バルドニア戦記   作:アリス・リリス

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エドワード・ルーク

テュフォー基地に着くまでにスネークの群れにいくつか出くわして、

到着したのは、出発してから1時間後だった。

 

 

 

「お前は、何者だ!

この基地に何の用だ!?」

 

 

「私は、アウリアス聖騎士団所属、エドワード・ルーク!

 

ジャセン団長より召集状を受け、ここに参った!

これがその召集状だ!

 

ジャセン団長との面会を求める!」

 

 

エドワードは、召集状を掲げた。

 

 

「………よろしい!

門を開く、急いで入るのだ」

 

 

 

ほんのわずか、テュフォー基地の門が開かれた。

 

 

「ジャセン殿!

エドワード・ルークが面会を求めております!」

 

 

「おお!

我が聖騎士団(クルセイダーズ)で最強と言われる騎士よ。

よくぞ無事であった。

 

エドワード、こちらへ来るのだ」

 

 

金髪の中年の男性が出迎えた。

 

 

ジャセンは、エドワードを騎士団の建物へと案内した。

 

 

 

「アルカナンに捕虜にされずによかったよ。

我が主に感謝いたします。

 

…エドワード、このテュフォー基地に正式登録する前に軽く試験をしよう」

 

 

「試験…ですか…?」

 

「ああ、この基地の近くに『ベヌウ』というモンスターがいるのだが」

 

「ここに来る途中に見ました」

 

「ベヌウの骨は硬く、防具にはもってこいなのだが、今不足しているのだ」

 

「つまり、それを取ってこいと…?」

 

「そうだ、10体分頼みたい」

 

「わかりました」

 

「……ああ、待つんだ」

 

エドワードが去ろうとすると、ジャセンが引き留める。

 

 

「テュフォー基地に入るための紋章だ」

 

「ありがとうございます。

では、行って参ります」

 

 

 

――――――――

 

 

キュー!

キュイーン♪

 

 

細く長い足を持ち、細い胴体と丸い頭のモンスター。

 

ベヌウ―バルドニア語で『美しき花』を意味する名を持つそのモンスターは、その名とは裏腹に非常に攻撃的である。

 

 

「アウリアス様、私をお守りください…」

 

 

そう呟くと、腰に吊るした剣を引き抜いた。

 

 

キュキュ!?

ギュー!

 

次々とベヌウがエドワードを取り囲む。

 

 

「我が剣・ミラよ、汝の御力(おんちから)を示したまえ!」

 

 

エドワードがそう言い放った直後、刀身が輝き始めた。

 

 

ギュイーン!

 

ベヌウの胴体から腕が生える。

 

 

その腕は、まるで刀のよう…。

 

 

「さて団長は、10体分と仰っていたな…。

無駄な殺生は、アウリアス様がお怒りになられる…」

 

エドワードは、ベヌウの群れを二分させるために走った。

 

 

 

ギュー!

ギュン!

ギー!

 

 

 

数匹のベヌウがエドワードのあとを追う。

 

 

 

「よしっ!

アウリアス様、我を守護したまえ!」

 

 

そう叫ぶと、愛剣・ミラをサッと薙いだ。

 

 

 

剣の風圧だけで、ベヌウの体が切り刻まれる。

 

 

ギギッ…

ギ!

 

 

瞬く間にベヌウの肉体は裂かれ、骨と化した。

 

それを集めると、再びベヌウの群れに飛び込んだ。

 

 

「あと5匹…」

 

 

仲間を斬られた怒りに震えるベヌウが次から次へと現れた。

 

 

 

 

ギギッ!

ギギギーッ!

 

 

 

「くそっ!

……アウリアス神よ、

我が罪を許したまえ!」

 

 

覚悟を決めたエドワードは、剣を振りかぶった。

 

 

ギー!

ギギッギー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………ハァハァハァ…………。

やっと倒せた…!」

 

 

ベヌウの骨を拾い集めると、テュフォー基地に戻った。

 

 

 

「おお!

よくやったぞ、エドワード・ルークよ!

 

そなたを正式にテュフォー基地へ赴任しようぞ。

 

次の命令があるまで待機!」

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