転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
「………………!!!」
ブレーブは自分の目の前で起きている光景に圧倒されていた。
武道場に大海原ができているというこの異様な光景に。
「……これでようやくハンデ無し だな?」
「!!」
「お互い
あいつへの手向けにこれ以上 いい闘いがあるか?」
返事の代わりにブレーブは目に力を込めた。
「………参る。」 「!!!!」
その瞬間、カイの足から水が吹き出し、再び空高く舞い上がった。
『再び跳んだァーーー!!!!
カイ・エイシュウ、遂に勝負を決めに来たか!!!?』
先程は受けるしか無かった彼の蹴りも、
ヒュカッ!!! 「!!!」
上から向かってくる蹴りを身を引いて躱した。
『キュ、キュアブレーブ 躱した!!!』
しかし カイの追撃は終わらない。
「ハァッ!!!!」 「!!!?」
そのまま体勢を変えてブレーブにソバットキックを見舞う。ブレーブはそれを何とか見きった。
蹴りが躱されたのを見るや再びすぐに体勢を変えて上段蹴りを打ち込む。
ガッ!!!! 「~~~~ッッッ!!!!」
その蹴りはブレーブの左腕を直撃した。
足から水が吹き出し、スピードと威力の上がった蹴りは、
(………空中で自由に体勢を変えて、何度でも蹴りを打ってくるんだ!!
これが、これがリュウさんが認めた格闘家…………!!!!)
『シューズという枷を外し、あまつさえその身に宿
その蹴りは凶悪無比にして縦横無尽!!!
これがかつて龍神武道会を制し、そして再び磨き上げ直された 珠玉の武道だ!!!!』
***
鰯
それは、単体では非常にか弱い魚類である。
しかし、彼らは群れを作り、互いに助け合うことで大海原という過酷な環境でも種を残し 今日まで生き続けてきた。
その鰯と同じように、カイの蹴り 1発は凌ぐことは容易だが、幾つもの蹴りが襲ってくるこの状況は、ブレーブに取って非常に不味い事態だった。
蹴りがあらゆる所からとめどなく襲ってくるとなると受け切るのは容易では無いし、このまま防戦一方では押し切られてしまう。
その防戦一方の状況の中、ブレーブの中に1つの思考が浮かんでいた。
(………ダメだよそんなの…………!!!!!
私はこの大会に勝って、リナちゃんを仲間にするんだ…………!!!!)
━━━━━━━━━━━━その時だった。
「がアッ!!!!!」 「!!!!?」
ブレーブが最初に感じたのは、カイの攻撃が何故か止んだということだ。
「…………えっ???」
見てみると、カイは自分の立っているよりかなり離れた場所でうずくまっていた。
「…………な、何…………!!!?」
『ブレーブ!!』
「!? フェリオ!!?
私、今何を………!!?」
『手を見てみるファ!!』
「手………!!?」
握られた拳に視線を送った。
「え!!? こ、これって………!!!」
その拳には、ピンク色のオーラが纏っていた。そしてブレーブはそれが
『ブレーブ!! 余所見してちゃダメファ!!!』
咄嗟に前を見ると、カイは既に立ち上がっていた。息は激しく荒れているが、その構えには一縷の隙もない。
「………カイさん。 決着をつけよう。」
「!!」
「あなたのお友達が死んじゃって、そのお友達のために闘ってるのは聞いた。
だけど、私にも負けられない訳があるの。
だからせめて━━━━━━━━━━━━」
「………………………」
ブレーブはおもむろに拳を構えた。
「お互い 悔いのないようにやろう!!!!!」
「……………心得た。」
『両者、遂に最後の攻防を宣言した!!!!
この龍神武道会に突如として名乗りを上げた未知の職業
そしてそれを迎え撃つ魚人族の格闘家!!!
決勝への切符を勝ち取るのは、果たしてどちらか!!!?』
しばし見合って動かない。
そして、2人は同時に地面を蹴った。
《プリキュア・ブレーブインジェクション》!!!!!
魚人武術《鯱鉾》!!!!!
ブレーブの拳とカイの脚が激突し、場内をおびただしい轟音が包んだ。