因みにドラグーン君のプロフィールって欲しいですかね?
では、ゆっくりしていってね!
ドクターが歩いていくのと同時に声で指示をしているそうだが、その声音は緊迫していた。因みに状況はアーミヤ社長から説明を受けた。と言っても簡潔にまとめられた物であったが。
「状況悪そうだな」
「そうですね」
アーミヤ社長は悔しそうにドクターの後をつけている。気が気じゃないのだろうな。部下のピンチなのだから。俺は自分が今から出来る事をやるだけだな。そう思っているとドクターが漸く口を開いた。
「アーミヤ。今から帰投中の第2部隊と合流する」
「えっ、でもそれだとー」
救援が間に合わないと思ったのだろう。アーミヤ社長がそう言おうとしたのをドクターは手を上げて止める。
「そこでだドラグーン。君のバイクは二人乗りかな?」
「そうだな。誰が後ろに乗る?」
その返しにドクターはまた少し悩んでいる。するとそこに声を掛けてくる人物が居た。
「ん?ドクター?こんな時間にここを歩いているとはな」
「...いた!」
丁度曲がり角にて声を掛けて来たのは硬物ドラゴンことサリアであった。その格好は何時もの格好ではなく、私服姿であった。そんな彼女にドクターは擦り寄って行き両手を掴んだ。
「休日にごめん!緊急事態だから、手伝って!」
「...説明を要求する」
鋭い視線がコチラを貫いた。俺が説明しなきゃいけないの?新人ぞ?
「えーと、輸送隊が襲われてる。状況はかなり不味い。今ここにいるメンバーじゃ足りない。先行部隊で俺もう一人行くが、条件に合った人がサリアさんしか居ない」
予想も入っているが多分合ってるよな?チラッとアーミヤ社長を確認すると頷いてくれた。それを見たサリアさんも頷いた。
「緊急事態では仕方がないな。手伝おう」
「ありがとう!じゃあ急いでハンガーに来て!」
ドクターはそれを言うと急ぎ足で向かっていく。俺もそれに付いて行く。
ハンガーに付いて俺がまず始めたのは、ヘルメットの準備であった。と言っても一応殆どの種族に合うヘルメットを持ってるのでそれを取り出し、準備完了だ。するとドクターが近付いて来た。何かリュックサックを持ちながら
「これをバイクに取り付けて」
「通信機のアンテナ?」
ドクターは頷いた。俺は了解と言ってバイク後部に付いている荷物置きに括り付けた。
「こんな感じで大丈夫か?」
「アンテナが出てれば大丈夫なはず」
急ぎだからか、ドクターはそれじゃあと言って来た方向に帰っていった。俺は通信機を耳に付けて起動する。そう言えばチャンネルは?俺が迷っているとサリアさんが走って向かって来た。
「来たぞ。通信機のチャンネルは緊急時はコレを使う」
「エスパーですかっと」
そう言って手渡されたメモを見ながら設定すると、ドクターの声が聞こえた。
[後はドラグーンだけだね]
「遅くなりました。ドラグーン入りました。どうぞ」
そう言うとドクターは確認完了と言って作戦の詳細を話し始めた。
[では、これから救出作戦を開始します。まずはドラグーン、サリア両名にて対象部隊をポイントαまで撤退させて下さい。方法はサリアの硬質化で敵の足止め、ドラグーンでその援護をして下さい]
「了解!」
[分かった]
じゃあ、先に向うとしますかね。俺はヘルメットを被りバイクに跨った。その直後にサリアさんがヘルメットを被り俺の後ろに跨った。
「しっかり捕まってて下さい」
[あぁ]
無線ごしの返事と共に俺の腹部に手が回される。盾はどうやら背中に背負っているので両手でしっかりと捕まってきた。
「ドクター。ドラグーン先行します!」
[頼みます]
ドクターの声と共に俺はハンガーから飛び出た。
ハンガーから飛び出て、すぐに指揮官以外のオペレーターさんが通信に入って来たので、その指示どおりの道を爆走していると、少し辛そうな声が通信機から聞こえてきた。
[づっ?!]
「何か当たりましたか!?」
[い、いや大丈夫だ]
そう言う彼女は更に両手に力を入れた。ヴイーヴルの力は強いな...いや彼女が重装オペレーターだからか?いやちょっと体がミシミシいってる!
「サリアさん?力を少し弱めて貰えると...ミシミシ来てますので」
[っ!す、すまない]
うーん。でも速度落とすのは結構ヤバいよな?悪いがサリアさんにはもう暫く堪えてもらおう。
俺は心の中で誤りつつ更に速度を上げた。
[!!]
「グゥッ...」
これ、目的地まで大丈夫かな?主に俺の腹部。
それから暫く無言になったサリアさんに一方的に声を掛け励まし?爆走していると目的地付近に似た地形ー渓谷が見えて来た。
[こちらドクター。先行部隊に報告、味方重装オペレーターが負傷!急いで!]
「了解っ!...見えたっ!」
緊迫した声が聞こえそれに返事を返した所で丁度戦場が見えた。そこで後から殆ど発声していなかった声が聞こえた。
[ドクター。これより戦闘に入る。前線で殿をするが良いな?]
[お願いします]
ならあの重装オペレーターの代わりに前線を張ってる先鋒オペレーターとの間に停車すれば良いんだな?と思っていると、腰に巻かれていた腕が一本消えた。
[ドラグーン。このバイクを強化する。そのまま敵の後方目掛けて『吹き飛ばせ』]
「なる程...ねっ!」
俺は更に速度を上げる。すると前方どころか全体から何やらシールドが出現した。俺は相棒にごめんと心なかで謝り、丁度味方の近くになった時に飛び上がった。
相棒は弾丸となり敵を数人ひき飛ばし、壁に激突し停車した。俺は上空に居る。サリアさんの声が聞こえた。そちらを向くと盾とは逆に持った銃を重装オペレーターに向け放っていた。
[全員引け!私が受け止める!これで動けるか?]
[動ける、助かった]
よし、少しずつ下がりだしたな。それを横目で確認しつつ敵を見る。見た感じ野党の類だな、軍にしては統率されてない。俺はそれを確認していると術師のグループがコチラに向かってアーツ攻撃を仕掛けてきた。
「甘いっ」
普通の人間ならば、空中に居るのは当ててくれと言っている様なものだ。だが此方は狙って上空に来てるんでね!俺は槍を構え相手の攻撃を弾いた。
[ドラグーン!]
「感謝!」
いくつか受ける気で居たが、それらはサリアさんのアーツで防がれた。では此方も仕事をしましょうかね!
「サリアさん!突風警戒!」
[!分かった]
俺は槍を持っている右手では無く左手を頭の上に持ち上げそのまま振り下げた。すると術師集団に突風が巻き上がり奥の壁に叩き付けられた。俺はそのままサリアさんの隣に着地して、彼女に群がっていた敵の一体を挟撃した。
「せいっ!」
「ぐあっ」
よーし、じゃあここからは下がりますかね。そもそも突風で一旦敵の進行が遅くできたな。よしこのまま撤退するぞ。
そのまま撤退戦をしているが、やはりジリ貧である。徐々にだが、サリアさんも俺も疲労が溜まってきている。だが目的地まであと少し...!その時であった。
[サリア!ドラグーン!下がって!]
「「!?」」
その言葉に反射的にさがる。それと同時に敵集団が燃えた。それと同時に元気の良い声が聞こえた。
[オレ様のお通りだ!]
「っ!...」
その声が聞こえた時サリアさんの顔が少し強張ったけどどうしたんだろう?結構深い何かがあるんだろうなと思っているとドクターからの通信が入った。
[このまま撤退します!サリア、ドラグーンも速く輸送車に!]
「......わ」
「いや、バイクで並走しますよ。サリアさん、相乗するか?」
「えっ、あぁ」
サリアさんが眉を顰めていたので、俺は彼女が何か言う前にそう言った。俺は質問が飛んでくる前に一言言った。
「俺の相棒は特別なので来ますよ!ほらっ!」
俺がそう言うと敵集団の隣を相棒が無人で動き近付いてくる。それを確認したのか輸送車は扉を閉め走り始めた。俺は走ってくるバイクに飛び乗りサリアさんの前で停車した。サリアさんは直ぐに盾を背中に背負い後ろに乗った。じゃあ輸送車の並走するかな。
あの後野党共は諦めたのか追いかける生体反応が無くなり今はそこまで速度を出さずに帰投中であった。
[ドラグーン]
「どうかしましたか?サリアさん」
[礼を言う]
う~ん、少し運転が荒かっただろうか?そんな事を思っているがその予想を反して彼女が言ってきたのは感謝の言葉であった。
「いえいえ、案外一人でバイク乗るの寂しいと思う事もあるんですよ。今日みたいな日は特にね」
[そうか]
まぁ、それはそうとサリアさんみたいな美人さんと相乗りした経験なんて皆無なので緊張しているのは心の内にでもしまっておこう。
そう考えていると、ドクターの通信が入った。それとほぼ同時にロドスが見えてきた。
[あと少しだけど、気を抜かずにお願いします]
「了解」
それから特に何もなく、医療部門のオペレーターさんやらはまだ今から一仕事あるみたいだが、俺は解放された。因みにボーナスが入るそうで...良かった。相棒のメンテナンス費用にあてよう。
次回からは、訓練+お隣さん等々です!
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では、次回またお会いしましょう!