「うわああああ!」
その朝、眠りから覚めた恵一は大声を出しながら起き上がる。
辺りを見渡し、自室にいることに安堵のため息をつく。
「夢?」
恵一の脳裏に自分が虚に襲われ、死神になって蘇ったという映像が
「夢なんかじゃないよ」
部屋の窓からそう言いながら苺花が入ってくる。
「わああああ!」
驚く恵一。
「あんたは虚に殺されて、死神になったの。浦原さんの
「で、なんでお前がいるんだよ?」
「尸魂界から現世への滞在命令が出てね」
「はあ?」
「しばらく厄介になるからよろしく」
ニシシ、と笑みを浮かべる苺花。
「しばらくって、うちに住むのか?」
「だって行くとこないもん」
「……!?」
恵一は何かの気配に気づく。
「どうしたの?」
「来る!」
「何……があ!?」
天井を虚の腕が突き破ってくる。
「ちょっ、いきなり!?」
苺花は恵一に代行証を投げる。
「それで死神に!」
「ああ?」
「早く!」
「お、おう!」
恵一が代行証を体にあてがうと、死神化した魂魄が肉体から飛び出した。
「人ん家荒らした罪を報いな!」
恵一は斬魄刀を抜いて虚を斬りつける。
「ギャアアアア!」
虚は光になって消え去った。
「随分と手慣れてるじゃない」
「あ? 剣道やってたからな」
「ふーん」
「てか、こいつは?」
「
「許可証?」
「現世で死神になった魂魄に与えられる免許みたいなものよ。尸魂界のえらい人があんたに持ってけって言ってたから」
「そうか。……うちには置かないぞ」
「なんで!?」
「見ず知らずの者は置けないって家の決まりなんだ」
「ああ、それなら……」
苺花が懐から記憶置換機を取り出す。
「なんだそれ?」
「記憶置換。これであんたの両親に親戚と思い込ませる」
「そんなにうちへ来たいのか?」
「え? いや、別にそう言うわけじゃ……」
頬を赤らめる苺花。
(なるほどな)
「しゃあねえな。置いてやるよ。親には適当に言っとく」
「いいの!?」
恵一は肉体に戻った。
「けど、おめえはどうすんだよ? 母ちゃん、霊は見えねえぞ?」
「
「義骸?」
「うん。現世で活動する死神に支給される仮の肉体のことよ」
苺花はどこからともなく義骸を取り出し、中に入り込んだ。
「てか、なんで
「え? そこに通うからじゃん」
「はあ!?」
「恵一、うるさいわよ!」
そこへ恵一の母親がやってくる。
「朝っぱらから騒ぐんじゃな……って、誰?」
「阿散井 苺花です。今日からお世話になります」
「お世話?」
「実はこいつの両親が事故で死んじゃって。行く当てないから置いてやろうと思ったんだけど……」
「ふーん」
不適に微笑む母親。
「いいわ。その代わり、ちゃんと面倒見てあげるのよ」
「はーい」
かくて、恵一は苺花の世話をすることになった。