転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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06 初めてできた従属官(フランシオン)! 戦士と魔王!!

ヴェルダーズは魔王や聖騎士などの主要人物を次々に陥れてきた。

そのことは女神から聞いて分かっていた。

しかし、まさかその本人にこんなに早く会えるとは蛍は思っていなかった。

 

「これから少し俺の身の上話をしたいんだが、構わないか?」

「あぁ。はい。」

 

 

彼、ギリスは元々魔界を統べる魔王の1人だった。

しかしある日、素性を隠していたヴェルダーズの闇討ちにあい、ギリスはその力のほとんどを奪われ、事実上 魔界から抹消させれしまったのだという。

 

何とか一命を取り留めたが容姿が少年となってしまった彼は都内で働き日銭を稼ぎながら今日まで隠遁生活を送ってきた。

 

蛍が理解出来たのはここまでだった。

 

 

「それでだ、夢崎蛍。

お前をここへ連れてきたのは他でもない。」

 

「俺を、お前の戦ウ乙女之従属官(プリキュアフランシオン)にして欲しい!!!!」

ギリスは机に頭を突っ伏してそう頼み込んだ。

 

「えっちょっ 待って待って!!」

蛍はひどく慌てた。もしこのギリスが本当に魔王なら、自分は今 魔王に頭を下げられた人間ということになる。齢14の少女にはあまりに荷が重すぎることだ。

 

「俺は今まであのチョーマジンを少しづつ倒すことしか出来なかった。だがお前がいればいずれ力を取り戻すことができる!!

そうすればお前の目的に全力で力になれる!!! だから!!!!」

ギリスは魔王のプライドなどかなぐり捨てて蛍に懇願した。それほどこの【戦ウ乙女(プリキュア)】という存在は彼にとって大きな希望だった。

 

「わかったって!! 頭あげてよ!!」

蛍も慌てて彼に言った。

 

 

それから蛍とギリスは冷静になり、フェリオも加えて話し合いが行われた。

 

 

「その……何だ。

さっきは取り乱してすまない。」

「……私も 慌ててごめん。」

 

「……ねぇフェリオ。

戦ウ乙女之従属官(プリキュアフランシオン)のこと、もっと詳しく教えて。

ギリスのことはそれから考えるから。」

「わかったファ。」

 

 

戦ウ乙女之従属官(プリキュアフランシオン)

それは、戦ウ乙女(プリキュア)の配下に置かれた人間のことをいう。

従属 というが、明確な上下関係はなく、対等な関係を築くことも珍しくない。

戦ウ乙女(プリキュア)と共に戦うことで心身が成長する例もある。

 

 

「……なるほど。わかった。

ギリス。君を私の従属官(フランシオン)にする!!」

「本当か!! 礼を言うぞ!!」

 

「…………でも、契約? ってどうやればいいの?」

「簡単ファ! 戦ウ乙女(プリキュア)従属官(フランシオン)にすると言って、もう一方が答えればそれでOKファ!」

「えっ? じゃあ……」

蛍がギリスを解析(アラナイズ)すると、職業の欄に《魔王》《魔剣士》そして《戦ウ乙女之従属官(プリキュアフランシオン)》 と書かれていた。

 

「これで完了か。

これからよろしく頼むぞ。夢崎蛍。」

「うん。私もよろしく。」

 

「ところでお前、着替えたらどうだ?

これから戦ウ乙女(プリキュア)として活動するにしてもその格好は目立つぞ。」

蛍は自分の格好を確認し、「あぁ。」と納得した。

さっきまでブレーブの格好で忘れていたが、自分は私服のままなのだ。

 

「別の部屋に俺の着替えで女でも着られるものがあるから、それに着替えてこい。」

「わかった。」

 

数分後、蛍が戻ってきた。何の変哲もないアニメとかで見た一般人の服装である。

 

「それから今日はもうここで寝ていけ。

簡単な食事くらいなら用意できるから。」

「ありがと。」

そう言われれば、自分はこの世界に来てから何も口にしていない。それなのに戦ウ乙女(プリキュア)として奮闘し、さらに身体に負担のかかる解呪(ヒーリング)まで行使したのだ。

空腹は限界に達しようとしていた。

 

 

ギリスが台所と思われる所で食事の準備をしている。

 

『ねぇ、フェリオ。ギリスってホントに魔王なのかな?

何かめっちゃ面倒見良いし。』

『きっと、毎日家事ばっかりやっていたんだファ。』

蛍とフェリオがひそひそと話している。

 

「聞こえてるぞ。

あぁそうだよ。今日まで自分のことは自分でやってきたからな。

すっかり魔王に関係ない能力が身についてしまったよ。」

ギリスが自嘲気味にぼやいた。

 

 

「さぁ食べろ。

大したご馳走ではないがな。」

 

「…………」

固めのパン 2個

鶏肉のフリッター

野菜のマリネ

トマトスープ

 

それが献立だった。

 

「どうした?何か口に合わないものでもあるのか?」

「あぁイヤイヤ 何か結構ちゃんとしたご飯だな〜 と思って。」

そう 慌てながら蛍はパンを口にした。

 

「にしてもよくこんな荒れた所に電気とかが通ってるね。」

「あぁ。それは魔法だ。冷気で食べ物の新鮮さを保ったり 炎で調理したりしたんだ。

元々それくらいの魔力は残ってたからな。」

 

そんな会話を交わしながら、蛍とギリスとフェリオは食事を終えた。

 

 

*****

 

 

スーッ スーッ

 

蛍とギリスは寝袋で、フェリオはそのそばで一緒に寝ている。

 

「……何だお前、寝れないのか?」

「ギリスも寝れないファ?」

 

蛍は熟睡だ。

戦ウ乙女(プリキュア)として戦ったのだから心身共にヘトヘトなのだ。

 

「何なら話すか?フェリオ。」

「ギリスさえ良ければいいファよ。」

 

 

そう言われるとギリスは寝袋から出て椅子に座り、フェリオもその反対側に座った。

そしてカンテラに火を付け、灯りを確保する。

 

「…蛍には明日、ギルド登録をしてもらおうと思っている。世間でもチョーマジンの発生は問題になってるからな。

世間から認められている方が活動もしやすいというものだろ?」

「間違いないファ!

でも戦ウ乙女(プリキュア)にはチョーマジンの浄化と同じくらい大事な仕事があるファ。」

 

「仲間の戦ウ乙女(プリキュア)従属官(フランシオン)を見つけて戦力を拡大しなければならない。ってところか?

安心しろ。 新しい戦ウ乙女(プリキュア)ならなれそうなやつに1人心当たりがある。」

 

 

 

「かつての俺の魔王仲間

 

リルア・ナヴァストラ。

 

2人目の戦ウ乙女(プリキュア)はそいつだ。」

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