身体を前方向に回転させ、衝撃から逃れた。

そして、その勢いと全体重を乗せて逆にかかと落としを見舞ったのだ。

 

「………素晴らしい。なんという反応速度だ。

君のような女子供がいたとは驚いたよ。」

「………………」

 

ソラは今の咄嗟の防御を賞賛し、そして余裕の笑みをブレーブに投げかけた。

ブレーブは反応を見せない。

 

「では、次はこちらから……………」

 

そう言ってソラは飛び上がった。

()()()()()だけで。

 

『出ました!! 鳥人族の動きを模した跳躍術!!!

これもどう迎え撃つ!!? 戦ウ乙女(プリキュア)!!!』

 

ソラはブレーブに対し横薙ぎの蹴りを見舞う。 しかし、それはフェイントだった。

 

「!!? き、消えた!!?」

「ブレーブ!!! 上ファ!!!」「!!!」

ソラがブレーブの上空で踏み蹴りの構えを取っていた。

 

ズダッ!!!! 「うぐっ!!!?」

 

ソラがブレーブのガードの上から踏みつけた。ガードの上からでもすごい衝撃が走る。

 

ズダズダズダズダッッ!!!!

 

さらにソラの猛攻は止まらない。

 

『ブレーブ!!! 何とかするファ!!!!』

「わ、分かってるけど……… 反撃が…………!!!」

 

ハッシュの言った通りだった。

人間というものは上空からの攻撃には対応する術が無いのだ。

 

その時、攻撃をし直そうとソラの蹴りが一瞬 止んだ。 ブレーブは意識よりも早く行動を起こした。

 

「!!!! 《乙女剣(ディバイスワン)》!!!!!」

「!!!!?」

 

ブレーブの貫手から剣型のエネルギーが放たれた。 ソラはそれを間一髪で避け、ブレーブと距離をとって着地する。

 

『の、逃れた!!!

キュアブレーブ、ソラ選手の蹴りの猛攻から脱出!!!

対するソラ選手も戦ウ乙女(プリキュア)の能力から放たれる攻撃からかろうじて逃れます。

 

2回戦も、波乱の展開が続きます!!!』

 

『ブレーブ!! あの蹴りを何とかしなきゃ勝てないファ!!!』

「分かってる。 どうにかして………!!!!」


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