転生することになりましたがオリ主とか興味ないので安心して暮らせる特典をいただきました   作:BサインからCサイン

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今回の前書きではっきりさせとこうと思う。
主人公は『女』です。
誤字とか文面がおかしいせいで勘違いしてしまう人が多かったんだろうね……。
自分の文才力の無さを呪うぜ……。


『仲間入り』黒歌side

__話を、しようか。

 

 

 

 

むかーしむかし(数年ほど前)あるところに二匹の猫がいました。

 

その二匹は血を分けた姉妹でした、ですがその毛色は白黒と反対です。姉の黒猫の名前は黒歌。妹の白猫の名前は白音といいました。

 

 

この二匹は猫又の中でも猫魈という妖術の(たぐい)に秀でた種族でした。

 

姉妹猫はいつも一緒。寝る時も食べる時も遊ぶ時も。非常に仲の良い姉妹でした。

 

幼き頃に親と死別し、住む場所も帰る家もなく頼れる仲間もなく、二匹はお互いのみを頼りにし毎日毎日懸命に生きていました。

 

妹猫は時折寂しいと感じることはあっても、不満はまったくありませんでした。

 

 

自分といつも一緒にいてくれる姉猫がいたからです。

 

 

姉猫は妹猫のために歩き回りました。食糧や寝床を苦労して探し出し、一日中動き回った日も少なくはありませんでした。でも姉猫は辛くはありませんでした。

 

 

自分をいつも頼ってくれる妹猫がいたからです。

 

 

そんなある日、突然と二匹の生活は終止符を打つことになりました。

 

二匹はとある悪魔に拾われたのです。姉が悪魔の眷属になることで妹猫も姉猫も一緒に住めるようになりました。痛みや疲れに鞭をうちながら走り回る日々も、孤独を堪える日々も終わりを迎えました。

 

 

姉妹猫は、それから幸せな毎日を過ごしました。そしてこれからもこの暮らしがずっと続く、そう思っていました。

 

 

しかし運命は残酷で、二匹に突然と転機が訪れます。

 

 

___二匹の主が、妹も眷属に迎え入れようとしたのです。

 

 

姉猫は悪魔になってから凄まじいほどに成長を遂げました。悪魔になってからは魔力の才能にも開花し、さらに仙術まで扱えるほどにまで進化を成し遂げました。

 

これを見た主は『姉猫がここまでの才能を持っているのなら、妹猫同様ではないか?』と。

 

当然これを姉猫は許しませんでした。なぜそんなことをするのか。自分と初めに交わした契はなんだったのか。姉猫は主に対して抗議を申し立てました。しかし、主はそれを聞き入れませんでした。

 

 

無理矢理妹猫を眷属にしようとする主、姉猫はそれを止めさせようとしました。自分みたいに妹を辛い目に合わせはしまいと、主のもとへ話しあいに行きました。しかし、その話しあいは全てを変えてしまいました。幸せな暮らしも、仲間も。そして__

 

 

 

___最愛の妹までも、失うことに。

 

 

 

話しあいを試みた姉猫は主に訴えた。しかし主は相も変わらず聞き入れようとはしなかった、そして挙句の果てに、邪魔となる姉猫を拘束しようとまでしたのです。

 

姉猫は必死に抵抗しました。自身の主を殺すほどに。

 

 

姉猫はもうここには居られないと悟り、妹猫を連れて逃げだしました。しかし、一人となった姉猫は『はぐれ』という烙印を押されてしまいました。

 

誰と問わず狙われ続け、悪魔たちに追われる日々、一緒にいたはずの妹猫ともはぐれてしまい。姉猫は独りになってしまいました。

 

それでも姉猫は生き続けます。いつか妹猫との再開を夢見て。

 

 

 

そして、一人の人間によって助けられたのです。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

「………」

 

目を覚ますと、そこには知らない景色が広がっていた。多種様々な色の液体が入った瓶、清楚な白で統一された家具、部屋に置いてあるのはいくつかのベッドとガラス張りの棚。…たしかドクターキャビネットっていうんだっけ?見たところここは医務室みたい。

 

なぜこんなところにいるんだっけ?確か私は悪魔に追われてて……助けられたところまでは覚えてるんだけど…どれくらい眠ってたのかにゃ?

 

 

コンコンコンッ

 

 

「!」

 

ドアがノックされる、だれか来たのだろうか?たぶんあのときの人だと思うけど……。

 

 

コンコンコンッ!

 

 

私はベットから出てドアに向かった。でも一応警戒だけはしといたほうがいいよね、何があるかわからないし。

 

「……返事がありませんね。仕方ありません曹操、またあとで来るとしましょ__」

 

「ああ、そうだな__」

 

ドアを開けるとそこには漢服を着た男女がいた。男の方は学生服の上に漢服を羽織るようにしてて女の方は普通に漢服を着てて左手に扇を持っている。女にしては背が高いにゃー、隣の男より少し高いくらい?

 

「あ、起きてましたか____しっ!」

 

「なんだ慶?起きてたの___がふっ!?」

 

 

ゴキャッ!

 

 

女の方は私を見た瞬間に男の首を捻った。それも勢いよく。

 

いや、ふーとか言ってる場合じゃなくない?すっごくよくない音がしたよ?ゴキャって……え?服?

 

女に言われて自分の服装を確認してみる。見ると私の服装は少し大きいくらいの漢服になっていて逆にそれ以外何も着ていない、胸もとがはだけてて__というかほとんど見えていた。

 

女の方は私から目を逸らして着物を差し出してきた。純情な子なのかにゃ?私は二人の頭を叩いて着物をふんだくって部屋に逃げ込んだ。だってこのままいたら男の方がとんでもないことになりそうだったから。

 

別に恥ずかしかったわけじゃあない。

 

 

叩いた拍子に男の首がまたへんな音がした気がしたけど気のせいだと思う。

 

 

 

それから服を着替えたあと、女の方だけ入ってもらった。

 

「…おはようございます。よく眠れましたか?黒歌さん」

 

「………」

 

にこやかに近づいてくる。助けてくれたのは間違いなくこの女だった、だからこそ警戒しておかないといけない。だってこの女の強さはかなりのものだし。

 

「……ああ、そう警戒なさらず。あなたを捕まえたり殺す気はございませんので」

 

そんなことを言われても、いまいち信用できないにゃー。

 

昨日の追手の悪魔との戦闘、人間が悪魔を倒した。その倒し方(・・・・・)が異常だったにゃ。

 

人間とは思えないほど高く『跳んで』高く『飛んで』いた悪魔に接近、常人ではありえないほどの身体能力、そして触れた瞬間。悪魔の顔を『本』にしていた。そしてその後悪魔はありえない速度で地面に堕ちていった。

 

 

並外れた身体能力と異様な力。こんな相手に警戒しない方が無理だ。本気をだせば私を捕縛することも可能なはず。

 

「……あなたは一体何者?悪魔を倒すなんて…」

 

「私?私は禍の団英雄派所属の諸葛慶と申します」

 

そういうことが聞きたいんじゃないんだけどにゃー。でも禍の団英雄派?聞いたこともない組織だ。

 

「禍の団って?」

 

「禍の団というのはまあ簡潔に言えば…まあ、テロリストですね。英雄派というのは派閥の内の一つだと思っていてください」

 

「……テロリスト?なんでそんな奴らが私を助けるの?」

 

「…………」

 

「……?」

 

慶は顔を逸らしちゃった、苦笑いしてどう言えばいいか迷ってる感じ?

 

「教えてくれないの?」

 

「……実はですね……」

 

 

~説明中~

 

 

「ぷっ、あははははは!」

 

「ちょ、ちょっと笑わないでくださいよ!私だって間違えたくて間違えたわけじゃないんですから!」

 

「いやーごめんにゃ、でも本当におかしくって…」

 

慶が私を助けた理由。なんでも追手の方をはぐれ悪魔だと勘違いしたらしい、名前とかでわからなかったのかにゃー?手配書に顔くらい乗ってると思うんだけど。

 

「だいたい、黒歌さんみたいな女性が悪魔だとは思いませんよ!私はRPGに出てくるモンスターみたいなのを想像してたんですから」

 

「さ、さすがに悪魔はそんな容姿はしてないと思うにゃ」

 

RPGってのはよく知らないけど、どんな姿を想像してたのかは大体わかった。

 

「で、でもでも、黒歌さんだってあの場面なら私と同じ行動をとると思いますよ?」

 

……確かに。

 

「そういえば、どうして黒歌さんははぐれ悪魔になったんですか?」

 

「………」

 

私がはぐれになった理由、かあ……。

 

なんなのかにゃー、慶は。この子といると、安心感がわくのよね。よくわかんないけど、この子なら言ってもいいかにゃーって。

 

「…長くなると思うけど、聞いてくれる?」

 

「ええ、勿論です」

 

 

慶は頷いてくれた。私は話した。今までの事を___全部。

 

 

 

☆☆☆

 

 

「……これが私の、はぐれになった理由」

 

話しているうちに、私は泣いていた。しゃべってるうちに、なぜか泣きたくなっちゃったんだと思う。こんなの私のキャラじゃないのににゃー。

 

「あなたも…苦労なされたんですね……」

 

慶は泣いていた。声をあげるわけでもなく、ただ静かに涙を流していた。その表情は、怒っているようにも見えたし悲しんでいるようにも見えた。

 

「それであのとき、居場所がないと…いったんですね……!」

 

「にゃっ!?」

 

そう思ってたら、いきなり両手を掴まれた。それも泣きながら、力強く。

 

「大丈夫ですよ黒歌さん!私があなたがここに暮らせるようにみなさんに頼んできますから!」

 

「で、でもそんなのここにいる人たちに迷惑でしょ?私はぐれだし、急にそんな「関係ありませんよ」」

 

「ここはそう簡単に見つかるような場所ではありませんし、部屋だってたくさん余ってますから迷惑なんてかかりません!」

 

「それに万が一また襲われるようなことがあったら私が守ってあげます!」

 

「ここで暮らしながら妹さんを見つければいいじゃないですか、みんな協力してくれますよ」

 

「一緒に平和に暮らしましょう、黒歌さん!」

 

「……」

 

……まったく、ずるいにゃあ慶は。男の子だったら惚れちゃってたかもしれないよ?でも確かにここなら、今度こそ白音と一緒に幸せになれるかもしれない……。

 

「…わかった。でも、約束だからね?」

 

「ええ、当然です。これからは黒歌さんも仲間ですね」

 

仲間……か、うん。いいかも。

 

「じゃあ私のことはこれから黒歌って呼んでほしいにゃん♪」

 

「ええ、ではこれから私のは慶とお呼びくださいね」

 

話が終わると、慶はドアに向かって歩いていった。

 

「どこにいくのかにゃん?」

 

「リーダーのとこにですよ。さっき私と一緒にいた曹操が英雄派のトップなんです」

 

「え”」

 

びっくりした、まさかさっきの男がリーダーだったなんて。リーダーってことは……慶よりも強いのかにゃ?っていうか慶、さっきその男の首思いっきり捻ってなかった?

 

「おーい曹操ー!……ってまだやってたんですか?」

 

「ああ、慶か。ちょって待ってくれ、もう少しで首が治りそうなんだ……」

 

よく見ると首が95度横に向いたままだった。斜め下になっているのはたぶん私が叩いたからだと思う。

 

「まったく…なにやってるんですかもう」

 

「やったのお前だからな?ってちょっと待ってくれ、なぜ俺の顔に手をそげぶっ!?」

 

グキリ!

 

……大丈夫なのかにゃあ?

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