読んで貰えてウレシイ…
そんなわけで2ぃ話メっ☆
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「わぁ、此処がわたしたちが今日から通う学園なんですね。なんだかわくわくしますねっ」
趣味と娯楽を主軸とし女性らが兵器を駆らせることが学修主題になって居る学園へ、年相応ながらも放り込まれることが確定した時点で燦の機嫌は最悪の一言で済ませられる程には荒んでいる。
なので、青髪の少女が胸を弾ませて喜色の声を挙げたことに関して、非常に嫌そうな貌を晒していた。
「あの、せめて舌打ちはやめてくれますか……?」
生まれが良い身分なのだろうか、少年の態度が極悪な点をしかし彼女はやんわりと宥めるに留めていた。
傍から見ても些か碌な関係には伺えない二人組だ。
しかし幾ら彼女の育ちが良いからと言って、その程度で済ませられている辺り相性が悪いと云う事は無いのだろう。
二人を歓迎したIS学園教諭の山田真耶は若干怯えながらも、様子を伺い心理を
女子高時代に培った
質の悪いダンシングフラワーの様に身悶え腰をくねらせる姿に、機嫌の悪かった燦ですらドン引きした程だ。
「あ、あのー、ヤマダ先生? それで、私たちはこれから何処へ?」
青髪の少女に恐る恐ると声を掛けられて、はっと現実へ還って来れた真耶はオゥフと哂った。
普通にキモい。
「え、ええ、貴方たちは政府の肝煎りとはいえ、編入生として扱うことになっていますからね。先ずはその実力を測らせて欲しいというのがこちらからのお願いです」
「普通に編入試験ではダメなんですかね」
燦は今までの奇行に関しては触れないことにした、否『したい』らしい。
見目の可憐な紅顔の美少年に声を掛けられてご飯3杯の妄想が捗りそうだった真耶であったが、ぐっと堪えて笑顔を向けた。手遅れである。
「貴方に関しては公式的な『2人目』になりますからね。自衛も含めて、どの程度まで戦えるかを測ることは絶対条件になっているんです」
真耶のその意見はISの兵器的な優位性を疑っていない認識に基づいていた。
実際、高速空中機動を取り扱う為に装備者の安全を維持するためのシステムに始まり、現行兵器をスペックだけならば凌駕する仕様となって居るISは確かに『最強』とも呼べるのだろう。
しかし其処を覆せる『穴』など幾らでもあるので、その視点と認識は些か独善的に過ぎない。
その点は指摘せずに、燦は質問を重ねた。
「自衛隊も警備に当たるとの話なんですが、個人戦力を測ることは本当に必要なんですか?」
暗に、警備を信用していないのか、とも訊いている。
更には、学園内の治安についても含まれている。
ナニハトモアレ学業施設なのに、何故戦闘力必須な話になって居るのかコレガトントワカラナイ。
「うーん、疑うわけでは無いんですけど、ISと比べちゃうと絶対安全とは言い難いですよねぇ」
恐らくは燦の尋ねたいことの意図も吟味せずに、真耶は微笑み乍ら答えていた。
青い髪の少女が蒼い顔になっていた。
燦が何処に所属し、彼女もまたそれを知っているからこそ真耶の発言にドン引きしているようであった。
直径50キロ弱のクレーターが東京湾に生じ、その湾内に伺える海底世界が日本から伺える『また別』の異世界だ。
はっきりと見えていながらも、未だに交流を図れない代表的な異世界事例その2。
燦並びに青髪の少女がこれより通うIS学園は、そんな湾内に人工的に形成された海遊都市だ。
元々はIS産業という名のアイドル活動であぶく銭を濡れ手に粟のように稼ぐことに成功した篤志家が、その娯楽を後押しするための『学園』を形成しようとしたことが始まりであった。
空を自在に飛び回り、既存のスポーツやレースを凌駕するスピードで勝敗と優劣を競う。
その中心競技者が年若い少女ばかりだとすれば、後援を望む者らからすれば当然見目良い方が票を稼げることに直ぐ思い至っただろう。
実際初期のIS学園では受験項目に『オーディション』が在り、その様は宛らコンテストのように熱気と羨望に溢れていたという。
そうして寄り『稼げる』ことを測れた『主催側』は、其処へ通う子女らへの優先度を上げに上げた。
最先端の情報と物資が即座に流れてくる位置を、更には都市形成の技術が何処よりも上である事の自負を。
そうして企画されたのが、東京からモノレールでの海上遊覧移動も見目に愉しい『全く新しい』新築都市であった。
ちなみに『それ』より先にその場所に形成すべく企画されていた都市にあった学園の名称は『月光館』などと云った筈である。余談だが。
しかしまあ先にも述べた通り、東京湾は異様な地殻変動と同等の変貌が急襲し、海上へ造るには何かと地盤的に不可能であるとの見解が述べられた。
それを覆したのがISの製作者であったり、世に紛れ始めていた異世界の技術の応用であったりとするのだが、当然それらを全面的に信用するには色々と『足りなかった』。
そもそもが『目に見える』異世界との境界線、其処に浮かぶ新造都市だ。
幾ら渡界に成功したとの報告があったとはいえ、何らかの拍子で侵攻される可能性が無いとも言い切れない。
まあそれを見込まれて元来のIS搭乗者だけではなく、あらゆるジャンルの『少女たち』を集める方式に意見が纏まって『いる』、否『纏まってしまった』わけであるのだが。
彼女ら全員が全員、それぞれに目的も主張もあるのだから『足並みを揃えましょう仲良く』とは絶対的に熟せやしない。
だからこそ、IS学園は『絶対安全』とは言い難かったりもしていた。獅子でも無しに、身中に蟲を飼った結果だろうとは燦の愚見だ。
「そちらのえーと、シシリー クロードさんでしたっけ。貴方は漂流者ということで、そもそも女の子ですし、保護に異論は挟まれないそうです。なので、今日は見学で結構ですよ?」
続いた真耶の言葉に、燦だけではなく青髪の方も察した。
要するに、女子校だから男子が紛れることには初めから納得できていない、というだけなのだろう。
それが真耶本人の意見か、はたまた学園に蔓延する『女子』らの意思かは判別がつかないし興味も無いが、燦としては己の所属する日本の自衛を司る立派な職業軍人を馬鹿にされてややご立腹である。
袋叩きにする。
無言実行、対峙した学園最強などと自負していた少女は『あらゆる手』を遣り切った上で土を舐めることと相なった。
■
『グアアアアアーーーー!!!』
『さ、サラシキダイーーーン!!』
意外と余裕があるのかもしれない。
ミステリアスレイディなどと呼んでいた水を扱う魔法の様な攻撃を、汎用型のISで『何をやっているのかわからない』軌道で叩き潰された少女は妙にコミカルに吹っ飛ばされた。
尚良い笑顔で大勝利を決めた燦を眺めて、青髪の少女はうわぁと乾いた笑みを零していた。
そんな目で見てしまった理由としては、『故郷』を思い起こさせられた為でもある。
『似ている』わけではないが、素知らぬ顔で無茶苦茶なことを実行する辺りは疑いようもなく『ある人物』を彷彿とさせる。
それが彼女が燦に親近感にも似た好感を抱いている理由なのだが、彼女本人はその事実には気づいていなかった。
しかし、彼女は思いのほか優遇な『遭難』を得ていた。
得ていたお蔭で『回顧』することに気を回す余裕が得られていたことは恐らく、更なる『幸運』であったのかも知れない。
「(ひょとして、シンくんは此処を知っていた、ううん、此処で育っていたのかも知れないですね……)」
『漢字』という文字を知った。
誰かさんがオリジナルだと言っていた魔法文字だった。
『異世界』を知った。
そもそも自分がそちらから流れ着いた。
『異世界転生』という創作を知った。
そもそも『異世界』という概念も創作の産物のはずだった、ということも聴いたので、これもあるのではと思い至った。
ヒトの想像は何時か実現し得る未来という可能性だ、という言葉は『こちら』で知ったが、『事例』を幾つか実感していた彼女にとってはストンと胸に落ちた納得の言葉でもあった。
シシリー
『魔法』が技術の主軸となっている世界からの、事故によって流れ着いてしまった17の少女だ。
一応結婚もしているのだが、比較的紳士的に保護を受けていた彼女は新婚でありながらも未だ学生の身であったこともあってその事実までは明かさなかった。
故に、この世界での彼女は旧姓のクロードまでしか名乗っていない。
学生結婚という行為に何かしらの忌避を抱いていた、妙に現代日本的な感性が無意識で隠蔽を促したのかもしれない。文化意識レベルがお察しな世界だった筈な上に、16で成人扱いの国柄だった筈なのだが。
彼女がこの世界に流れ着いてしまった事故は、とある人類の敵【魔人】との最終対決にて起こった顛末に由来する。
件の
シシリーと瀕死の魔人の女性、そして魔人の王オリバー シュトロームは揃って異世界へと漂流し、運良く剣の鍛錬中であった
【収束光線?】と話を聴いた伊丹が名付けたそれは、相手の防御を貫くために旦那様が魔力を貯め込んで攻撃へ転化する、味方の乱戦の隙を突いて斃す『英雄的行為』の予定であった。
誰しも損害は出したくないし、強大な敵が独りであったとはいえ複数で当たることは戦術的には正しいし、命と未来守るためには卑怯だのと言われても押し通して惜しくない。天秤に尊厳を吊っても適正価格で吊り合うだろう。安全マージンは大事だと、誰もが彼らの行為を咎めることはしなかった。
ただ、主要メンバーが軍属を脇へ押し退けた『学生の身であったこと』までは説明されていないし、服装が衝撃波の余波で襤褸切れを纏っただけの様な恰好になっていたシシリーが『元の世界の仲間との制服』を再現できないために所属もよく名乗れておらず(名乗るも恥ずかしい名称であることを自覚しているし、名乗られたところで異世界の何だと謂う話なので正直困る)、彼女自身もまた自分のことを『二つ名』で説明することも憚られ、実のところ何某かの武装集団に属しているとも自覚もしていなかったので突き詰められると説明に困られたことも事実であったし、と。
『何故こんな真似をしたんです。私は貴女を大事になんてしなかったというのに』『貴方の苦しみは、私たちがしっています…、貴方だけが独りでいることは、ないんです…』『ミリアさん…』『とりあえず医務室往く?』
結局、付き物が落ちたかのように大人しくなっていたオリバーと
むしろ彼らの遣り取り(自衛隊の科白を除く)に魔人同士でしか理解し得ない葛藤があったのだろうと察したシシリーは、聖女と呼ばれた精神性のままに何某かの悲劇が一つの救いに繋がったのだと理解するに留められたわけである。
事故は事故として、今度はそれをどうにかしようか、と話は切り替えられた。
次元に穴を空けた原理を詳しく訊かれても、旦那様の超理論(天元突破Ver)でシシリーは理解できてないから説明が難しい。
居合わせて話を聴いた他の研究者が『他の魔法』について尋ねた際には『どういう理屈でそれらが罷り通るのか一切理解できない』と白い目を向けられた。悲しい話だ。
実のところ中途半端に科学を引用した『なんちゃって理論』を無理矢理に押し通した理屈ばかりであったので『空間ゲート? 平面を曲げて繋げるイメージ? いや、空間は3次元だしそうするだけのエネルギーは何処から…?』という至極真っ当な
実際に使ってみよう、とすればどっこい魔法を一切扱えなくなっていた事実に気が付いた。
そもそも魔力を感じられない! とパニックにも陥るシシリー嬢を宥めつつ、事故による一時的な無意識性嫌厭症? と心理分析を促す女性自衛官も居たりしたが、あまり帰る気が無くなっていたオリバーが口を挟んだ。
世界が違えば理屈も違うのではないか、と。
尚、次元を移動した程度で揺らぐ辺り随分と脆弱な根幹ですねぇ、と煽られた事実は不問にする。言い返せなかったし、煽った方も煽った方でなんだかつまらなそうだったので元より相性が合わないのだろう。というか煽った方もまた魔法を扱えていた感が薄いのだが……。
そんなわけで話は付いたのだが(ついたかなぁ)。
が、そうなるとシシリー嬢が独力で帰還することは困難であるし、そもそもがそんなハチャメチャ理屈が罷り通る世界だとすれば次元の位相が違い過ぎる、というのが
三次元が二次元に逝けない理屈か、と納得したのは伊丹を始めとする複数人の同士らであった。
まあ、だとすると
どちらかと云えば異世界と繋がりまくってキャパがガバガバになった世界だから『実現』だけは寛容な可能性もあるのだが。何処にでも節操無く股開けやがって
閑話休題。
さて、なんやかんやがあって。
帰れない事実を突き付けられたシシリーであったが、折角なのでと奨められた彼女からしたら『異世界の』学術を改めて学び直す機会を請けることになった。
『折角なので』と云ったのは日本側だ、彼女ではない。
心理解析が実のところかなり進んでいる文化社会なので、『被害者』の自発的な行動を待つとマイナス方面へ傾きやすいことは把握されているのだ。特に、彼女みたいなあまり前へ出て来ないようなタイプの少女ならば、と傍から見た女性自衛官が促した。
結果、伊丹始めとする同好の士らが寄贈していた『比較的安全』で『理解の容易い』書籍群で、彼女のパラダイムはヤックデカルチャーを迎えた。ようこそ沼へ。
横山三国志は偉大である。
さて話を戻そう。
色んな方面から物事を見直した結果、自身の旦那はなるほど【チート】と類される異世界転生を果たしたのだろう、とすとんと納得した。
実のところは彼が赤子の頃に遭遇したスワンプマン現象、憑依転生というモノに類する体験らしいのだが、まあ細かい話は本人が明かそうとしなかった秘密(というより後ろめたい事情に類する心持ちかと思われる)だし、シシリーには其処まで推考する情報が無い為に割とどうでもいい類分析だ。
大事なのは本人が『家族』にも明かそうとしなかった以上は、『信頼』を正しく得られていなかったのか、とシシリー自身が愕然とした『事実』の方だ。
飽くまで『真実』かとは思ってはいない。
誰も心中まで明け透けではないし、ひょっとすれば何も考えていなかったのかもしれないし。
ただ行動の結果だけが現状に遺っている。
そもそもが、反省している後悔していると、割と言葉にしていたにも関わらず『常識』を正しく学ぼうとして来なかったのが件の彼だ。
現代日本の文化社会を知ってしまえば『故郷』の世界はとんだ未発達な文明に見えただろうから、そんな『猿』を相手に真実とやらを明かそうという心理に慣れなかったのかも知れない。
尤も、そう意図したと仮定しても、彼が披露した『科学知識』がこちらで『学び直した知識』と比較すると実に穴だらけで、どちらが幼稚なのか判別がつかなくなってくるのだが。
間違った理屈でも押し通して実現できてしまう、あの世界の【魔法】が全て悪い。
いつかはあちらへ帰ることが出来るかも知れない。
そもそも異世界探索を是とするこの国の政府や、少なくとも自分を比較的穏やかに助けてくれた燦は『それこそ』が目的の節があるのだから。
だからといって
だからこそ、シシリーは近い位置に収まって共に生活することになるのであろう燦と、なるべくなら親しい関係になろうかと距離を詰めていた。
若干つり橋効果が迸っている気もするが、元々この娘は『強い人』に無意識ですんなり擦り寄るタイプの『女子』である。
そして独占欲が強い。
だからこそ、
「アンタ強いのね! 良いわ! この学園に通うことを認めてあげる! 認めたんだからこれからは毎日このアクア様を女神と崇めること! これは決定事項よ!」
なんか快活に粉を掛けに来る青髪の【妖怪キャラ被り】っぽい女子の存在は認められないくらいには、燦に他の女子が擦り寄ることを呑み込めない。
というかなんでいきなり女神を自称してるんだアレは離れろコラ。
実際にそんな内心であったとは云わないが、シシリーさんは若干の激おこでタオル片手にアリーナへと邁進していった。
あっ、ヒロインじゃ無いんで大丈夫です
※妖怪キャラ被り
語源出典:NEEDLESS
よく似たキャラクターが現れる現象、またはその妖怪の事
被られると本物の出番が減ってしまい、最悪偽物の方が人気が出てしまうという恐ろしい妖怪の事である
そんなことよりなげぇよ!
原作がキャラの詳細語ってないお陰で随分細やかに文章書く羽目になったッッ!!
ちなみにこちらのシシリーさんは『web版?のIF』と云う名のおーり読解型オリジナルシシリーさんなので原作を好まれる方は誤解の無いように…
まあ人格とか行動規定が分析するほど実に計算高いとは思ってますけど。見る目があるというよりも初見時に孫が常在纏ってた魔力に晒されてつり橋効果宜しく一目惚れた惹かれたと刷り込みで誤認かかった疑いもややあるんですけどねぇー…
アレです。なんやかんやあっても聖女とか呼ばれるくらいなんだからこれくらいの離別はあって然るべきだったろ、という解釈。まあ孫にだけ都合良過ぎる展開に一石投じたかったのもあります
魔人ら無駄無惨に殺し過ぎなんですよ。あの人らをどれだけ煽って殺したいんだ。幸不幸の比率可笑しいだろ。そう思ったので志々雄誠を庇う由美みたいな死に方したミリアさん諸共ぶっ放させた。孫に
道中キメラアントの女王の最期に遭遇したモラウみたいに赤子を『俺には殺せないっ』ってなってなかったらなってた可能性の世界線。タイトル回収したから改称すべきかな。別に良いか。ドラゴンなボール感で
まだ言いたいけど本題じゃねーから此処までまた次回ッ!