BLEACH 死神になった少年   作:桂ヒナギク

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4.改造魂魄

「石田 霰。滅却師よ」

 光る矢を放つ女はそう答える。

「滅却師?」

「虚と戦う対魔師よ」

 それより、と霰は西の空を見上げた。

 なんと、大虚(メノスグランデ)が現れようとしていた。

「なんだよあれ!?」

「メノス……グランデ……?」

「メノスグランデ? 苺花、メノスグランデってなんだ?」

「一言で言えば巨大な虚よ」

 恐怖で足がガクガクと震え始める霰。

「嘘でしょ? あんなものが現れるなんて……」

「石田、お前の責任だからな」

 恵一は斬魄刀を抜いた。

「はああああ!」

 大虚に迫り、渾身の斬撃を浴びせ……ようとするが、巨大な手の平で払われた。

「うわああああ!」

 恵一は地面に叩きつけられた。

「ぐっ!」

「恵一!」

 駆け寄る苺花。

「大丈夫?」

「ああ、なんとかな」

 覚束ない足取りで立ち上がる恵一。

「ボロボロじゃん! 大丈夫?」

「平気だよ」

 恵一は斬魄刀を一振りし、大虚に斬撃波を飛ばしだ。

 落下して消え去る大虚の右腕。

「ぐおおおおああああおおおお!」

 咆哮した大虚が虚閃を放ってくる。

 一直線に飛来した光線をかわす恵一。

 大虚の右腕が復活する。

「超速再生!」

 恵一は無我夢中で瞬歩をすると、大虚の眼前に出現した。

「くらえ!」

 恵一は大虚の頭から縦に斬魄刀で斬り付けた。

「ぐああああ!」

 悲鳴を上げて徐に消滅する大虚。

 恵一は苺花の前にゆっくり着地する。

「メノスを一人で?」

「石田!」

 霰に詰め寄る恵一。

「倒せたからいいものの、撒き餌なんか持ち歩くんじゃねえよ!」

「ごめんなさい……」

「石田さん、今度からは気をつけるのよ」

「はい」

「行きましょう?」

 と、苺花が恵一に言う。

「ああ。……」

 恵一は苺花と共に学校の屋上に戻った。

「おかえりなさい! それより大変よ! 恵一に入った義魂丸が!」

「そう言えば俺がいねえな」

「その義魂丸が暴れてるのよ!」

「え?」

「早く止めないと!」

 その頃、教室では、恵一の肉体を持った義魂丸が、女の子を相手にあんなことやこんなことをやらかしていた。

「おい、てめえ!」

 駆けつけた恵一と苺花。

「げ!」

 窓から飛び出して逃げる義魂丸。

「待て!」

 後を追う恵一。

「体返せ!」

「いやだね。せっかく自由になったんだ。この体は俺がもらう!」

「ならば!」

 恵一は腰の代行証を取り外し、義魂丸の頭部に投げつけた。

「うわ!」

 肉体から義魂丸が飛び出す。

 恵一は力なくその場に崩れた肉体に入り込み、義魂丸を拾った。

「とんでもねえことしやがって!」

「ちょっと待って」

 と、苺花が義魂丸を手に取る。

「ああああ! これ、改造魂魄(モッド・ソウル)じゃん!」

「モッド・ソウル?」

「うん。廃棄が決まってた商品」

「不良品なのか?」

「うん。浦原さんに返さなきゃ」

 苺花が改造魂魄をしまおうとすると、恵一がそれを取り上げた。

「例え作られたとはいえ命は命だ。向こうの都合で勝手に廃棄されるなんて見てらんねえよ。こいつは俺がもらう」

 恵一は改造魂魄を見る。

(聞こえてたよな?)

 

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