転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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89 新入りの猫耳来たる! 始めよう近況報告会!!

「リルア 悪いが俺は今動けない状態だ。」

『動けないって 何かあったのか?』

「詳しい事はお前が着いてから話す。

俺は今 リュウの屋敷にいる。 」

『リュウの屋敷? 分かった。

すぐにそっちに向かうのだ。』

「頼んだ。」

 

リルアとの通話を切り、ギリスは再び天井を見上げた。

 

(…………究極贈物(アルティメットギフト)を一回使っただけでこのザマとは しかも戦ウ乙女(プリキュア)に任せ切りで 魔王としての立つ瀬がまるで無い……………。)

 

ギリスは自分の無力さ、そして魔王だった頃の威厳が失われている事を心の中で嘆いていた。

 

 

ガチャッ と音がして、再びギリスの部屋の扉が開き、ハッシュと妖精大のヴェルドが入って来た。。

 

「! ハッシュか。」

「ギリス、話って?」

「聞くことか。 お前、新しい戦ウ乙女(プリキュア)従属官(フランシオン)になるというのは本当なのか?」

「それは本当だよ。 リナは身体で”闘う”戦ウ乙女(プリキュア)だからね。」

「なるほど。 それならお前が組むのは理にかなっていると言う訳か。

それからそこにいる龍はそいつの媒体(トリガー)という事だな。」

「あぁ。ヴェルド・ラゴ・テンペストだ。

お前が魔王ギリスだな。 よろしく頼む。」

「こちらこそ これから厄災討伐に尽力して貰いたい。 それからお前の贈物(ギフト)の事を詳しく聞いておきたい。」

「分かった。」

 

 

 

***

 

 

 

「………なるほど。迅雷之神(インドラ)か。 強力な分 射程は短い と。

それならお前ら3人で組むのは上策だな。」

 

「「ギリス、いる!!?」ファ!!?」

「「「!」」」

 

扉を乱暴に開けて入って来たのは蛍とフェリオだった。

 

「身体は大丈夫なの!!?」

「ああ。 それから聞いたぞ。力尽きた俺をお前が運んでくれたそうだな。

礼を言うぞ。」

「お礼を言わなきゃいけないのはこっちの方だよ! ヴェルダーズから私を必死になって守ってくれたんだから!」

 

蛍はギリスに礼を言うと、みんなの方を向いた。

 

「それから皆、 リナちゃんが目を覚ましたよ! 今はまだ動けなくて カイさんや屋敷の人達が面倒見てくれてる!」

「……そうか。 俺も動けるようになったら挨拶しておかなければな。」

 

「ギリス様。」

「!」

 

蛍の次に入って来たのはリュウの下で働いている青い道着の男だった。

 

「あなたに会いたいと少女が一人門の前まで来られているのですが。」

「リルアが来たのか。入って貰ってくれ。」

「かしこまりました。」

 

 

 

***

 

 

 

「ギ、ギリス!!!?

お前 どうしたのだこの身体!!!!」

「動けないと言っただろう。 話すと長くなるぞ。」

 

旧友(ギリス)の負傷と親友()との再会のどちらから触れるか迷った結果、リルアが選んだのは前者だった。

 

それからギリスは蛍達がヴェルダーズの襲撃を受けており、それを助け出すために究極贈物(アルティメットギフト)を使ってこの有り様になっていることを説明した。

 

「本当にあいつが攻めてきたのか………

だからお前はあの時 車を立って先に向かったのか。」

「ああ。嫌な予感がしたからな。 かなりギリギリの状態だったよ。」

 

「リ、リルアちゃん?」

「? おー! ホタル! 久しぶりだなぁ!」

「う、うん!」

 

後ろから話しかけた蛍にリルアは肩を組んで再会を喜んだ。 蛍はまだこのリルアのテンションの高さに慣れきっていなかった。

 

「リルアちゃん、もうリナちゃんには挨拶してきたの?」

「? リナ?」

「そうだよ。 こっちで戦ウ乙女(プリキュア)になってくれる人が見つかったの!」

「おー!!! そうなのか!

そう言えばギリス、()()()を待たせているんだが、もう入って来て貰ってもいいか?」

「そうだな。 ここにだいたい揃っている訳だし 良いぞ。入って来てもらえ。」

 

ギリスの許可が降りるや否や、リルアは扉の方を向いた。

 

「おーい! もう入って来ても良いぞー!」

 

リルアの声に返事をする代わりに扉が開き、入って来たのは蛍と同年代くらいの少女だった。

 

子猫のような丸い目で髪はカーキー色をして肩に届くくらいの長さをしている。

そして1番目に付いたのは、頭から覗いている猫の耳だった。

 

「リ、リルアちゃん、 この子ってまさか………!!」

「そうだ。その予感は多分当たっているぞ。

じゃあ 自己紹介を頼む!」

 

リルアに促されてその猫耳の少女は元気よく口を開いた。

 

「ウス! 自分 今度アンタらのギルドに入団しました 【ミーア・クロムウェル】っていう者ッス!

 

自分 戦ウ乙女(プリキュア)ッス!!!」

『!!!!?』


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