転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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92 面接開始! 天然猫耳少女 現る!

「達成した依頼内容を確認させて頂きます。

コカトリス 30体の討伐

薬草 25個の採取

ゴブリン 15体の討伐

 

こちらで間違いありませんか?」

「間違いない。」

 

宿で英気を養った翌日

ギリスは昨日達成した依頼の報酬を貰うためにギルドに来ていた。

 

「それでは達成報酬

合計で75デベルになります。」

 

受付嬢が金貨の入った袋を机に置いた。

 

「確かに。

それから、昨日依頼した人身募集の件はどうなった?」

「はい。 昨夜 1人 加入を希望してきました。」

「それはどんなやつだ?」

「新人の冒険者の少女でした。」

「少女? そいつは今どこにいる?」

「準備が出来次第、いつでも面接したいと言っておりました。」

「そうか。 なら応接室を1つ貸してほしい。 そこで面接をする。」

 

 

 

***

 

 

ギルドが貸してくれた応接室は狭い部屋の中央に小さな机があり、その両端に小さな椅子が置かれていた。

ギリスとリルアはそこに座って加入を希望してきたという少女を待っている。

 

「なぁギリス、女の子なら、戦ウ乙女(プリキュア)にスカウトできないかな?」

「簡単に言うな。 まだどんなやつかも分からないんだぞ。それに新人ときてる。

生半可なやつなら易々とヴェルダーズとの戦いに巻き込ませる訳にはいかない。」

 

ギリスが険しい表情で椅子に座っている中、扉を叩く音が聞こえた。

 

「加入希望者だな。 入ってくれ。」

 

ギリスに促されて扉が開いた。

 

「ウッス! お初にお目にかかるっス!」

「「?!!」」

「自分、新人ビーストテイマーのミーア・レオアプスって言う者ッス!!」

 

入ってきたのはカーキー色の髪で猫耳の生えたお調子者のような少女だった。

2人の第一印象は【これでもかってくらいの生半可なやつ】というものだった。

 

『……ギリス、どうする?』

『………まぁせっかく来てくれたんだ。

面接くらいはしてやらないと申し訳ないというものだろ。』

 

「ミーア だな。

俺がギルドマスターのギリス・クリムだ。」

「ギリスリーダーッスね!

これからよろしくお願いするッス!!」

「……………お願いさせるかは面接次第だ。 とにかく座ってくれ。」

「ウッス!」

 

 

ミーアと名乗った少女はこれ以上ないくらいの純粋な目を輝かせてギリスの目の前に座った。

 

 

 

***

 

 

 

名前:ミーア・レオアプス

年齢:14歳

性別:女

職業:冒険者 ビーストテイマー

 

冒険者のカードにはそれしか書いていなかった。

 

「……じゃあこれから面接を始める。

俺たちの質問に答えていってくれ。

 

最初に聞くが、冒険者登録をしたのはいつだ?」

「つい3日前ッス。」

 

「これまでに依頼を達成した経験は?」

「昨日 薬草採取の依頼をやって来たッスよ。」

 

「職業がビーストテイマーとあるが、今テイムしているモンスターとかはいるか?」

「そんな強力なものは使えなくって、一時的なテイムしか出来てないっす。」

 

「………なら、故郷はどこだ?」

「生まれも育ちもミンク村ッス!

知ってます? ミンク村って。」

「ミンク村なら知っている。そこから上京してきたんだな?」

「ウス!!」

 

「どうしてこのギルドを選んだ?

ちゃんとした理由を聞いておきたい。」

「それは、最初の【勇気】って言葉に惹かれたからッス!」

 

ギリスは心の中で頭を抱えた。

普通のギルドならいざ知らず、厄災との戦いをこんなお調子者に任せるわけにはいかないと考えた。

 

「それからこれが一番重要だが、今までに魔物なんかを倒した経験はあるか?」

「魔物は無いっスけど、故郷じゃ獣とか色々狩って生活してたッス!」

「狩りとはどういったものだ?」

「弓を使ってるッス!

今も持ってきてるッスよ!」

 

「ならとりあえず、その腕前を見せてもらおうか?」

「ウス! すぐに支度するッスね!」

 

3人は応接室を抜け、ギルド内の修練場に足を運んだ。

 

 

 

***

 

 

 

「「………………!!!」」

「こんなトコッスかね?

どうっスか?」

 

修練場にてミーアは圧倒的な弓の腕前を見せつけていた。 既に30枚以上の的を1回もミスをすることなく撃ち抜いている。

 

(こいつ、抜けてるようだが見込みありそうだぞ…………!!)

 

『ギリス、どうするのだ?』

『まだどういうやつか完全には分からない。

研修をやって、それから考えるとしよう。』

 

「ミーア・レオアプス 君の弓の腕前は分かった。これから研修をやってそれから採用するか考えさせて欲しい。」

「ウッス!」

 

「それから言い忘れてたんだが、俺たちは別行動をとっていて、ギルドは5人いるんだ。」

「5人?」

「詳しい事はまた後で話す。

研修は明日から数日間。俺たちは魔物討伐の依頼をする。 明日またこの時間にギルドに来てくれ。」

「分かったッス!」

 

こうして、ミーア・レオアプス という、【勇気デ戦ウ乙女達(ブレイブソウルプリキュア)】の加入希望者が現れる運びとなった。


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