転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
(………チクショー…………!!!
何か、何か俺に出来る事はねぇのかよ………………!!!
あいつが、あんなガキが命張ってるってのに 俺はこんな物陰でビクビクすることしか出来ねぇってのか………………!!!!)
リナは物陰からブレーブとフェリオを見ていた。 彼女たちが身体を張っているにも関わらず何もできそうにない自分に心底 焦燥していた。
(………あいつだ、 あの時、あいつのヒザを腹に食らった時、俺の中で何かがぶっ壊れやがった…………………!!!
ジジイに鍛えて貰ったのに、 龍の里の代表として出れるって確信があったのに、 俺は 1発でおっちんじまった………………!!!!)
リナが思い起こしていたのは 準決勝の敗北。
どこの馬の骨かも分からない人間の攻撃1発で崩れ去ってしまった 龍の里の代表としての誇りを思い出していた。
(…………何でだ。 俺とあいつで何が違うってんだ…………………?!!!)
リナは物陰から再びブレーブに視線を送った。 何故 彼女は立ち向かえて 自分はこうも足がすくんでいるのか 理解できなかった。
(…………………!! 俺か………?
俺に何か足りねぇのか…………………!!?)
***
「なぁジジイ。
その、
「さっきも言うたじゃろう。 お前にそれになる覚悟が無いなら 教える訳にはいかん。」
「……………だったらせめて さっき言ってた【正義の心】って どういう意味なのか 教えろよ。」
「…………わしの勘の域を出ておらんが、敢えて言うならば 【何かを守りたい】という心情が元になっている力 と言ったものかの……………」
***
(………【正義の心】………………!!
………【何かを守りたい】心情……………!!!
守りたい物なら俺にだって山ほどある!!
兄貴が死んだって聞かされたあの時から ずっと心に決めてた!!!
そうだ。 俺があそこまで頑張って来れたのは、
この辺鄙な
リナの足は勝手に動いていた。 そこにはもう恐怖は微塵も無かった。
「こっちだ!!! 薄っぺら野郎!!!!!」
「「「!!!?」」」
「
そんなに龍の里が欲しいなら、そんなやつじゃなくて俺とサシで勝負しやがれ!!!!!」
「ち、ちょっと リナちゃん!!!!」
「無茶ファ!!! 手負いの人間で勝てるわけないファ!!!!」
リナは兄と同様に里を守って死ねるならそれが一番いい死に方だと そう【覚悟】してチョーマジンを挑発した。
***
(………………………………ハハッ。 俺 やっぱり死んじまったのか…………………。
ちったぁ 顔向けできる死に方が出来たかな………………………。)
そう ぼんやりと思って目を開けると 飛び込んできたのは 辺り一面 薄い緑色の光で包まれた空間だった。
「………………ハッ!!?
こ、こいつが天国なのか…………!!??」
「……………おい、何寝ぼけてんだ しゃんとしろよ。」 「!!??」
声の方を振り向くと、傍に小さな緑色のドラゴンが居た。
「な、なんだ テメェは!? それに ここは……………!!?」
「俺はヴェルド。
「トリガー…………!!?
あのキツネみたいなやつの事か………?」
「フェリオの事か? 確かにあいつと同じだが、おれはあいつよりよっぽど強いぞ?
それで話を戻すが リナ。
お前、
「!!
……………分かった。 けど それなら1個だけ確認させろ。 俺が
「………それはお前次第だ。 それに良いのか?そんなにあっさり承諾して。 1度なったら もう後には引けないんだぞ?」
「わかってる。 俺の武道家としての人生は とっくに終わっちまってんだ。 それに今は、 この龍の里を守れるだけの力が欲しいんだ!!!」
「……分かった。 なら 悔いのないようにやれ!!!!」
その言葉に反応するように、リナの傍からブレイブ・フェデスタル そして 緑色の剣が出てきた。
「…………………よっしゃ やるぜ!!
俺は
《プリキュア・ブレイブハート》!!!!!
その掛け声によって リナの身体は緑色の光に包まれた。
髪は薄い緑に変色し、そして長く伸びる。
遂に、3人目の
猛り狂う ドラゴンの力
《キュアフォース》!!!!!